2013.8.29
<9月24日(火)26時35分~27時30分>
「無料でケーキを配っているケーキ屋さんがある」という情報を聞きつけ、さっそく、その仕掛け人に会いに出かけた。購入すれば1台3000円以上もするホールケーキをなぜ無料で?しかも、普通のケーキではなく、子供たちが描いた“夢の絵”がデザインされたケーキをプレゼントしている活動を行っているという…。
長野県伊那市の菓子店「菓匠Shimizu」のオーナーパティシエ清水慎一さん(38)は、7年前から、子供たちが描いた将来なりたい“自分の夢の絵”をケーキにしてプレゼントしている活動を行っているという。名付けて「夢ケーキ」。「なぜ、プレゼントするのですか?しかもわざわざ絵を書いて…」と問いかけた。すると、「一人でも多くの子供や家族を幸せにしたいから」との答え。もうかりもしないことをなぜ清水さんはずっとやり続けるのか?自身のお店のPR?それとも偽善?などと最初は、いくつかの疑問がたくさん頭に浮かんたが、取材を重ねれば重ねるほど、インタビューをすればするほど、パティシエ・清水慎一さんの熱い思いが伝わってきた。プレゼントしたケーキの分だけ子供たちの笑顔がいっぱいになる、そんな活動だ。
去年8月、伊那市で親子200組が参加した年に1回の夢ケーキイベントが開催された。みんなの夢は、サッカー選手や学校の先生、宇宙旅行などたくさん!子供たちが描いたデザインそのままの“夢のケーキ”をパティシエたちと一緒に清水さんは作りあげた。また、“夢ケーキ”を自分の店でもやりたい!という声が全国の菓子店の間でもどんどん広がっているという。
清水さんがこれまでにプレゼントしたケーキの数はなんと3000台以上。「ケーキを通じて、一人でも多くの子供たちに夢を持ってほしい。一つでも多くの家族にもっともっと幸せになってほしい」子供の明るい未来のために、家族の絆のために…。
さらに、清水さんは、NPO法人「ドリームケーキプロジェクト」を設立。全国のパティシエ仲間とともに震災の被災地を巡り、子供たちと一緒に夢ケーキを作ってプレゼントしている。「何かしてあげたいと思っても、いつも元気をもらうのは自分たちだ」と清水さんは言う。食卓の中心に白く、甘いケーキがある幸せ!これは、子供たちとその家族に笑顔を提供し続けているすてきなパティシエの物語だ。
「“夢を語るなんて、照れくさいし、そもそも夢なんてない”という若者や親たちがいる中で、“家族で夢を語り合うことで、夢は実現する”そのためにケーキを通じて幸せを提供しようと情熱を捧げる主人公の姿勢は、夢が語られなくなった現代社会において、人々が心の中で追い求め、そして、共感できるものではないでしょうか。子供でも大人でも、それがどんな内容であっても、夢を語った人々の表情は、すがすがしく、幸せにあふれています。“夢を語り合うことで、絆が強くなる”番組を通じて、そんな家族がひとつでも増えていたらいいと感じています」
第22回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『みんなの夢を教えて下さい ~パティシエ清水慎一・菓子創りは夢創り~』
(制作:長野放送)
9月24日(火)26時35分~27時30分
2013年8月29日発行「パブペパNo.13-342」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。