2009.9.16
<2009年9月25日(金)深夜3時20分〜4時15分放送>
2009年9月25日(金)深夜3時20分〜4時15分放送の、第18回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『もしも願いが叶うなら』(制作:山陰中央テレビ)は、難病と宣告され絶望の淵に立たされた西島祥子さん(24)が、痛みが続き不自由になっていく体で、くじけそうになる心を奮い立たせるために書いた数々の詩を通して、彼女の生き方に迫る。
島根県松江市に住む西島祥子さん(24)。青空が描かれた車いすに乗っている。
祥子さんが2008年1月に開いた詩の個展。「励まされる」「前向きなのを感じる」訪れた人たちが一様に心癒やされる祥子さんの詩。それは、絶望の淵に落とされた彼女が、自分を励ますために書いたものだった。
「沢山泣いた今日の涙を心のビンに貯めておこう。
いつかビンがいっぱいになったら、それが強くなった証なんだ」
(西島祥子 今日の涙より)
祥子さんは大学入学間もないころ、突然、進行性の2つの病気を発症した。寝ている間も24時間続く痛み。どんどん不自由になっていく体…。いずれも原因不明で治療方法が確立していない病気だ。治る人もいれば寝たきりになる人もいるという。看護師になるという夢に向かってまい進していた彼女を突如襲った悲劇。後ろ向きになってしまいそうな自分を懸命に前に向かせるため書いた詩なのだ。
そんな苦しくて自分を励ますために書いた詩が、図らずも人と人、そして社会とのつながりを広げていくことになった。どん底だった彼女に青空が広がり始めていた。
「人生につまずいた時ハッと後ろを振り返る。
そこには私しかいない道があった。
でもよくみてみるとまわりにはたくさんの人がいることにきづいた。
私はひとりじゃないってきづいた」
(西島祥子 つまずきより)
一方で「自分はいつか治る」と信じ、治療を続ける祥子さんを運命は許してくれない。それでもくじけることなく、強く前を向き続けるのには、たった一つの願いがあった。
何が起きてもおかしくない現代。数々の詩を通して、祥子さんの生き方に迫る。
私たちが祥子さんを初めて取材したのは、彼女の詩の個展でした。かわいらしい服に流行りのブーツ。同世代の私から見て青空がペイントされた車いすに乗っている以外は、何ら普通の22歳の女性に見えました。しかし、毎日十数錠のモルヒネを飲み、体に機械を入れ、それでも消えない全身の痛みと24時間闘っていたのです。
彼女が詩を書き始めた理由、青空の車いすに込めた思い、そしてたった一つの願い。厳しい現実に直面しながら、ひた向きに、懸命に生きる彼女の姿に1年半密着し、人間としての強さを感じました。
良くも悪くも自分の思い通りにならない人生に向き合う彼女の生き方は、仕事観、死生観その他、見る人によって違うさまざまなメッセージを発信すると思います。西島祥子の1年半、ありのままに伝えます。
第18回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『もしも願いがかなうなら』
2009年9月25日(金)深夜3時20分〜4時15分
2009年9月16日発行「パブペパNo.09-230」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。