みどころ

ちょっとお腹が空いたとき、サラサラ〜っといただくお茶漬け。
鮭に昆布に梅干し…。今日は、どんな具を乗せようかなぁ〜。
お茶漬けのルーツは、平安時代の「水飯(すいはん)」。
時間が経って固くなったご飯を、ほぐして食べていたんです。
戦国時代には、「湯漬け」が登場。
あの織田信長も出陣前の腹ごしらえに必ず食べていたんだとか。
そして江戸時代になると、お茶を飲む習慣とともに、現在のスタイルに。
やがていろんな具材を入れるようになり、町には「茶漬け茶屋」も登場したんですって。
特に人気を集めたのが「奈良茶飯(ならちゃめし)」で、お茶で炊いたご飯に、さらにお茶をかけるという当時ではとても贅沢なモノ。
あの松尾芭蕉も、句会で必ず食べるほどお気に入りだったんですって。
しか〜し! さらに上を行く、超高級お茶漬けが存在したぁ!
浅草のとある料亭。食通たちが集まり、「最高級のお茶漬けが食べたい」と注文。
「どんな具が乗ってくるのじゃろ…」。
ワクワクして待っていると…
お茶漬けに漬け物が添えられた質素なもの。
なのに値段は…
「お1人様、一両二分(7万2千円)になります」
「な、なんでー!!」
実は最高級だったのは、お茶に使われていた水!
わざわざ名水を汲みにいったので、
その運賃も合わせて請求されたのです。どへ〜〜っ!!
工夫次第で豪華にもシンプルにもなるお茶漬け。
バリエーション豊かなその味に感謝して…
いっただきまーす!