FNSドキュメンタリー大賞
両親の離婚をきっかけに荒れた生活をしていた青年が、
福祉施設で人の温もりと出会い、人生が一変する…。


第13回ドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『福祉番長!』
(制作:東海テレビ放送)


<12月3日(金)2時35分〜3時30分放送>
【12月2日(木)26時35分〜27時30分】


体重百キロを超す巨漢、米澤大さんは持ち前のバイタリティで会社を設立。
その会社の従業員のうち八人は障害者。
「福祉で日本一になりたい」
目標に向かって、彼がどう行動し、周囲はどう変わっていくのか…。



 東海テレビ放送制作、第13回ドキュメンタリー大賞ノミネート作品『福祉番長!』<2004年12月3日(金)2時35分〜3時30分放送>は、荒くれ者で「番長」そのものだった米澤さんの“人との出会い”、そして「福祉で日本一になりたい」と起こした“障害者8人が働く会社”をめぐるドキュメンタリー…。

<あらすじ>
 「会社」は人のためにあるはず…。
 ものがあふれ、いろいろ便利になったはずなのに、世の中はなんだか物騒で、なんだかとても窮屈…。人々は、自分の「出番」を失って、戸惑って、周りとゴツゴツぶつかり合っている…。

 愛知県にある日本福祉大学の通信制に、異色の学生がいるという話が、この取材のきっかけだった。

 米澤大さん31歳。体重百キロの巨漢。ダブルのダークスーツに、髪はリーゼント。その風貌は、「番長」そのものだ。番長は、東京生まれで、両親は開業医。彼は何不自由ない少年時代を過ごすが、両親の離婚をきっかけに塀の向こう側に行くほどの荒くれ者となってしまった。
 しかし、たまたま出会った福祉施設で
人の温もりに包まれ、人生が変わる。そして、持ち前のバイタリティで「福祉で日本一になりたい」と会社を設立した。
 滋賀県大津市で事業所型共(働)同作業所「スラッシュ・レゾー」。
 番長の会社は、
障害者への補助金だけじゃなく自力で稼ごうと頑張っている。従業員は障害者8人で、喫茶、文房具販売、中古車販売仲介、洗濯請負など、お金になることにはなんでも取り組む。番長の考えは、みんなが自立できるよう、たくさん給料を払うことだ。
 メンバーの一人、
梅本有五子さん24歳は、折に触れて作詞するロマンチスト。施設ではひと月一万円の軽作業をしてきたが、今の会社に来て給料は10倍に増えた。そんな梅本さんに、県庁秘書課の仕事が見つかる。広い世界を見てもらおうと送り出す番長と、不安の中旅立とうとする梅本さんの間に、ピュアな気持ちの交感が展開する…。
 21歳の平山真純さんは、喫茶店の看板娘。おっちょこちょいで、お人好しだが、周囲を明るくするステキな力を持っている。しかし、両親は飲食店の仕事で忙しく、家ではいつも独りぼっちだ。可愛いぬいぐるみで心を癒す毎日。夏祭りにみんなで夜店の支度をしていた時、平山さんが商店街で「事件」を起こしてしまう。迷惑を掛けた相手に、平山さんと一緒に謝ってまわる番長。荒れていた頃、番長にも身に覚えのあることとはいえ、番長は信頼していた仲間の裏切りに戸惑う。平山さんの両親は「迷惑をかけたので、会社を辞めさせたい」と連絡してくる。悩む番長…。
 携帯電話、腕時計…。最新グッズの大好きな
19歳の田名瀬和則さんは、番長の弟分。人見知りする田名瀬さんだけど、番長の行動をじっくり観察し、着実に、成長を遂げていく。最初は事務所の庶務担当だったが、Tシャツを脱ぎ捨て、スーツにネクタイで営業をするなど、バリバリと仕事をはじめる。さて、何が彼を変えたのか…? それは、成人式の、出来事だった…。

<制作者の思い:東海テレビプロデューサー 阿武野勝彦>
 ドキュメンタリーを制作していると、その番組のベストショットに出会います。私は、この番組で、こんなシーンが好きです。面接に行く途中、一生懸命「人」を掌に書き、口に運ぶ彼女…。揉めごとになると、なにも語らず、ふっと、そばに寄り添っている彼…。日常の何気ないシーンに、優しい風景が、数珠玉のように連なっている番組です。見る人それぞれに好きなシーンが生まれてくれると思います。ぜひ、ベストショットを見つけてください。芸能界の「番長」和田アキ子さんが、素敵なナレーションを披露してくれます。



<番組タイトル> 第13回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『福祉番長!』
<放送日時> 2004年12月3日(金)2時35分〜3時30分放送
<ナレーション> 和田アキ子(ホリプロ)
<プロデューサー> 阿武野勝彦(東海テレビ)
<ディレクター> 伏原健之(東海テレビ)
<撮影> 中根芳樹(東海テレビプロダクション)
<編集> 山本哲二(エキスプレス)
<効果> 森 哲弘(東海サウンド)
<制作著作> 東海テレビ放送

2004年11月25日発行「パブペパNo.04-381」 フジテレビ広報部