番組審議会

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第442回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

平成26年 11月12日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者

  • 委員長
  • 但木敬一
  • 委員
  • 梓澤和幸、石井英夫、大石静、岡野俊一郎、神崎仁、寺尾睦男、林真理子、
    毛利衛(レポート提出)、森英恵(レポート提出)、八木秀次
  • 局側
  • 亀山社長、遠藤専務、鈴木常務、稲木常務、港常務、崎山執行役員局長、
    小川執行役員局長、小田局長、岸本局次長、中部室長、
    夏野部長、木佐部長、窪田部長、高橋新週刊フジテレビ批評担当、
    金井部長、羽鳥ゼネラルプロデューサー、村瀬プロデューサー、
    北村専任局長、柴崎室長、太田番組審議室

4.議題

月9ドラマ『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』
(10月13日 月曜日 21時00分~22時24分放送)

議題番組に対して各委員から以下のような意見が出された。

  • 戦闘場面は非常にリアルで、挑戦を感じた。
  • 現代の若者の感覚で戦国時代を生きてみての感覚のギャップが、非常に上手く描かれている。
  • タクシーの運転手さんから「中学1年生の娘に、『教科書に出てくる人が登場してくる、しかも教科書に出ていないことが描かれているので、そこが面白い』と言われた」、なるほどと思った。
  • 信長が安土城を築城する場面をぜひ作ってほしい。信長がどんと一本道を作ったことは、天下人であるという自信をあらわしたのではないか。
  • 脚本家の方やチームが原作を下敷きにしているが、さらに上を行っている。いろんな点で独自の脚色をして原作を凌いでいる点がある。
  • 信行が切腹する際に、「家臣は道具にすぎない」と言わせ、サブローの信長が、「家臣は道具やコマではない、人なんだ、死んで本望な人などいない」と言わせている。これ原作にはない台詞、メッセージ性がある。
  • 斉藤道三もタイムスリップしていた、など、タイムスリップを随分面白い形で使っている。
  • 月9に時代劇を持ってくるのは凄い冒険、勇気のある制作。ドラマとしては奇想天外、バラエティドラマなのかなと感じるぐらい大変面白かった。
  • みんなが知っている秀吉の信長に尽くした部分をギャグに使っているのも非常に面白かった。
  • 今回はとても成功している。成功の一番の原因は小栗旬さん。余りにも面白いので、その1週間後、『官兵衛』を見ると何かちょっと笑ってしまう。制作者側は意図していないかもしれないが、大河のパロディーになっているんじゃないか。とても面白い相乗効果。
  • 戦争の非常に残酷な場面も残酷ななりに描いている。意味がある気がする。武力で領地を分け合ってできてきた歴史は、非常に残酷な歴史だったのだという、ある種メッセージがある。
  • ポップでスタイリッシュな時代劇を作るという気概が良く伝わる。
  • 最大の功績はスタッフの仕事。美術セット、合戦場面の選択、森の中のシーンのロケ地の選び方、とても素晴らしい。レールカットの多様など、時間をかけて丁寧に作っているところが素晴らしい。
  • 主人公の心の中、恐怖感みたいなものを押える必要がある。時としてアイデアに流れて虚ろになることもあると思う。骨太なものにするためには、主人公の心が大事。
  • 映像がとてもきれい、色が洗練されている。力の入ったビジュアルを楽しんだ。
  • 番組半ばになっても、信長がパーカー姿で大広間に座っている姿は、いかにも不自然。意識的な演出だろうが、視覚的に割り切って見続けるかどうかを試されているような感じ。
  • 織田信行の役の柳楽優弥の演技は秀逸。主要な役柄の個々の性格や情感の描写が、非常に丁寧に表現されている。

制作サイドからは、

  • 今回やりたかったことは、「戦国を描くことで、今という時代を描くこと」。
  • 現代という時代が持っている、いいところ、わるいところを、戦国時代に行くことで知り、現代のイデオロギーが戦国時代でどう受け止められるかを描きたかった。
  • 原作サイドと当初から相談し、原作に全くなかった設定を作り、マンガのストーリーとは大分変えて、オリジナルでやっている。

などの説明があった。
また、亀山社長からは、

  • 時代劇を継承するスタッフは少なくなっている。時代劇がどれだけお金がかかって、どれだけ知恵が必要かを、今プロデューサー達は苦しんでいると思う。エキストラを雇うより馬の方が高いこと、合戦シーンなどなど、様々なことを勉強していると思う。いい意味で制作陣が育ってくれれば。

などの発言があった。

5.報告事項

そのほか、窪田ペイTV事業部長からフジテレビがスカパー!やケーブルテレビで放送しています、有料チャンネルの現況について、報告が行われた。

以上