内容紹介
第10回「終焉」 1999年12月14日 OA

 雅子(田中美佐子)の苦悩と失望を理解した則子(飯島直子)は、雅子の犯罪を確信し、雅子の家へやって来た。「友達として本心が知りたい」と問いかける則子。視線を泳がせる雅子。しかし、そこで二人が見つけたものは、佐竹(柄本明)に殺された良樹(段田安則)の死体であった。
 則子は第一発見者でもあることから、捜査に加わることを懇願するが、柳沢課長(平泉成)も署長も無視する。
 雅子は、息子の伸樹(石川伸一郎)に知っていることを聞き出そうとする。伸樹は、ごみ箱に捨ててあった、佐竹を陥れるために作った偽借用書の書き損じを良樹が見つけ、佐竹のもとへ出掛けたことを話す。則子に話さなかったのは、雅子を助けようと父子で約束したからと言う。雅子は泣き出す。しかし、真相を話すわけにはいかない。「あんたのせいだ」と雅子をなじる伸樹。
 良樹の通夜。則子はヨシエ(渡辺えり子)や弥生(原沙知絵)の側に行き、自首を勧める。「言いがかりはよして」ときっぱり言うヨシエだったが、則子の恋人・真山(細川茂樹)と通じていた弥生はそそくさと家の中に逃げ込む。
 雅子を挟んで、話し合うヨシエと弥生。弥生は「自首してもいい」と弱気になっている。ヨシエは「冗談じゃない。やっと、婆さんを老人ホームに入れられるのに」と吐き捨てる。
 外では、佐竹がやって来るのでは、と安娜(小田エリカ)が待っている。安娜に「あなたの思っている社長じゃないのよ」と諭す則子。また、雅子を慕うカズオ(伊藤英明)もやって来た。しかし、雅子は「私の問題にくびを突っ込むな」とカズオを突き放すのだった。
 武蔵大和署に帰った則子は、一番胡散臭い刑事の木島(湯江健幸)の部屋の鍵を複製し、家に忍び込んだ。つい復讐心から制服を切り刻みたくなる心を押さえる。その制服のポケットに貸し金庫の鍵を見つけ、調べる。そこには複数の預金通帳があり、やくざの曽我(笹野高史)から定期的に金が振り込まれていた。警察署ぐるみの押収品横流しの証拠が手に入ったのだ。
 そんな中、結局、弥生は田舎に帰ることになった。弥生は「自首はしない。ただ、自殺するかも」とうつむき、雅子とヨシエに別れを告げる。バスを見送った後、ヨシエが言う。「私、自殺してしまえばいいと思った。私、鬼になっちゃったよ」
 歩いて帰る雅子を十文字(哀川翔)が呼び止め、車で送る。十文字も大阪へ逃げると言う。口止め料として50万円を雅子に渡し、「一緒に仕事が出来てうれしかった」とクリスマスプレゼントを取り出す。「俺たちにはブラック・クリスマスですかね」と苦笑いして走り去る十文字。包みの中にはスタンガンが入っていた。
 そのころ則子は、恋人の真山(細川茂樹)に別れを告げていた。しかし、その一方で、頼みごとを持ち掛けていた。
 雅子の家にカセットテープが届いた。雅子は伸樹と一緒に聞く。そこには、良樹が佐竹の家を訪ね、殺されるまでのやり取りがすべて録音されていた。聞き終わると同時に電話が鳴った。佐竹である。「お前は俺と同じだから殺す」と宣言する佐竹。それを聞き、雅子はとうとう伸樹に「バラバラ殺人は私たちがやった」と告白する・・・。
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