フジテレビジュツの仕事
坂上どうぶつ王国
2018年10月〜 
毎週金曜日 19:00~19:57
- 美術プロデューサー
 - 副島 翔太郎、森 健彦
 
- アートコーディネーター
 - 村瀬 大
 
- 大道具
 - 宮路 博貴
 
- 大道具操作
 - 佐藤 貴志
 
- 装飾
 - 西村 怜子
 
- 小道具
 - 牛沢 直樹
 
- 衣裳
 - 岡田 夏海
 
- メイク
 - 山田かつら
 
- アクリル装飾
 - 松本 健、堀内 重彰
 
- 植木装飾
 - 後藤 健
 
デザインのヒミツ
                                                
                                            ー動物を扱う番組が他にもある中で、この番組独自のデザインコンセプトはありますか?
齋田
この番組は「大の動物好きの坂上忍さんが理想の動物王国を作る」というプロジェクトがベースにあるもので、プロデューサーからは初めに、「“動物王国”なので、広大な牧場をイメージしたセットで」と言われました。そこで人工芝をベースに敷くことにしましたが、牧場そのままでは面白味に欠けるので、ふれあいキャラバンのイメージも重ねました。出演者席の椅子はキャラバンワゴンの座席風にして、スタジオ全体のベースカラーはオレンジ。明るくポップな感じを出したくて。そこに、あたかも奥に動物の国が広がるようなアーケード風の屋根とアーチを置いて、今のセットに落ち着きました。
                                                
                                            ー動物が出演する番組ゆえの苦労はありましたか?
通常、スタジオの床にはプラスチック板を使うことが多いのですが、それだと動物が歩きにくいこともあって人工芝にしたんです。
ただ、芝をオレンジに塗った所が乾いたあと粉になって動物が食べると大変なので、何度も重ね塗りしました。ほかに動物が近づいて来そうな所は色を塗るのをやめました。
動物たちのことを考えて、セットの素材には非常に気を遣いました。木材むき出しでなくスチロール等の柔らかい素材を付けたり、ファーをたくさん使ったりしています。素材の打ち合わせでこれだけ時間を割いた番組はないですね。
                                                
                                            ーこの番組ならではのセットの遊びなどはありますか?
はい、メインセットの飾りの中に、実は遊具をいくつか置いているんです。動物が乗ると回る物や、吊り橋、吊りタイヤとか。これから来る動物達がこれらで遊んでくれると嬉しいですね。
それと、メインセットとは別に、小学校の教室のセットも作ったのですが、小道具は全て動物にからめています。飾ってある絵や工作物はもちろん、習字のことばや本のタイトルまで。
                                                
                                            ー工作品などは実際に子どもが作ったものですか?
スタッフが作ったり、子どもの作品だったり。スタッフの子どもの粘土細工もあれば、うちの8歳と5歳の子ども達が描いた絵も飾ってあります(笑)。
ー視聴者に見て欲しいところは?
一つは、セットのところどころに置いている、四角い動物の飾りです。いろいろな動物が登場するので、飾りもあえて特定の生き物に見えないように四角で作って、スタッフの間では「キューブ動物」と呼んでいます。ロケに出るゲストが持つスーツケースも、周り一面をファーで覆って、大きな「キューブ動物カバン」にしました。
この番組には「動物王国建設」という壮大なプロジェクトがあるので、セットデザインの仕事もこれで終わりではなく、実際に王国をつくるという次のステージが待っています。その時が来てまた新たなデザインを考えるのが楽しみです!
                                                スタジオ平面図




