フジテレビジュツの仕事
ウタフクヤマ
2015年10月4日/2015年10月11日/2016年3月27日/
2016年12月9日/2017年9月15日/2018年1月5日 放送
- 美術プロデューサー
- 井上 明裕/平井 秀樹
- アートコーディネーター
- 矢野 雄一郎
- 大道具
- 畠山 茂
- アクリル装飾
- 松本 健
- 装飾
- 高祖 朋代
- 電飾
- 田上 淳子
- 楽器
- 島津 哲也
- メイク
- 山田かつら
デザインのヒミツ
ー番組セットのデザインコンセプトを教えてください
安部
制作側からの発注内容は、ホテルのラウンジにある「ライブラリー&BAR のような世界観で」というものでした。最初は、レンガや木目も入った少し雑多なイメージで、“隠れ家風”の地下空間を提案したのですが、それだと前番組の『ヨルタモリ』と印象が似てしまうのではとのことでボツに。
そこからキーカラーをブルーに絞って、落ち着いた雰囲気を表現した上で、「思わず“ほろり”と歌が生まれるような空間」という点にフォーカスを当てました。
お酒を楽しみながら、店内のお客さん(という扱いの出演者たち)と自然とセッションが始まる。そんな「音楽が生まれていく空間」をコンセプトに据えたので、BAR とライブハウスをミックスし、そこにライブラリーラウンジの高級感を加えたデザインを目指しました。
ボツ案
決定パース
ーこだわったポイントは?
セットの壁面を全て黒で仕上げたので、間接光をふんだんに入れたり、装飾品に色味を強く持たせたり、ガラスやアクリルなど反射する素材を多用したりして、暗く沈んだ空間ではなく、きっちりと高級感が出るように気をつけました。
特に「BAR であると一目でわかる」、「音楽が生まれる番組だとわかるような装飾」、「手前でトークとセッションがしやすい空間(でもぎゅっとした濃密な空間)」の3点を意識してデザインしました。
ー最も苦労した点は?
回を重ねるに連れて出演者が増え、最初は5~6人だったゲストが時には10人以上の時もあり、いかに空間をフレキシブルなつくりにしておくかが難しかったです。しかし、広さが変わっても出演者がリラックスしてトークできるように、手前のカメラの撮り口もセットで囲って、できるだけ閉鎖された空間にしています。(平面図参照)
ー視聴者に最も見てほしいところは?
「こんなお店あったらいいな、行ってみたいな」と思ってもらえたらうれしいです。
(2021年2月)
平面図