朝からシュークリームを手に、戸棚の中や額縁の裏を調べたりとマユミはせわしない。
そう、シュークリームをレイに食べられないように、隠し場所を探していたのだ。 |
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そんなところに突然レイが帰ってきた。
「あぁっ、シュークリームじゃん!」
「やめて〜!」 |
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必死にシュークリームを守るマユミ。なんでもこのシュークリームは行列ができる人気店のもので、早朝から並んだ末、最後の一個を分けてもらった、という大切な大切なシュークリームらしい。
レイも昨日、行列ができるロールキャベツの美味しい店の前を通ったと言う。しかし安易に並んだりせず、その店に負けないくらい美味しいロールキャベツを作ろうと、マユミを誘う。 |
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レイがシュークリームに興味が無いことを確認したマユミは、あっさりとレイの提案を受け入れ、料理を始める。
そして完成したロールキャベツはクリームソースで煮込んだ、ボリューム満点の一品! |
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シュークリームのシューは、フランス語でキャベツのこと。シュークリームじゃなかったけれど、美味しいロールキャベツに二人は大満足。
「さすがはレイ!並んだりしないで自分で作っちゃうんだもん!」
「人ごみ苦手だから、一生行列に並んでまで食べたりしないと思うよ」
「じゃ、あの行列ができるお店のシュームクリームは、アタシが頂きま〜す!」
シュークリームを独り占めしようとするマユミ。一口だけでも、とせがむレイ。
性格は違っても、やっぱり姉弟。二人とも美味しいモノには目がないみたい... |
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