バックナンバー
〜 第10話 危険すぎるキス

 新児(豊川悦司)がホテルをひき払い、向かったのは、双葉会病院の雄一郎(石黒賢)のもとだった。眠っていた雄一郎は、人の気配に気付き目をあけ、そこに新児が立っているのを見ると、「う・・・お・・・ず・・・み」とつぶやいた。新児は、一度は雄一郎に手をのばしかけたもの、「俺はもう魚住新児じゃない・・・俺が自分で殺したんだ」。それだけ言うと病室を出ていった。
 だが、その時看護婦の恭子(菊川怜)が新児を目撃。以前仁美(床嶋佳子)と話していた見覚えある顔にピンときて、警察へと通報していた。
 病院の廊下を歩いていく新児は、そこで有季子(藤原紀香)と出会った。なぜ、こんな時間にここにいるのかと尋ねる有季子。だが、それには答えず去っていこうとする新児を有季子は追いかけた。そして新児に促されるままハイヤーの後部座席に乗り込むと、新児の運転で、野々村(モロ師岡)の死亡していた埠頭へと向かったのだった。
 有季子は、そこで野々村が都屋のことを捜査、核心を掴んだ時殺されてしまったことを話した。そして、ワイン横領事件に絡み、自殺に見せかけて殺された経理部長の死も新児、つまり都築雄一郎がやったことと迫ったのだった。
 その頃、双葉会病院では仁美が新児のことで刑事たちから事情聴取を受けていた。「誰のことなのか・・・」ととぼけ通そうとする仁美。そんな中、雄一郎が病院から抜け出してしまったという知らせが入る。
 そして翌朝、不自由な体を引き摺りながら、雄一郎はの都屋本社にたどり着き、「俺は・・・都築・・・都築雄一郎だ・・・」と叫んでいた。不審人物と思い追い返そうする警備員。だが、偶然新児が出社していないことを確かめに来ていた鷹男(稲垣吾郎)は雄一郎の顔を見ると警備員たちに向かって言った。「この人、嘘ついてないと思うよ。警察に届けた方がいいんじゃないかな」。
 一方、有季子の新児に対する詰問は続いていた。失踪中の若林ちひろ(篠原涼子)のこと、誰に会うために双葉会病院に行ったのかということ。そしていよいよ魚住新児という男のことに話しが及んだ時だった。
 「知らないとは言ってない。よく知ってますよ」。
 それまで黙っていた新児はそういうと、再び有季子を車に乗せると、ある場所へと向かった。たどり着いたのは新児のアパート。
 その時有季子の脳裏に、以前新児が言った言葉がよぎった。
『あなたは大きな間違いをしている』。・・・まさか。


もどる
コピー禁止このページに掲載されている写真はすべて著作権管理ソフトで保護され、掲載期限を過ぎたものについては削除されます。無断で転載、加工などを行うと、著作権に基づく処罰の対象になる場合もあります。なお、『著作権について』のページもお読み下さい。
著作権について