番組審議会
第432回 番組審議会議事録概要
1.開催日時
平成25年11月13日(水)正午より
2.開催場所
東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社
3.出席者
- 委員長
- :
- 酒井真喜子
- 副委員長
- :
- 但木敬一
- 委員
- :
- 梓澤和幸、石井英夫、大石静、岡野俊一郎、神崎仁、
寺尾睦男(レポート提出)、毛利衛(レポート提出)、
森英恵(レポート提出)、八木秀次 - 局側
- :
- 亀山社長、遠藤専務、鈴木常務、大多常務、港常務、
箕輪常務、崎山執行役員局長、小田局長、塚越局長、
岸本局次長、立松部長、木佐部長、
高橋新・週刊フジテレビ批評担当、窪田部長、
臼井部長、藤野ドラマ制作部、水野主任、
北村室長、泉担当部長
4.報告
「ほこ×たて」の放送打ち切りについて
- 10月20日に放送した「ほこ×たて2時間スペシャル」の中で、出演者の方からの指摘で不適切な演出が存在したことが判明した。
- 今回の「スナイパーとラジコンの対決」以外に、「猿とラジコンカーの対決」、「鷹とラジコンカーの対決」でも不適切な演出が確認された。
- 真剣勝負を標榜していた番組で視聴者の信頼と期待を大きく裏切る行為が散見されたため、番組の継続は不可能と判断し番組を終了することを決定した。
- 同時にBPOに報告書を提出。現在、放送倫理検証委員会で討議中。
- 今後の対応として再発防止委員会を立ち上げ、具体的対策を講じていく。
などの報告を行いました。
これに対し委員からは、
- 制作会社と局とのコミュニケーションがどうなっていたのか、徹底的な解明をしてほしい。
- 抽象論にならないよう結果報告を期待したい。
- 昨年民放連のエンターテイメント最優秀賞を獲った番組だけに非常に残念。
などの声があった。
5.議題
ドラマ「海の上の診療所」 10月14日(月)21:00~22:09放送
に対して各委員から以下のような意見が出された。
- 離島での医療事情は深刻なものがあり、今回、島を巡る病院船を取り上げた着眼点はすばらしい。
- 第1話の冒頭、橋の上を走る電車の中の主人公から橋をくぐる病院船までを、瀬戸内海の風景を入れ込んだワンカットで見せるシーンには、撮影チームの気合いが伺える。
- 寅さん的要素を入れて軽いタッチにしようというのは、以前の月9の重い恋愛から脱却しようという意味で一つの試みだと思う。仕事が始まって大変だと感じている月曜日に、肩の凝らない番組を作るというのは一つの考え方だ。
- 離島医療という重い問題とコミカルな医師の組み合わせをテーマにするには少々無理がある。
- 従来の月9のターゲットが期待するような恋愛もなく、逆にフーテンの寅さんにしてはイケメンでペーソスがないといった中途半端さから、主人公に感情移入がしにくい。
- どこかで見たような要素(Dr.コトー・寅さん・あまちゃん等)がたくさん加味されていることや、毎回ワンパターンの展開で、次回への期待を持たせる要素が弱い。
- 「ペンパリ」といった専門用語を使っていたが、説明もなく一般には分からないのではないか。
これらの意見に対して制作者側から以下のような説明があった。
- 一番根底にあるテーマは出会いで、人が出会いにより成長する物語を作りたかった。今回は医療で人を救うところで盛り上がるよりは、主人公に出会ったマドンナが、自身の抱えている問題を解決し成長していく物語になっている。
- 主人公の行為が軽薄だという点については、医者という職業に対する期待感について、もっと掘り下げて考えなければいけなかったと反省している。
- ご指摘の次話への引っ張りについては、謎を入れ込むなどいろいろな要素を考えてみたが、それが整理されていない部分が確かにある。今後の話の中で反映させていきたい。
- 監修者の了解もあったので一部専門用語を使ってしまったことは、視聴者からも言葉がわからないという意見をもらっており、反省すべき点と考えている。
以上