

夜桜お染 ・・・・・・ 若村麻由美
六歳のとき、火事で両親を亡くし、兄とも生き別れた。「菊川春之助一座」に拾われ、そこで芸人として育ち、「夜桜お染」として一座の看板となるが、今は引退して、両国で踊りと三味線の師匠として暮らしている。芸人なので身のこなしが軽く、どんな役にも化けられる。吉川帯刀と出会い、実は父が隠密だったこと、そして殺された疑いがあることを知らされる。そこで、父の敵を探るためと兄を捜すために、人知れず隠密になる。
石室新十郎 ・・・・・・ 内藤 剛志
元阿賀山藩の侍。兄の敵を討つため国元を出て、すでに五年。浪々の身で食うや食わずの暮らしにも慣れた頃、江戸でお染やその身内たちと知り合う。豪放磊落な性質で、今や「敵討ち」よりも日々の暮らしを楽しみ、ガマの油売り、用心棒をはじめさまざまな内職をしている。
音 次 ・・・・・・ 片岡愛之助
普段は屋根職人だが、実は骨董や工芸品専門の盗人。陰になり日なたになってお染を助けるが、「長崎会所」と関わりがありそうな謎の男。
甚 六 ・・・・・・ 火野 正平
昼間は「菊川座」で、カツラや衣裳などの裏方の仕事を一切取り仕切っている。そして夜は、居酒屋「高砂」の亭主。独身。お染とは身内同然の仲。
笹原 弥平 ・・・・・・ 山崎銀之丞
南町奉行所の同心。妻帯者だが「菊川座」の座頭・おたつと恋仲で、お染とも旧知の間柄。お染の度胸を見込んで、時おり事件解決のために危険な局面にお染を駆り出す。
伊 三 郎 ・・・・・・ 遠藤 憲一
献残屋(献上物の残りや払い下げ品を引き取り、販売したり再生する商売)の若き主。疾風の音次が持ち込む品を、盗品と知りながらも買い上げる。事件が起きるとお染に絡むこともある、なにやらいわくありげな男。
お た つ ・・・・・・ 平 淑恵
亡き父の跡を継いで「菊川春之助一座」の座頭となる。お染とは姉妹同然に育ったことから、今でも何かにつけてお染を頼りにしている。笹原弥平とは、妻帯者という事情を知りつつも大人の恋を続けている。
吉川 帯刀 ・・・・・・ 古谷 一行
若年寄支配諸国探索方の筆頭。お染の亡き父・富蔵の上司だった。お染を見込んで、隠密として働かせる。
|