昭和44（1969）年春—。今年中学生になったばかりの畑中良平（小林廉）は、母・和子（熊谷真実）と姉・志保子（村川絵梨）の3人暮らし。彼の住む、岐阜県郡上八幡町界隈の子供たちの間には、「橋バア（山田昌）の目の前で新橋から吉田川に飛び込むことができれば男として一人前」という昔ながらの風習がある。姉を、母を助けるため、早く一人前の大人になりたいと誰よりも強く願っている良平…。 しかし、友達が次々と飛び込む中、良平はまだ飛び込めないでいた。そんな頃、良平の通う中学校に、女性教師・榊原美樹（佐藤江梨子）が転任して来た。「女の子より男の子が好き」と公言する問題教師。今回も都会の中学校を追い出されて来た。しかし、良平たちは彼女の美貌とその真っ直ぐな性格に好感と興味を持つ。そして時には、少年らしい淡い恋の悩みや異性への興味をぶつけたりして、どんどん仲良くなっていく。 都会からやって来た美樹先生という新しい風は、確実に良平たちを変えていった。そしてある日、良平は美術教師の大倉（坂本昌行）から良平の姉の志保子に好意を寄せていることを聞かされる。動きだす大きな運命の渦…。「大人になるって一体どういうことなんだろう…」。少年のひと夏の成長記—。あの頃の溢れんばかりのあの想い—。
あなたはいつ大人になりましたか…？