『篤姫』のクランクアップ後、宮崎あおいが初めてアフリカの大地を踏んだ。女優として充実した日々を送ってきた彼女が旅するのは、1994年春に起きた「ルワンダ大虐殺」で知られる国。その事件は、少数派ツチ族と多数派フツ族の民族対立によりわずか100日間でおよそ100万人の犠牲者を出し、世界を震撼させた。隣人同士が殺し合った暗い過去は、今も人々の心に重くのしかかっている。虐殺のメモリアル教会を訪れた宮崎は、何を感じ、何を思うのだろう。
それでも、ルワンダの人々は明るく精一杯に生きている。宮崎は暮らしに飛び込み、イモの植えつけやサンバザ漁を体験し出会いを紡いでいく。絶滅を危惧されるマウンテンゴリラとの感動的な出会いも果たす。さらに、隣国コンゴとの国境で今なお民族紛争に苦しむ人々を目にしたり、ストリートチルドレンの保護施設で恵まれない子供たちのために学校を作る夢を語る。
無邪気に笑ったり、時に考え込んだりと、表情はくるくると変わる。素顔の宮崎はどこまでも魅力的だ…。