FNSドキュメンタリー大賞
岩手県盛岡市にある骨董屋・百蔓堂。二代目店主の奥さん・伊藤康子さん(39歳)は骨董屋の女房の他に「字描(じかき)」という顔を持つが、ニューヨークでのグループ展に参加するチャンスが…
今でも、心の傷として残る21年前のアメリカでの苦い体験とは…

第12回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『let it be 〜海を渡った卒業生〜』 (岩手めんこいテレビ)

<7月22日(火)深夜26時28分〜27時23分放送>
 岩手県盛岡市にある骨董屋・百蔓堂(ひゃくまんどう)。二代目店主の奥さん・伊藤康子さん(39歳)は骨董屋の女房の他に「字描(じかき)」という顔を持つ。康子さんが書く字は文字を絵としてとらえ、それに文字の意味を持たせるという独特の手法で注目されている。康子さんのもとにニューヨーク個展の誘いが…。実は康子さんにとってアメリカという国は忘れることのできない国であった。
 7月22日(火)放送の第12回ドキュメンタリー大賞ノミネート作品「let it be 〜海を渡った卒業生〜」(岩手めんこいテレビ)<深夜26時28分〜27時23分>では、21年前の自分に向き合うことで、次のステップを踏み出そうとしている、一人の女性を見つめる。

 岩手県盛岡市に知る人ぞ知る骨董屋・百蔓堂(ひゃくまんどう)がある。店主は二代目の伊藤喜典さん(56歳)。そして、肝っ玉奥さんの康子さん(39歳)。
 康子さんは時代屋の女房の他に「字描(じかき)」という顔がある。8歳から書道を始め、今では年に1度の個展と広告などの仕事をしている。康子さんが書く字は私たちが一般的に理解する「文字」ではない。文字を具像化し、文字を絵としてとらえ、それに文字の意味を持たせるという独特の手法で注目されている。
 そんな康子さんに途方もないチャンスが訪れた。「ニューヨークでのグループ展に参加しないか」との話が舞い込んだのだ。
 悩みながらも参加を決意した康子さん。実は康子さんにとってアメリカという国は忘れることのできない国だ。21年前、彼女は高校卒業と同時にアメリカ・ワシントンDCに渡ったのだ。
 大学受験に失敗した彼女に3年契約のハウスキーパーの仕事の誘いがあった。反対する両親を説得し、周囲の期待を背に喜び勇んで海を渡った18歳の康子さん。
 しかし、僅か3カ月で彼女は解雇されたのだ。それは、21年たった今でも忘れることのできない出来事として彼女を苦しめている。そんな折、舞い込んだニューヨーク個展の誘いを受け、彼女は21年前の“忘れ物”をとりに行くことを決意した。
 番組では21年前の自分に向き合うことで、次のステップを踏み出そうとしている、一人の女性を見つめる。

ディレクターの千葉徳雄のコメント

「伊藤康子さんはとにかく明るい女性です。しかし、彼女の半生を振り返るとそこには、父親の離婚で傷ついた幼い頃の彼女。そして、21年前、多感だった18歳のアメリカでの苦い思い出。更に彼女自身の離婚など、明るさの裏にはあまりにも辛い過去がありました。
そんな過去を振り払おうとするかのように、世界へ挑戦する彼女の真っ直ぐな姿と、それを温かく見守り応援する家族の姿を通し、夢を持って生きていくことの大切さを伝えたいという思いで制作しました



<番組タイトル> 第12回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品 『let it be 〜海を渡った卒業生』
<放送日時> 7月22日(火)深夜26時28分〜27時23分放送
<スタッフ> プロデューサー  野崎一裕(岩手めんこいテレビ 報道制作部)
ディレクター   千葉徳雄(めんこいエンタープライズ 映像制作部)
構     成  相澤正巳(PENHOUSE)
撮     影  浅沼淳一(めんこいエンタープライズ 映像制作部)
音     声  浅利泰介(めんこいエンタープライズ 映像制作部)
編     集  佐々木浩(めんこいエンタープライズ 映像制作部)
選曲・MA     山内智臣(めんこいエンタープライズ 映像制作部)
ナレーション   村上まゆこ

2003年7月11日発行「パブペパNo.03-201」 フジテレビ広報部