番組審議会

議事概要一覧へ>>

第445回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

平成27年 3月11日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者

  • 委員長
  • 但木敬一
  • 副委員長
  • 神崎仁
  • 委員
  • 梓澤和幸、石井英夫、大石静(レポート提出)、岡野俊一郎(レポート提出)、林真理子(レポート提出)、毛利衛、森英恵(レポート提出)、八木秀次
  • 局側
  • 遠藤専務、鈴木常務、大多常務、稲木常務、港常務、西渕執行役員局長、崎山執行役員局長、
    小川執行役員局長、清水執行役員局長、塚越局長、小田局長、岸本局次長、夏野部長、木佐部長、
    高橋新週刊フジテレビ批評担当、織田担当局長、堤担当局長、濱プロデューサー、渡辺総合演出、
    御旅屋編成担当、北村専任局長、柴崎室長、太田番組審議室

4.議題

『Mr.サンデー 地震予測スペシャル~巨大地震から命を守れ~』
(2015年3月8日 日曜日 21時00分~23時09分放送)

議題番組に対して各委員から以下のような意見が出された。

  • 地震学会に入っていない研究者の研究は、論文で学説が証明されてから議論の俎上にあげるが、地震のように明日起きるかもしれないという時に、何が次のレベルでできるか。学会の縦割りを壊していくような動きになる一助に、番組がなればいいと思った。
  • ネガティブな見方としては、GPSのデータを使っての予測、あのような研究はたくさんある。村井先生に注目し、市民に喚起する意味はあるが、科学的にはまだまだ研究段階。他の手法がたくさんある中での位置づけかどうかが見えなかった。
  • 川跡の高橋教授の内容は、不安を煽るのではなくて対処方法も示したところが良かった。
  • 地震予知は、闇夜にカラスを探すような手探り状況。その中で測量工学の村井先生と、環境考古学の高橋先生の二つのテーマを取り上げた。地震は起こらざるを得ない、いかに減災するかに尽きるが、そのためにはナマズも含めたあらゆる分野、研究を総合してもらいたいと思った。
  • VTRはCGのレベルも高く、演出家の才能を感じるが、画面左上のワイプは邪魔で、いらない。
  • 通常、科学領域では最新の知見を、まず論文で発表し、それから一般に啓蒙する。村井教授は自分のデータを一流の英文誌に公表されているのか。また、どういう評価を得ているのかについても、取材が欲しかった。
  • 単純に好奇心だけを追いかけて取り上げるのではなく、十分にメディアとしての発言の根拠はあるのだという結論に達した場合、敢えてそのことに挑戦するのはあってもいいのではないか。
  • 川崎中一殺害事件。こうすれば被害の子どもを救えたんじゃないかなど、事件を起こさないための知恵があったはず。今までの少年事件と何か違う問題を含んでいる事件だと考えるが、そこへのスタジオの議論が欲しかった。
  • ネットの恐ろしさをもっと取り上げるべき。ここでテーマにすべきは、一般人が正義の名のもとに、家族までもネットでリンチにかける暴力についてだ。今回は大きな話題に司会者もコメンテーターも、うまくついていけなかったという印象。
  • 日曜の夜の2時間を情報番組としてやるのはひとつの挑戦。試行錯誤は仕方がない。番組構成は良かった。3.11を前に、地震+「時の話題」は良かった。

制作者からは、

  • 3.11以降特に、視聴者が危険性に対して知りたいと思う欲求が強くなっている。100%確実じゃなくても、何が必要かという情報をより求めている気がしていて、挑戦をしてみた。
  • スタジオで論じることで先に繋げていきたいが、まだちょっと番組としては力不足。これから精度を高めていきたい。
  • 防災をどう考えるか、防災意識を持つためにはどうすればいいか。地震学会が予知をやめるというのがまずは一つのきっかけ。予知によって間違った情報を出してしまうことを地震学会は恐れてやめようということだ。本当にそうかと調べたら、地震学会以外にも、まだまだ予測に取り組んでいる。そういう部分に注目することで防災意識を高めるのが狙い。

などの説明があった。

以上