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インタビュー Interview

杉野遥亮さん×中尾明慶さん

『ばらかもん』放送も中盤を迎えたところで、物語の主人公・半田清舟を演じる杉野遥亮さん、書道家の清舟を支えるマネージャー・川藤鷹生役の中尾明慶さんを迎えて、撮影現場の近況、後半に向けてのドラマの見どころなどをうかがいました。(以下、敬称略)

5話まで放送されましたが、ご自身で作品をご覧になってみていかがですか?

杉野「いいドラマだなぁと思って見ています。今このドラマを世の中に発信することが出来てうれしいなと純粋に思います。島の自然の豊かさや人と人との心の距離などが、暗いニュースが多い中で、意外と今の人が求めているものなのではないかと思っています。癒しとか安心をお届けできているという自信はあります。それは演じていて心地良いですし、このドラマを作る一員になれていることがうれしいです」

中尾「僕が演じる川藤は島で暮らす人間ではないのですが、主人公の清舟が島の方たちと関わっている表情や空気感がすごく好きです。僕は全然出演していない島のシーンが多くあるので、毎回のでき上がりが楽しみというか…視聴者の皆さんと同じ目線になってますね(笑)」

子供の演者が多い撮影現場は?

杉野「大変です!(笑)」

中尾「大変って(笑)。まぁ、大人の役者とは違うからね」

杉野「そうなんです。時々“修行かな?”と思うときもありますから(笑)。でも、なる(宮崎莉里沙)たちの明るさに救われているなと思うことも正直あります。また、子供たちの成長を近くで見ることが出来るのは僕も励みになります。子役の方たちとこんなに長い期間お芝居するのは初めての経験なんですが、得られるものがいろいろあるんだなと思っています。一度、現場で頑張っていたのにうまくできなくて泣いていたケン太(謙太郎:加藤叶和)を慰めたんです。そうしたら、何かあったら泣くことを覚えてしまって…(笑)」

中尾「誰か1人が泣くと、みんなが泣くよね?」

杉野「そうなんです」

中尾「大人に心配してもらっているのがうらやましくなるのかな?なら、僕もNG出したら泣こうかな?」

杉野「(笑)」

中尾「やっぱり子供たちがいると現場は明るくなるよね。杉野くんがしっかりと叱るところで叱ってくれるんで、僕は思いっきり甘やかしてますけど(笑)」

杉野「中尾さんは子供の扱い方をよく知ってますよね。遠藤(憲一)さんより…(笑)」

中尾「遠藤さんは全然知らない(笑)。だって子供たちの将来の夢みたいな話になったとき、ケン太がまず役者になりたい、そして、最近書道も好きになったらしくて書道家になりたい、もう一つが警察官って言ったら、遠藤さんが“そりゃ無理だろ!”って(笑)。子供が一生懸命に夢を語ったのに、遠藤さん子供に慣れてないわって」

杉野「(笑)。中尾さんが頼もしいです」

中尾「僕自身に子供がいるからね。息子の友達が家に遊びに来たりもするので、子供がたくさんいる環境には慣れているかもしれないです。ただ、真面目なシーンでは甘やかしてばかりもいられないけど…」

お二人の子供の頃は?

杉野「僕はなるみたいでした」

中尾「そうなの?そんな感じには見えないけど」

杉野「行動が自由奔放だったんです」

中尾「じっとしていられないんだ」

杉野「はい(笑)。それで親に叱られましたし、注意力も散漫でした(笑)」

中尾「全然、見えない!すごく落ち着いていたんじゃないかなと思った」

杉野「中尾さんは?」

中尾「僕はやんちゃな子供でした。よく親が学校に呼ばれたりする典型的なイタズラ好きの悪ガキで。だから、今の現場で子供たちを見ていると、確かに落ち着きがない部分はあるけど、自分がこの年齢のときにちゃんとできていたかと言われたらできないし…。子役の方たちはすごいと思います」

お二人は実年齢には差がありますが、清舟と川藤は同級生という設定です。

杉野「実年齢のことはあまり考えていないです。5話の収録をしたときに監督から“ここの清舟は川藤に対しては甘えて”と言われて演じたら、そのままスーッと中尾さんにも甘えられるようになった感じです。年齢は関係ないです」

中尾「そうですね。見た人に“同年齢に見えないよ”と言われたらキツいですけど(笑)、演じる上では気になることはないかな」

杉野「結構、中尾さんってこう見えて普段は男らしいんです」

中尾「おい!なんだよ、こう見えてって(笑)」

杉野「だから、本当に頼りになるんです。中尾さんだけでなく、遠藤さん、鷲尾(真知子)さん、花王(おさむ)さんとか、大人の役者の皆さんにいろいろと助けられている実感はすごくあります。特に中尾さんは子供の扱いが上手いですし、そのときの状況に合わせて現場の雰囲気を作ってくださっているのでありがたいです」

中尾「杉野くんはすごく素直でピュアなんだよね。だから、子供たちにも全力でぶつかるんですよ。それで反省したりするのを、それはそれで良かったんじゃない?と言ってあげたりはします。そこは清舟と川藤の関係にも似てくるのかな?」

杉野「この先、清舟と川藤の関係がどうなっていくのかも楽しみです」

中尾さんは制作発表の短冊に“田中みな実さんと仲直り”と書かれていましたが?

中尾「“私のことをネタにするなら、もう少し笑いをとってください”というダメ出しをいただきました(笑)。そしてその後、マネージャーさんも一緒に昼ごはんを食べに行きました。そして、海鮮丼を食べた後に“デザートを食べたい”と言い出しまして…」

杉野「どなたがですか?」

中尾「田中さんが(笑)。そのときのロケ地がデザートが食べられるような場所がなくて(笑)」

杉野「女優さんですねぇ(笑)」

中尾「どうしようと思ったらファミリーレストランを見つけて。デザートとドリンクバーで2時間ぐらい…」

杉野「マジですか!(笑)」

中尾「長いのよ。田中さんは中空きだったんだけど、僕の撮影は終わっていたんですよ。だから帰りたくて(笑)」

杉野「それは帰りたいです!」

中尾「僕は苦痛でしたよ(笑)」

杉野「またケンカになるからそれ以上はやめましょう(笑)」

中尾「いや、そのおかげで短冊の願いは叶いました」

清舟は五島列島で成長しようとしていますが、お二人が自身の成長を感じたことは?

杉野「成長…難しいですね」

中尾「あんまり考えたことないよね。あっ、でも書道!」

杉野「それはあります!」

中尾「いや本当にすごい!杉野くん、休憩中もずっと書いているんですよ。そんなに楽しいんですか?ってぐらい。そして、どんどん上手くなっているし」

杉野「最初に筆を持った時はひたすらぐるぐるとマルを書くところからだったんです。面白くない、どうしようと思っていたときに、大筆で『ばらかもん』のタイトルバックの撮影をして、大筆で書いたことで、普通の筆で書くのも楽しく思えてきて。そこから、自分で字をアレンジしたり、逆筆という巻き込む書き方とかをやっているうちに書くことが当たり前になってきたんです。現場でも書いていると落ち着くようになりました。これを成長と言っていいのか分からないんですけれど」

中尾「すごいよ。成長だよ」

杉野「字は少し上手くなったかもしれません」

後半に向けての見どころをお願いします。

杉野「後半は前半とは少し違った作風になってくるかもしれません。前半は五島列島で清舟がどういう風に島の人たちとの関係を深めていくか?という事が描かれました。後半は、清舟と清明の話、川藤の話、浩志(綱啓永)の話やなるの親の話など、登場人物一人一人がより深く描かれていきます。もちろん、そこに五島の景色も出てくるのですが、前半のイメージとは違ってくると思います」

中尾「感情がドカっと出るシーンが後半の方が多いよね?」

杉野「そうですね。だから、より丁寧に演じることを心掛けています」

中尾「今まではわりと自然な空気感というか、のんびりと時間が流れていたのが、後半は慌ただしくなって登場人物たちの喜怒哀楽が明確に見えてくるんじゃないかな。ですので、引き続き、僕も一生懸命やろうと思っています!」

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