Trailer #014

2009年1月10日(土)放送の『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-新春スペシャル』に向けて、藍沢耕作役を演じる山下智久さんを始めとする出演陣からのメッセージをご紹介します!

 藍沢耕作という男を1クール演じてきて思うのは、とても人間らしいキャラクターだということ。回を重ねるたびに、そういう感じになってきたと思います。とても正直なんですよ、いろんなことに対して。考えていることがそのままセリフになってる人だな、ってイメージを受けていたので。実際、僕もそう思うな、ってこともたくさんあったし。言葉にするのは難しいんですけど、人間って誰しも表と裏の部分があると思うんです。それを正直に全部出しちゃってる、というか…。ドラマはエンターテイメントなのでどうしても表の部分が強く出されることが多いけれど、藍沢はバランスよく表も裏も出してるなって思っていました。

 今回のスペシャルでは、どんな事故が起きて、どんな救出劇があるのか期待していたんですけど、期待以上の作品になっています。ニュースで事故とかを見ると、ほんの2、3分で映像が流れていってしまうけど、その中にはたくさんの出来事があって、本当に命がけでいろんな方が戦ってるんだっていう、そんなことを想像させる台本でしたね。それプラス、視聴者の方を驚かせるようなこともあって、2時間に収まらないくらいのボリュームがありました。電車事故の撮影は、現場に実際に事故車両が再現されていて、見ているだけで迫力あります。レスキュー隊員の役もOBの方が参加してくださって実際に救助活動をしていたりもするので、そういう意味では災害現場がリアルに再現されていると思います。連続ドラマから変わった部分というと…連ドラよりも時間をかけて撮っているし、スケールがでかくなってるっていうのが一番大きいと思います。連ドラだとどうしても時間に追われて撮ってる感じがあったけど…。あと、みんなのコミュニケーションというか、チームワークのレベルは上がってるんじゃないでしょうか。4人だけじゃなくて、大人の先生たちも僕たちをフォローしてくれたり。役の部分だけじゃなくて現場でも場を和ませて緊張をほぐしてくれたり、見えない所でも支えてもらっていたので、そういう空気感が映像にも出ていればいいなって思います。僕もNEWSをやってきて本当に思うんですけど、積み重ねてきた時間って大きいんですよ。時間は、飛び越すことも、追い抜くこともできないですよね。だから、僕ら(コード・ブルーのメンバー)にしかわからないかもしれないけど、やっぱり、やりやすくなってたりするんです。手術のシーン1つとっても、最初は手がぶつかっちゃってたのに…とかね。一緒に過ごす時間が長いと、そういうことも自然にわかってくるんです。そういうメンバーで、こうしてスペシャルがやれたのは僕たちにとって一番の賞状だと思っています。ひとりでも多くの方に、是非、見ていただきたいです。

 スペシャルの見どころは、やっぱりフェローたちの成長、ですね。結構、目まぐるしく変わっていると思います。みんな、強くなっていると思います。私が演じた白石は、連ドラの前半は、周りのフェローたちに影響されてやっと動くみたいなところはありましたけど、後半で黒田先生(柳葉敏郎)の腕があんなことになってから、一度は逃げ出そうとしながらも、向ってくるものは受け止めないといけない、みたいな強さがちょっと出てきて…。でも、スペシャルでは、人の気持ちを考えるとか優しさだけではやっていけない部分っていうのを突きつけられるシーンがあるんです。その厳しい状況に、白石がどう立ち向かっていくのかも見どころだと思います。個人的には「藤川(浅利陽介)、変わったな!」って思います(笑)。連ドラの最終回で藤川がヘリに乗り込むところはちょっと泣きそうになりましたし。最終回の段階でまだ解決していなかった問題もひと段落したりします。なので、見どころは白石だけじゃなくて、全部ですね(笑)。

 この作品に出合えて、私自身が成長できたかどうかはちょっとわからないんです。かなり高い壁だったので。逆にみなさんに聞きたいです、「私、成長しましたか?」って(笑)。初めての社会人役、実年齢より上の設定…医者っていう職業自体も凄く特殊ですし。いままで演じてきた役は、キャラクターは違うにせよ、割と普通の女の子…“普通”ってつくことが多かったんです。白石もある意味、凄く普通。いままでの“普通”はもちろんどれも違うんですけど、現代の若者に一番多いタイプ、って最初に監督やプロデューサーさんに言われていたので、一番リアルな“普通”だと思って、私も凄く共感できたんです。でも、そこに職業性だったり年齢だったり、という自分との差が大きくて、わからないことがプラスされていたので、いままでより苦戦した印象が強く残るドラマだったと思います。これから年齢を重ねて、またそう思うような役もあるかもしれないですけど、そのときにまた、このドラマのことを思い出して参考にしようと思えるような、学びの場でした。

 連ドラのスペシャルが作られると聞いたときにはとても嬉しかったです。緋山というキャラクターは、いままで私が演じてきた役の中でも好きな女性でしたから、演じていて楽しかったですし、スペシャルでも相変わらず、「誰か謹慎中に病院にきておいしい症例やってないよね?」なんて言ってますけど、そういう発言もいかにも緋山らしくて、逆に好感がもてますね。あのトンネル事故を経験してもそんなに成長していないのかなって(笑)。

 スペシャルでは、電車の脱線事故が描かれますが、私が上京して1年くらいのときに、関西で電車の脱線事故がありました。ちょうどその時間帯って、私の兄が同じ電車で大学に行く時間だったんです。そのときに凄く心配したことを思い出しました。だから、事故に遭ってしまった方々はもちろんですけど、事故をニュースで知った人たちも、本当に苦しかっただろうな、って思うんです。そういう人たちの気持ちも、作品としてキチンと描かれていると思います。そういう中で、緋山と父親の関係も初めて描かれたのも嬉しかったです。また少し、緋山のことを知ることができたので…。私にとって、この『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』は、凄く大きな意味をもった作品で、色々なことが挑戦でした。ドクター役を演じるということももちろんですし、設定年齢だったり、キャラクターの創り方だったり、さまざまな部分でいままでとは違う方法で臨まなければならない作品だったので。このドラマがあったからこそ、また次の作品に挑めるな、という気持ちにもなれました。スペシャルは、いままで以上にスピード感溢れる展開ですし、フェローやドクター達のそれぞれの内面もより深く描かれますので、そこを楽しんでもらえたら嬉しいです。

 最終回の台本をいただいたとき、そのスケールの大きさにビックリしたんです。だから、スペシャルのお話を聞いたときは、「あれ以上の話はあるのかな?」って思ったんですけど、またさらに凄いことが起こっていて、最終回を超えるような内容になっていたので感動しました。冴島は、技術的な面では最初からちゃんとできるという設定だったので、内面の変化が大きかったと思うんです。フェローの4人や、患者さんと接するうちに、壁を作って生きてきた冴島の、その壁が崩れてきたのかな、と思います。最初に冴島を演じたとき、もっと楽に生きればいいのにな、って思うくらい、自分にも相手にも厳しい生き方をしていましたけど、ちゃんと自分の感情も表情に出せるようになってきたんじゃないかな、って。

 今回のスペシャルでは、シリアスなシーンだけでなく、藤川(浅利陽介)とのちょっとコミカルなやり取りもあったりします。藤川に対する冴島の冷たさは変わりませんが(笑)、でも、最初のころよりも打ち解けているというか、心を許している部分もあると思います。最初は実力不足だと思っていたんですけど、成長を間近で見ていくうちに、医者としてみるようになったんじゃないかな、と思います。その辺のお芝居は私自身も意識してやりました。だから「昔の冴島をいまやってみて」って言われても、できるかどうかわからないくらい、大分柔らかくなっているんじゃないかと思います。この作品に携わって、改めて命の大切さを感じましたし、私自身役者としてもっと頑張らなくては、といい刺激をたくさん受けました。このチームに参加させて頂けたことを凄く光栄に思いますし、撮影が終わってしまうのがとても寂しいです。

 スペシャルの話を聞いたときは、「どういう話になるのかな?」っていうのが凄く気になりました。最終回のロケもかなり凄かったんですけど、それをさらに上回るのかな、って期待もありましたし、成長した藤川がどういう風に描かれていくのかな、という部分も楽しみでした。で、実際に台本を読んだら、今度は鉄道事故の話で、ビックリしました。「これ、どうやって撮るんだろう?」って、ロケに行くのが楽しみでした。スケールのでかい話になってますし、藤川も急成長を見せていて、「何だコレ?」と思いましたし(笑)。11話でヘリに乗れて…それまでは、「オレ、ホントにヘリに乗れんのかな?」って思ってたんですよ。ヘリに乗れないんだったら、逆に“乗れない人”っていう風にいくのかな、っていう不安もあり、乗れないんだったらそれはそれで面白いかも、という思いもあり…。最終回であんなにシャープになっちゃってビックリした人もいるんじゃないかと思うんですけど、スペシャルではさらにその上を行くんで期待してください!普通にオペしますからね、ひとりで(笑)。いままでは、藍沢(山下智久)がいたり、白石(新垣結衣)の補助だったりしましたけど、今回は僕がメインです(笑)。そこに、昔の僕のようなキャラが登場して対比も生まれて…。その辺にも藤川の成長が表れていると思います。ある意味、一番成長したキャラクターだと思うんですよね、藤川って!! 僕にとってこの作品は、20歳になって初のドラマっていう意味でも、新しい気持ちで臨めましたし、ファンの方から有難いメッセージをいっぱいもらって、改めて役者という仕事の凄さを実感することができた作品でもあるんです。このスペシャルでひと区切りつきますが、またどこかでみんなに会えたら嬉しいです!

2009年1月10日(土)夜9時放送の『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-新春スペシャル』にご期待ください!!

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