番組審議会
第420回 番組審議会議事録概要
1.開催日時
平成24年9月12日(水)正午より
2.開催場所
東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社
3.出席者
- 委員長
- :
- 酒井真喜子
- 委員
- :
- 梓澤和幸、石井英夫、大石静、岡野俊一郎、神崎仁、
寺尾睦男、林真理子、毛利衛、八木秀次
4.議題
金曜プレステージ「防災の日SP 首都大震災~わ・す・れ・な・い3・11の警告~」
(8月31日金曜日21時00分~22時52分放送)に対して各委員から以下のような意見が出された。
- 迫力のある映像や、これまで見たことのない場面も多く、東京で大震災が起きた時の心構えを訴えていた。
- “わすれない”シリーズとして、航空機が着陸できなくなるエアパニックや東京湾炎上など新しい切り口もあり、再現と実写のVTRを合わせてうまく表現していた。
- 首都圏の人間は東日本大震災をどこか他人事と捉えている節があるが、その恐怖を身近なものとして一つ一つ丁寧に教えてくれた。
- 番組の設定を東京大震災後というフィクションにしたため、せっかくの映像やこれまでの経験といったものが空虚なものになってしまった。
- メディアとしては、東京で震災が起こることを前提に国や地方自治体、個人等が今何をすべきかまで提言すべき。
- 今回の震災の教訓を生かして、「その時どうしたらいいのか」という方策が提示されないのは、なす術がないようで視聴者を困惑させ、心をしぼませてしまう終わり方だ。
これに対して制作者側から以下のような説明があった。
- 3・11後1年が経つころから我々が東北のことを忘れがちになるなか、東日本大震災を語り継いでいくには、やはり日本の中心である東京の人たちにそういう意識を持ってもらおうと考え、首都大震災発生後の設定にした。
- 下町生まれのタレントに東京で震災が起きた1年半後を想定し、自分の街がなくなることの絶望や悲観を表現させたのは、温度差がある東京の人間に震災の怖さや問題点をもう一度思い起こしてもらうための演出の一つだった。
- どうしたらいいかを具体的に出せなかったが、本当に自分で考えないと生きられないということを、言葉足らずだったかもしれないが、感じ取ってもらえればと考えた。
以上