内容紹介
第6回「動く!」 1999年11月16日 OA

 弥生(原沙知絵)が絞殺した夫・健司の葬儀が行われた。もちろん、解体を行った雅子(田中美佐子)、ヨシエ(渡辺えり子)、その廃棄に荷担した邦子(高田聖子)も参列している。葬儀が終わり、邦子は、賭博場のオーナー、佐竹(柄本明)が重要参考人として別件で逮捕されているのを「ついてる」と言って喜んでいる。ヨシエも「一段落した感じ」とほっとしている。雅子だけは「あの日から何かが違う」と自分自身の心理的変化を不安に思っていた。そんな姿を車の中からうかがう男がいた。邦子に金を貸しているサラ金店長、十文字(哀川翔)であった。
 武蔵大和警察署では、刑事の衣笠(近藤弍吉)が佐竹を尋問している。佐竹はまったく犯行を認める気配はなかった。
 刑事課では則子(飯島直子)が、柳沢課長(平泉成)に弥生を調べることを求めていた。弥生のほほ笑みや、保険が気になるのだ。柳沢はそれを認めず、上原刑事(なすび)とともに佐竹の行動の裏取りを命じる。が、則子は上原を残し、勝手に単独捜査に向かう。
 則子が向かったのは、ヨシエの家だった。なぜか健司を解体した時間帯のアリバイを訊ねる。3人でお茶を飲んでいたと口裏を合わしていたが、「夜勤明けで疲れているのに?」と畳み掛ける則子。「すぐに帰ってきた」と答えると、後ろから寝たきりの姑、キヨ(冨士真奈美)が「私をほったらかしにして、夕方帰って来た」とわめく。
 さらに則子は邦子の部屋を訪ね、「本当は何をしていたのです?」と、しどろもどろの邦子を問い詰める。そこに電話が架かり、飛びつく邦子。しかし、電話の主はサラ金店長、十文字(哀川翔)で「すぐに相談したいことがある」と言う。刑事よりはましと、邦子は則子を追い出し、出かける用意を始めた。
 十文字は死体が発見された公園に邦子を呼び出し、借用書を見せながら「あなたたちが何をやったか話してくれれば、棒引きにする」と半ば脅迫し、4人の秘密を聞き出そうとするのだった。
 雅子は、テレビに出て可哀相な妻を演じた弥生を責めていた。弥生は保険金が下りることで浮かれている。しばらくすると、則子がやって来た。手を洗いながら風呂場をのぞき込む。雅子は「斜めに入れれば人も入るわよ。血も水で流せる」と言い放つ。則子の質問に「そう、保険に入ってれば保険金殺人だと言うの。私が手伝ったって言うの?」と食ってかかるように答えてしまう。則子は「あなた変わったわ」と呆れる。「家のことが何かあるの」と心配しても、雅子は「聞かないで」と取り合わない。丁度、息子の伸樹(石川伸一郎)が帰ってきて、則子が構おうとするが、雅子は「余計なことしないで」と叫ぶ。則子は「私たちまだ友達?」と尋ねるしかなかった。
 雅子は、則子が帰った後、伸樹の部屋の前で、とうとう離婚の話を切り出すのだった。
 則子はパート先にまで現れた。日系ブラジル人で雅子を慕うカズオにも尋問する。雅子は、カズオが健司のキーホルダーを持っていることが気にかかるが、どうにかそこまで話は進まなかったらしい。
 パートを終え、家に帰ると、十文字が待ち伏せしている。「やはり、あなたはすごい。50万円くらいでよくやりますね。バラバラ」。知っている! 観念して車に乗り込む雅子。家の2階からは夫、良樹(段田安則)がじっと見ていた。
 一方、則子は、柳沢課長に、勝手な行動を戒められていた。「俺の指示に従え。誰のおかげで刑事になれたと思っているんだ」。納得できない則子は、「告げ口したのね」と上原を問い詰める。しかし、上原は臆することなく「分かっちゃいないな。あなたは均等法で異動したお飾り人事なんだ」と毒づく。夜になり、恋人の真山(細川茂樹)に「こんな気持ちじゃ結婚できない」と指輪を返すと真山まで「肩肘はるな」と諭す。が「私、意地を張る!」と叫んでしまう則子だった。
 雅子が家に戻ると、良樹が十文字のことを聞く。取り合わない雅子だったが、「私、もう少しこの家にいる」と頼んでくる。態度の変化に戸惑う良樹だった・・。
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