房総半島の南東部に位置し、近年は”涼しい街”として注目される勝浦市。
リアス式海岸が続く景勝地、鵜原理想郷の麓にある勝浦塩製作研究所には、たった一人で天然の塩づくりをする人がいます。俳優業との二刀流で取り組む田井智之さんです。
原料の海水は、満月と新月の日の満潮時にだけ施設脇の海からくみ上げています。平釜でゆっくりと煮詰める昔ながらの製法にこだわり、結晶化した後は天日干しを行います。
完成まで実に10日以上かかるうえ、つくれるのは1カ月で60キロ程度だといいます。
「満月の刻」は、塩味が強くコクがあり肉料理向き、「新月の煌」は、まろやかで素材の味を引き立てるなど、月の満ち欠けで海水の成分も変わり、異なる味わいになるそうです。
勝浦の海から生まれたお塩は、通販や市内のお店などで購入できます。