2009.9.24

第18回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
がけっぷちナースの純真
   〜乳がんから始まった日々〜

(制作:岩手めんこいテレビ

盛岡市立病院の看護師・山内梨香さん35歳。
自らもガンを患ったがつらい治療に耐え、看護師として復帰し、
これまでできなかった患者さんの心に寄り添う看護を続けている。
しかし、恐れていたガンが再発…。
治療を続けながらも、看護師として患者さんに元気を与え続け、そして患者さんに支えられる山内さんの輝く日々を追った。

<2009年9月30日(水)深夜2時35分〜3時30分放送>


 2009年9月30日(水)深夜2時35分〜3時30分放送の、第18回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『がけっぷちナースの純真〜乳がんから始まった日々〜』(制作:岩手めんこいテレビ)は、がんを患いながらも、周りの支えに感謝して生きる看護師・山内梨香さん(35歳)の輝く日々を追いながら、「本来の看護とは何か」「生きるとはどういうことなのか」を描く。

 盛岡市立病院の精神科病棟で看護師をしている山内梨香さん35歳。山内さんに、乳がんが見つかったのは32歳の時。グレード3という最も悪性の高いものだった。乳房の一部切除をしたものの、リンパ節への転移が見つかり、抗がん剤治療を受けた。治療を乗り越え病院に復帰して半年後、山内さんの体を再びがんが襲った。肝臓と左大腿(だいたい)部の骨への転移だった…。再び抗がん剤と放射線治療の日々…。山内さんは、副作用が激しい抗がん剤治療をやめホルモン治療に変えて仕事に出ようと決意し、2007年12月から、午前中だけだが、看護師として復帰した。以前とは違って、軽作業が中心だが、人に必要とされることで、生きることに張り合いが出てきた。

 度重なるがんの転移で弱気になる山内さんを支えてきたのは、実家の岩泉町の両親、友人、そして乳がんになる前から付き合ってきた歯科医師の高橋さんだ。支えてくれた人たちへの感謝と生きた証を残したいと、去年4月には闘病中に書いてきたブログの内容をもとに、「がけっぷちナース がんとともに生きる」を自費出版した。貯金のすべてをはたいて出した本が、大きな反響を呼び、今年3月には全国の書店でも販売された。
 がんになってから、山内さんは、人々に癒やしや安らぎを与える「笑いの療法士」の資格を取得。認知症の患者さんの話し相手になったり、マッサージや化粧をしたり、患者さんの心に寄り添う看護を日々実践している。
 乳がんになって、周りの人たちの支えと看護師として自分のすべきことに気づいた山内さん、生きる希望のともしびが見えてきたときに最も恐れていたことが起こった。がんの再発だった…。
 それでも、抗がん剤を服用しながら看護師としての仕事を続ける山内さん。そんな山内さんが気になっているのが摂食障害で入院中の女性。患者さんを温かい笑顔と元気で励ます日々が続く。患者さんは山内さんに支えられ、逆に山内さんも患者さんに支えられて少しずつ回復へと向かって行く。
 番組は、山内さんが2度にわたる抗がん剤治療を乗り越え、看護師として復帰した講演会の取材がきっかけで、1年4カ月にわたり取材を続けてきた。がんを患いながらも、周りの支えに感謝して生きる山内さんの輝く日々を追いながら、「本来の看護とは何か」「生きるとはどういうことなのか」を描いた。

一戸俊行(構成・ディレクター・プロデューサー)コメント

 山内梨香さんに初めて会った時は、抗がん剤の影響で、髪がまだ短かったため、かつら姿でした。自分のつらい体験を淡々と明るく話すその姿に「この人が本当にがんなのか?」と感じることもありました。取材を進めるうちに気づいたのは、頼れる人の多さです。両親、兄弟、彼氏、友人、病院の先生、同僚、そして患者さん。多くの人たちが、山内さんを支えていました。仕事の時の山内さんは生き生きしていて、患者さんの心に寄り添う看護に、看護師さんの本来の姿を見たような気がしました。看護師の山内さんが患者となり、患者となった経験を看護に生かす。看護された患者さんは山内さんの看護に希望を見い出し、そして山内さんは、生きる元気を患者さんからもらう。不思議なサイクルがそこには存在していました。人は、支えあって生きているのだということ、そして見ている人が生きていることに感謝できるような番組になればと思って制作しました。


<番組概要>

◆番組タイトル

第18回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『がけっぷちナースの純真〜乳がんから始まった日々〜』
(制作:岩手めんこいテレビ)

◆放送日時

2009年9月30日(水)深夜2時35分〜3時30分

◆スタッフ

構成・ディレクター・プロデューサー
一戸俊行
ナレーター
坂井真紀(女優)
撮影
高橋直樹
佐々木 潤
音声
藤村貴博(フリー)
編集
鵜浦千暁
MA
日吉 寛(クリエイティブ・コア)
高橋友樹(クリエイティブ・コア)
CG
小野寺勇太

2009年9月24日発行「パブペパNo.09-235」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。