「僕にはわからないんだ、みんなと何を話したらいいのか。
　だから内心焦りながら“友達風”のものを増やして、生きてきた」

時は2039年。「僕」の名は、天王洲第一高校に通う高校2年生・桜満集（おうま・しゅう）。鬱屈した気持ちを抱えながら、どこか世間に冷めた視線を送る彼は、クラスメイトたちとも一定の距離を保ち、ただ漫然と、平穏な日々を送っていた。

学校の休み時間に交わされる退屈な会話。ヘッドホンから流れる少女の歌声。
「……でも、これでいいのかな？」

10年前、突如発生した“アポカリプスウィルス”の蔓延によって、大混乱に陥った日本。無政府状態となったこの国は、超国家間で組織された“GHQ”の武力介入を受け、その統治下に置かれることとなる。のちに「ロスト・クリスマス」と呼ばれるこの事件をきっかけに、日本は独立国家としての体を失い、形だけの自治権を与えられ、そして人々はかりそめの平和を享受していた。

スピードを上げて走り抜けていく“GHQ”の装甲車。テレビから流れるテロのニュース。
「僕にももっと、やれることってないのかな……」

しかし集の平穏な日常はある日、突然、打ち破られる。放課後、お気に入りの場所で出会った、ひとりの少女。彼女の名は、楪いのり（ゆずりは・いのり）といった。集が憧れ、ウェブ上で絶大な影響力を誇る人気の歌姫。そして彼女には、もうひとつの裏の顔があった。
“GHQ”からの「日本の解放」を謳い、命を賭けて孤独な戦いを続けるレジスタンス組織“葬儀社”。いのりは、17歳の若き首領・恙神涯（つつがみ・がい）に率いられたこの組織のメンバーでもあった。

いのりや涯たちに導かれ、“葬儀社”の活動に関わり始める集。そして、彼の右手に現れる“王の刻印”。その“印”により集は、人の身体から「ヴォイド」と呼ばれる物質を自在に引き出し、それを武器に闘う力を得る。
しかしそれはまた、彼が背負った“罪の王冠”の物語の始まりでもあった……。

そしてどこからか、「僕」を呼ぶ声がする。
「これは力。人の心を紡いで形と成す——“罪の王冠（ルビ：ギルティクラウン）”」


【キャスト・キャラクター紹介】

■桜満　集／梶　裕貴
この物語の主人公。天王洲第一高校に通う17歳。人づきあいに対してどこか冷めており、
クラスメイトとも打ち解けないが、人の顔色を読んで上手くやってきた……つもり。
いのりや涯との出会いを経て、図らずもその右腕に「王の能力」を宿す事になる。

■恙神　涯／中村悠一
日本独立を謳うレジスタンス組織「葬儀社」を率いる若き首領。
集と同じく17歳でありながら、大勢を率いる強いカリスマ性を持ち合わせた少年。
「王の能力」を持つこととなった集を導き、革命の成功を目指す。

■楪　いのり／茅野愛衣
「エゴイスト」のヴォーカルである傍ら、レジスタンス組織「葬儀社」の一員でもあるヒロイン。感情をあまり表に出さない、どこかミステリアスな少女。
その出生は謎に包まれている。
集にとって憧れの存在であったが、彼女との出会いにより集の運命は大きく回り始める

■篠宮綾瀬／花澤香菜
「葬儀社」の一員である、車いす少女。17歳。
人型ロボット兵器「エンドレイヴ」のパイロットである。
スポーティーで健康的、負けず嫌いな少女。

■ツグミ／竹達彩奈
「葬儀社」メンバー。非常に優秀なオペレーターである。
涯にもタメ口をきくなまいき少女。

■校条　祭／嶋村　侑
16歳。映研部員。集のクラスメイト。
集と同じマンションに住んでおり、中学から一緒。

■魂館颯太／阪口大助
17歳。映研部員。シュウのクラスメイト。空気が読めないとよく言われるが、あえて読んでいないところも？

■寒川谷尋／水島大宙
17歳。映研部員。集のクラスメイト。集とは対照的で、社交的な性格。

■草間花音／寿　美菜子
17歳。シュウのクラスメイト。2-Aの学級委員長。

■供奉院亜里沙／遠藤　綾
17歳。生徒会長。家柄もよく、高潔・潔癖な性格。
学園中の男子の憧れの的。

■四分儀／子安武人
葬儀社の参謀。

■アルゴ／勝　杏里
17歳。葬儀社のメンバーであり、ナイフと格闘術のプロ。

■大雲／高口公介
寡黙な男。葬儀社のメンバーであり、銃器と爆発物のプロ。


■ダリル・ヤン／内山昂輝
17歳。GHQに属する少年将校。階級は少尉。GHQの司令官ヤン少将を父に持つ。