2013.8.5
<2013年8月10日(土)28時15分~29時10分>
大学の医学部在学中に、原因不明の病を発症しながらも、医師になった女性のドキュメンタリー。2010年の夏、大学5年生だった樹(みき)さんを「線維筋痛症」が襲った。線維筋痛症は、関節や筋肉に激痛が続く病気。恒常的な痛みに加え、線維筋痛症患者の樹さんを苦しめたのは、その発作症状だ。ある日、取材する私たちの目の前で、樹さんを発作が襲った。痛みがいつもの何倍にもなり、「肉がそがれるよう」だと言う。ふさぎこむ樹さんは、涙をこぼして続けた。「これが私たちの日常」と。
線維筋痛症は、治療法が確立されていない。患者は全国に推定で200万人いるとされる一方、国の「難病」には指定されておらず、世間の認知度は決して高くない。線維筋痛症の闘病についてつづった樹さんのブログには、同じ患者から、「痛みの症状を周りから理解されない」などの悩みや苦しみが多く寄せられる。そうした線維筋痛症患者の置かれたつらい現状を知ったとき、樹さんは自らの痛みを押してある行動に出る―。
樹さんの取材を始めて1年後。樹さんは治療のかいあって、症状が大きく改善した。関門であった医師国家試験にも合格し、樹さんは、夢であった医師となる。痛みと向き合った日々を胸に秘めて。痛みと闘い、夢を目指す樹さんの2年間をみつめた。
「線維筋痛症は世間の認知が十分とは言えない病気です。しかし、患者数は推定200万人もいて、現実に多くの人が激しい痛みの症状に、苦しみ悩んでいます。“痛み”そのものは、目に見えず、その原因も画像診断で表れません。そのため、周りからは患者の苦しみがわからず、患者の中には仮病を疑われるケースも少なくありません。そうした現状をなんとかしたいという思いで、樹さんは、取材を承諾してくれました。番組では、樹さんが痛みの発作に苦しむ様子も映し出されています。カメラを向けられることを受け入れてくれたのは、樹さんが、線維筋痛症のリアルを知ってほしいという決意を表れだと思います。番組では所々に、こうした樹さんの強い信念を感じ取ることができると思います」
第22回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『痛みと向き合って ~女性医師の線維筋痛症闘病記~』(制作:富山テレビ)
2013年8月10日(土)28時15分~29時10分
2013年8月5日発行「パブペパNo.13-302」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。