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エイズで親を亡くした子ども・・50万人
エイズで亡くなる子ども・・・・毎日58人
マラウイ人自身が『アフリカの暖かき心−The Warm Heart of Africa』 と呼ぶ穏やかで美しいこの国で、はじめてHIV/エイズの症例が確認されたのは1985年でした。それからわずか20年の間に、感染者数は100万人近くにまで増えました。公式な感染率(15歳〜49歳)は14〜15%ですが、HIV検査を受けた人の数はいまだ限られており、実際の感染率はこれよりもはるかに高いと言われています。マラウイでは、毎日200人以上の大人がエイズのために亡くなっています。母であり父であり、また教員、医師、看護士、警官、農民、行政官…である人々が次々に命を落としていくことは、マラウイ社会全体の弱体化を加速させています。

HIV/エイズによって子どもたちが受けている苦しみは、非常に深刻です。

■ エイズで親を亡くした子どもたち
全人口1260万人のマラウイで、エイズによって一方のもしくは両方の親を亡くしてしまった子どもはすでに50万人にのぼっています。親をエイズで亡くした瞬間に、生きるための重荷が子どもたちの肩に圧しかかります。食べる物を得、同じようにエイズに倒れた家族を看病し、幼い弟妹の世話をするために多くは学校をやめていきます。支援がなければ、このような子どもたちは差別や偏見、様々な虐待、貧困、空腹に直面し、教育や医療、その他当然の社会サービスからも隔絶された生活を余儀なくされるのです。

■ 子どもたちへの感染
現在マラウイが抱える8万人の子どもの感染者の多くは、出生時やその後の母乳によって母親から感染しました。子どもは、HIVに感染してからエイズを発症するまでの期間が大人よりも短く、栄養不良の子どもの場合はなおさらです。2005年の深刻な食糧不足によって子どもの半数が栄養不良に陥っているマラウイでは、子どもたちにとってHIV/エイズはすぐに死に至る病気なのです。マラウイでは、毎日58人の子どもが、エイズで命を落としています。
薬の治療を受けられれば、エイズを発症してもかなりの延命が期待できますが、子ども用の薬は供給量が少ない上に価格が高く、世界中で不足しています。残念ながら、2005年にマラウイで抗レトロウイルス治療を受けたエイズ患者のうち、子どもはわずか5%でした。

■ 若者間の広がり
マラウイで、毎年新たにHIVに感染する人のおよそ半数は、15歳〜24歳の若者です。ほとんどの場合、この病気から自分の身を守る方法を知らなかったために感染しました。この年代の感染者の60%は女の子です。若者間の広がりが深刻である一方、感染を食い止める鍵を握るのもこの年代です。若者たちがHIV/エイズについて十分理解し、病気についての知識や身を守るための知識をもち、人生を健康に前向きに生きていくことができるようになれば、次の世代への広がりも食い止めることができます。

数字で見るマラウイのHIV/エイズと子ども
    HIVに感染している子ども(15歳未満)、80,000人。そのほとんどは母子感染による。
    適切なケアがなければ、毎年40,000人の赤ちゃんが母親感染によって感染する可能性がある。
    エイズで亡くなる子ども、毎日58人
    2005年、薬の治療を受けられたエイズ患者のうち、子ども(12歳未満)は5%
    重度の栄養不良児の3分の1がHIVに感染している
    エイズで一方のもしくは両方の親を亡くした子ども、50万人
    マラウイの家庭の5分の1が、孤児の面倒を見ている
    新たにHIVに感染する人の46%が15〜24歳の若者
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