FNSドキュメンタリー大賞
盛大に贈賞式開催!!受賞各局から喜びの声

『第10回FNSドキュメンタリー大賞贈賞式』

<2002年1月25日開催>
 『第10回FNSドキュメンタリー大賞』の贈賞式が1月25日(金)正午からFNS(フジ・ネットワーク・システム)各局関係者をはじめ、新聞・雑誌の放送担当記者などおよそ200人が出席して、東京・千代田区の帝国ホテルで盛大に行われた。
 『FNSドキュメンタリー大賞』はフジテレビ系列各局の番組制作能力向上を狙いとして創設されたもので今回で10回目。
 贈賞式の冒頭、フジテレビの宮内正喜常務取締役は、
「放送業界の競争が激しさを増す中で、多チャンネル化やデジタル化を見据えてコンテンツの制作力が重要になっています。FNS各局の協力を得てこの賞も10回目を迎えることになりましたが、回を重ねるごとに作品のレベルが上がってきています。特に3年連続で教育問題に挑戦し、今回大賞を受賞したテレビ静岡の橋本ディレクターには敬意を表したいと思います。次回の11回でも各局がさらにクオリティーの高い作品が出品されることを大いに期待してます」と挨拶した。

 今回各局から出品された全28作品の中で見事グランプリに輝いたのはテレビ静岡が制作した『こちら用務員室 〜教育現場の忘れ物〜』。この作品は、静岡市内の小学校に勤める2人の用務員さんに密着。学校や授業になじめない子供たちとの関わりや悩みを持つ先生たちの手助けをする様子を通して今の教育現場の中で忘れさられているものを考える渾身のドキュメンタリーだ。
 受賞の挨拶に立ったテレビ静岡報道部の橋本真理子ディレクターは、
「今の用務員室は昔と様変わりしてしまい、心の悩みを持つ子供たちや同僚に相談できない悩みを持つ先生たちが訪れる場所となっています。そこは同じ小学校の中でも、子供たちや先生がホッとできる場所なんです。そして、そこには生きた道徳があります。ぜひ用務員室というものを小学校に残していかなければならないと思います」と作品に込めた思いを熱く語った。

 そして準大賞には、ゴミ問題を巡る矛盾した二つの国策のはざまで揺れる地方自治体の苦悩と混乱を鋭く描いたさくらんぼテレビ制作『炉は眠っていた 〜ゴミ対策 矛盾する二つの国策〜』が受賞。
 プロデューサーを務めたさくらんぼテレビの冨澤弘行報道制作部長は、
「さくらんぼテレビはまだ開局5年目ですが、佳作、準大賞と2度も入賞し、大変喜んでいます。番組では県内の自治体をいくつか取材しましたが、実はそのうち3つが会社の株主だったんです(笑)。会社の上層部の理解もあり取材をすることができたんですが、準大賞を受賞したことを株主の自治体に報告したら、とても喜んでもらえました(笑)」と内輪話を披露し、会場内は爆笑の渦に…。

 また、特別賞には富山テレビが制作した『電脳村の火星人 〜山田村6年目の夏物語〜』テレビ宮崎が制作した『ボクらだって生きている 〜小さな生命のS.O.S〜』福井テレビが制作した『彼らの休日』の3作品が選ばれた。

 このほか、審査員感動賞には東海テレビが制作した『国際団地』山陰中央テレビが制作した『おじいちゃんがくれた私 〜17歳 理絵ちゃんの看護日記〜』仙台放送が制作した『蛍ちゃんが行く! 〜軟骨無形成症なんか、ぶっとばせ〜』の3作品が受賞した。

 次回、第11回FNSドキュメンタリー大賞の参加作品の制作は、すでに各局で始まっている。どんな力作に出会えるか、どうぞお楽しみに。


2002年1月30日発行「パブペパNo.02-026」 フジテレビ広報部