番組審議会

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第465回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

平成29年 3月8日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者

  • 委員長
  • 但木敬一
  • 副委員長
  • 神崎仁
  • 委員
  • 梓澤和幸、岡室美奈子、林真理子、毛利衛、八木秀次、(大石静:リポート提出)
  • 局側
  • 亀山社長、遠藤専務、鈴木専務、稲木専務、岸本常務、崎山取締役、西渕取締役局長
    清水執行役員局長、石原執行役員局長、金田局長、塚越局長、平松局長、小田局長
    中山担当部長、宮道部長、瑞光部長、高橋新週刊フジテレビ批評担当
    中嶋CP、塩谷演出担当、松本P、夏野室長、佐々木部長、橋本編成担当
    柴崎室長、小林部長、熊谷番組審議室

4.議題

『さまぁ~ずの神ギ問 そもそも神ってる2時間SP』
2月24日(金)19:57~21:49放送

審議番組について、各委員からは以下のような意見が出された。

  • ネットで調べてわかるようなことは番組では取り上げない。テレビならではの組織的な力を使って初めてわかるようなことを提示する。テレビの底力を見せているということで非常に好感。
  • 2時間SPだが、1時間半ぐらいまでで内容としては終わっている。最後のデパートのマネキンの部分と、特に叶姉妹の部分は無理矢理入れ込んだ感じ。
  • この番組はいろいろと発展の余地がありそうで、期待したい。
  • 通常30分の番組なのでどうしても引き延ばしてる感はある。ただ、埋め草かてこ入れか、いわゆる新コーナー、競馬とか動物の赤ちゃんのコーナーなど、むしろそっちの方が面白かった。
  • ああいう作りだと『トリビアの泉』と比べてしまう。『素晴らしきムダ知識』の副題のように、生きていく上で何の役にも立たない無駄な知識を皆で楽しむというコンセプトが非常にはっきりしていた。フジテレビらしい新しさとか破壊力みたいなものがあった。そこにある種の思想も。今回、そういう全体を貫く明確なコンセプトが少しない。
  • さまぁ~ずのトークももっと聞きたい。彼らの面白さ全開にしてほしい。
  • 神ギ問というならアンサーももっと神がかっていなきゃいけない。もっと性根を据えて、粘るところは粘る、検索なんかに頼らない、そして嫌がる質問もがんがんする、このくらいの気概を持ってこの番組を作っていただきたい。
  • いろんなバラエティ番組があるが、100人見たら80人は楽しめる類、完成度が非常に高い。
  • わずか5人、(MC2人と)ゲスト3人で面白い番組作れるじゃないか。タレントをひな壇に置いてワイワイガヤガヤしなくても、これだけきちんと時間をかけて準備すると8割の人が喜べる番組になる。
  • 昔聞いたラジオ番組の無着成恭先生の子ども相談室を思い出した。「お父さんとお母さんがどういうことをすると僕たちが生まれてくるんですか」に、「いい質問ですね、なかなか答えにくいけど、おしべとめしべがね」なんていう話。
  • 子どもの直感力の優れた質問だが、これを拾い出すには相当たくさんの応募があり、あの疑問を立てたと思う。優れた問いが立ったらそれでもう勝ちだ。
  • 流行語だから何でも「神」を付けるのはどうか。内容はいいのだが、タイトルが『そもそも神ってる2時間』というのは、正しい日本語なのか。
  • 納得できた疑問は、登山者の遭難費用と職人の経歴の違いで寿司の味がどうなるかという二つ。登山者に、保険に入ることを勧めている点はいいと思った。
  • 「神ってる」ほどの疑問なのかというひっかかりは2時間の間、ずっとあったが、それもまあいいか、と思えた。
  • 番組のコンセプトがはっきりしているところがいい。
  • タレントありきの番組もフジテレビの得意技で、それはそれで価値があるが、こういう企画先行のものには、違った力がある。
  • スタジオの出来が非常に良い。出演者達もそれぞれ個性はあるが嫌みが全くないことが良かった。
  • 確かに寿司職人で3対2というのは気の毒な結果なのだが、最後のコメントで全部が助かっている。寿司評論家の評論を聞いて、相手の客の顔を見ながらいろいろ作って、それで出すことができるのが寿司職人なんだという感じを持たせてくれて、番組としては良かった。

それに対して、制作サイドからは以下のような発言があった。

  • ただ単純に真面目に何か調べていくのではなく、いわゆる遊び心、時には皮肉っぽく、オリジナリティーを持って幅広い方に楽しんでもらえるVTR作りをしたいと思っている。
  • 数人のトークで十分面白く温かく楽しめるというのは、我々の普段からのポリシー。レギュラーではさまぁ~ずの2人と宮司ともう1人のゲストだけという作りなので、それでも十分に楽しめるトークを今後目指していきたい。
  • 大事にしていることは「ありのまま」ということ。今私たちが調べるとこういう形になるというスタイルを、嘘がなく、なるべく人を傷つけず放送できたらをポリシーにしている。
  • 「神」という言葉を私たちの方がもっと先に使ってたぞと言いたかっただけの言葉が、『そもそも神ってる2時間スペシャル』ということ。次回以降、タイトルもしっかり考えていきたい。

5.その他、報告事項。

その他の、フジテレビ、あるいは放送全般についてのご意見。

<森友学園問題について>

  • 小倉さんの番組を見て、森友学園問題が取り上げられていた。さすが映像の力で、2001年と2015年の籠池理事長の変貌について、幼稚園の子ども達の宣誓の言葉の違いを取り上げ、またその持っているインパクトを良く伝えてくれた。取材がきっちりできている。
  • 今のこの危ない時代に、一国の宰相の言動とかあり方は、それ自体が問われなければならないし、メディアはこのままでいいのかという問いかけをしなければいけない責任がある。この先、フジテレビは、テレビメディアとしてどういう方向性でこの問題に取り組んでいこうとしているのか。

これに対して、弊社サイドからは以下のような発言があった。

  • いろんな情報を集めて、おかしいと思うことは適示していくという姿勢だが、最初からゴールを決めて報道していくとは考えていない。
  • 基本的には、客観的に公平公正にということで、事態の中で問題点があればそれをきっちり指摘していく。

<「ユアタイム」について>

  • もともとは男性キャスターと2人が並ぶ予定だったが、彼女一人でやっている。これは何カ月待っても余り変わらないと正直思う。
  • あの時間帯は大事で、他はみんな心棒になる時間を作っているので、それに対抗できるだけの力をフジテレビは持っていなければいけないし、それだけのエネルギーを投入しなきゃいけない。

これに対して、弊社サイドからは以下のような発言があった。

  • 基本的に去年の10月から彼女中心に番組の編集方針というか制作方針を変えている。この時間帯のニュース情報系の番組、今スポーツも内包しているので、情報番組的な要素もあり、若い人たちも見ている夜の深い時間だ。
  • 彼女には番組の核になるネクストジェネレーションを代弁するフィルターのような役割を担ってもらっている。
  • 皆さんにご指摘いただいているのは、それが表現として伝わっていないしできていないということだと思うので、制作者として甘んじて受け止めるがそういう意図だ。

以上