感じます。キャラクターとしても、役者さんとしても、すごいなぁって。やっぱり、20代の方々は1年半ほどの期間でも、ものすごく成長しますね。私たちは、新しく経験することはあっても短期間で目覚しく変わることはありませんから(笑)。本当に、みんな良い意味で大人になっていると思います。役柄としての成長は、私は白石に大きなものを感じます。1stでは、まだ頼りないイメージだったのが、2ndではすごくしっかりとして、冷静になったと思うんです。藍沢も、患者さんの気持ちが分かるようになってきましたし。医者としても人としても、若いキャラクターは確実に成長していますね。
2ndシーズンは、1stシーズンより以上に、それぞれのキャラクターのプライベートが登場しています。私が演じている三井に関しては、元夫の橘(椎名桔平)が同じ病院にやって来たことが、かなり大きな出来事になりました。
医療現場だけとは限らず、同じ職場に恋人がいたり…ましてや元夫と一緒に仕事をするのは難しいですよね。患者さんと向き合う時の気持ちと、同じ医師として元夫と接する三井の感情を表現するのは難しいです。
1話の冒頭で、処置中に橘が現れました。三井はその時、橘がいつやって来るかは知らなかったんです。その瞬間から、三井の中で公私のバランスをどう取るのか? 私はそれを、どのように演じたら良いのか? を、考えています。特に、最初は処置中だったので、手を止めるわけには行きません。ちらっと、一瞥する程度でした。1stシーズンから、処置シーンのリアルさは大事に描かれていますから。ただ、三井にしてみれば少なからず動揺していたはず。本当に微妙なバランスですが…。その後の橘とのシーンでは治療シーンは別として、医者としてよりも、人としての思いの表現を大切に演じています。
実は三井も、もっとクールに患者と接することが出来れば、医者として楽に仕事が出来るのではないか…と、分かってはいるのでしょう。でも、三井自身は1stから2ndへと経過する過程で、フェローたちの患者への接し方、特に自分と似ている緋山を見ていて、精神的につながることも間違いではないとも感じている…2ndでは、よりその思いが強くなっているように思います。
はい。三井は、橘から緋山が患者や家族に深く関わってしまうことを注意されました。にも関わらず、あの子は弱くはないと聞き入れなかったんです。なんだろう? この辺に、医師としてというより元夫に対しての三井の感情が現れたのかもしれませんね。その結果、緋山が糾弾されることになってしまった。三井にとってはショックだったでしょう。
三井も、橘も西条も…みんな過去に、いろいろな経験をして現在に至っています。その上で、橘や西条は患者に対してドライに接しています。緋山は、どうなるんでしょう? とにかく、現状は乗り越えて欲しいですね。
田所先生は心配ですね。最終回まで元気でいて頂きたいんですけど…。また、キャラクターそれぞれが、いろいろな悩みを抱えていますので、そちらもどうなるのか…。2ndシーズンの初回は、1st、スペシャルがあってこそと思えるほど重くて濃い内容でしたから、最終回も劣らない出来事が待っていると思いますよ。トンネル事故、列車事故の次は…。でも、これはドラマだからではなく、ドクターヘリが、そんな現場で特に必要とされるからなんですね。実際に、ロケでお借りしている病院でも1日に何回もヘリが出動していきます。大きな事故でなくても、本当に日常的に…。ドラマだから派手でスピーディーな演出としてヘリを使っているのではないということが、みなさんに伝わったら良いです。さらに、フェローたちの卒業もありますし…。あぁ、まだまだ見どころはたくさんありますね。