チャド共和国
 
ユニセフ・チャドの活動

ユニセフ・チャドは、主に以下の活動に重点を置いています。

 

子どもの命と成長を守る
チャドは、乳幼児死亡率や妊産婦死亡率が世界で最も高い国のひとつです。保健制度や医療サービスが不十分であるため、予防接種率は低く、ポリオやはしか、髄膜炎などの感染症が頻発しています。また、国民の大半は安全な飲み水や清潔なトイレなどの衛生設備を利用できる環境にありません。
すべての子どもが乳幼児期に十分なケアを受け、守られ、より良い人生のスタートを切ることができるよう、ユニセフは、予防接種の普及、安全な水や衛生的な環境の確保、妊娠中および出産時の適切なケア、小児疾病の統合管理、母乳育児の推進、栄養改善、HIVの予防など、総合的な支援を行っています。

チャド共和国
©UNICEF/NYHQ2011-2164/Patricia Esteve

すべての子どもに教育を
チャドでは、学齢期にある子どもの大半が小学校に通っていません。特に女子は不利な状況に置かれています。また教員数が不足している上、国内の教員の70パーセントが「コミュニティ・ティーチャー」と呼ばれるコミュニティの人びとがリクルートした、適切な訓練を受けていない教員です。教育の質にも大きな課題を抱えています。
学校は、健康で豊かな生活を送るために必要なことや自分の夢をかなえるために必要なことを学ぶことができる場です。ユニセフは、男子も女子も、すべての子どもが学校に通い、また修了できるよう、教材や学用品など学校で必要な物を届けるとともに、衛生設備を整え、教員の養成などの支援を行っています。

チャド共和国
©UNICEF/NYHQ2011-2180/Patricia Esteve

子どもを守る
チャドでは、低い出生登録率(5歳以下の子どものわずか16パーセント)、性的暴力やジェンダーに基づく暴力の問題(強制的な結婚、早婚、女性性器切除など)、子ども兵士の徴用など、弱い立場にある子どもや女性を守る十分な法的・制度的な枠組みが存在していません。ユニセフは、暴力、搾取、虐待から子どもたちを守り、子どもが法的に守られ、安心して生活できるような環境づくりに取り組んでいます。

チャド共和国
©UNICEF/NYHQ2011-2180/Patricia Esteve