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第115回 2004年10月3日 「リュバルブ」![]() 日本ではあまり馴染みがないリュバルブはフランスではとてもポピュラー。夏から秋にかけてが収穫時期で一見フキのような形をしているが、根の方が赤く、少し繊維質ですっぱい味がし、果物として扱われる。この時期になると町の八百屋さんの店頭に並び、コンポートにしたりジャムにしたりと何にでも楽しめる。今回はもっともポピュラーなリュバルブのタルトを紹介する。 |
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賑わうパリの商店街。その一角にある八百屋さんの店頭には今日も色とりどりの野菜が並んでいます。 |
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その中に、日本で目にするフキのような形をしたちょっと珍しい野菜が…。 〜リュバルブ〜 |
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そう、このリュバルブはジャムやコンポートとして、フランスでとても親しまれているのです。 |
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今、収穫期を迎えているリュバルブ。 大きく広がった葉に赤く染まった根元。 多くの繊維が詰まったその味は、意外にも青りんごに似た爽やかな甘酸っぱさが…。 〜果物のような野菜〜 |
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食べるのは酸味の強い茎の部分だけ。 野菜というよりも、果物感覚で親しまれているのです。 |
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〜タルト作り〜 そんなリュバルブは、お菓子作りの大好きな家庭にはなくてはならない存在。食感を楽しむために少し大きめに切り生のままタルトの生地にたっぷりと乗せます。 |
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カスタードクリームを流し込んだらオーブンへ。 火を通すことで甘みも増し、とても豊かな味になるのです。 |
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〜オーブンで30分〜 |
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「タルト・オ・リュバルブ」 この時期にしか味わうことのできないリュバルブのタルト。 |
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〜リュバルブタルトでティーパーティー〜 甘酸っぱい独特の味わいはみんなを幸せな気持ちにしてくれる大地からの贈り物なのです。 |
![]() 取材前、現地のスタッフに「リュバルブってどんなものですか?」と聞いたところ「野菜ですが果物扱いです」と教えていただきました。写真で見る限りでは、フキ、セロリ、ウドに似た繊維質な印象。果物扱いと聞いて一体どんな味がするのだろうかと想像しようにもなかなか味のイメージも浮かんで来ず、現地に行くまで色々考えていました。日本では大黄(だいおう)と呼ばれ、漢方薬の一種で解熱、整腸作用として用いられるもの。そんな漢方薬に使われるものを、聞けばフランスではタルトに使ったり、コンポート、ジャムなどお菓子に使われたりすることが多いとか。やはり甘い味がするのだろうか……など色々想像を膨らませていました。 現地に行って取材をしてみると、町の八百屋さん、スーパー、市場とあちらこちらにリュバルブが売られていたのです。これには、びっくり! こんなにもフランスではメジャーなものだったのかと思いました。とはいえ、リュバルブは季節もの。夏から秋にかけてしか楽しむことができないのだとか。そこでレストランでは季節のメニューとしてリュバルブを使ったデザートを出すお店も多く、フランス人はメニューにリュバルブが書かれていると「もうそんな時期か」と思うのだそうです。取材中、とあるお店でリュバルブのジュースをいただく機会がありました。そこでいただいたリュバルブジュースの味は……あら、意外においしい!というのが正直な感想でした。100%リュバルブ、ピンク色をしたそのジュースは、飲んだ瞬間爽やかな甘酸っぱさが口の中に広がる感じで、後を引くおいしさ。丁度、沖縄のシークワーサーとグァバを足したような味……というとわかりやすいでしょうか。あのフキのような形からあんな甘みが出るのは目からウロコです。 しかし、畑で採れたばかりのリュバルブはさぞおいしいかと思い、そのままかじってみると……「し、渋い……」まだ熟れる前の果実の味がしたのです。収穫してくれた農家の方は「生のままはスライスにしてサラダにしたりするけど、大体は火を通して食べるよ」と教えてくれました。火を通すことで渋みが甘みに変わるのだそうです。 さて、一般家庭の料理好きの奥さんたちもこの時期にはこぞってリュバルブを買い込み、お菓子を作ります。作っていただいたリュバルブタルトは甘酸っぱさが丁度よく、レモンタルトに味が似ていてとても食べやすく、おいしかったです。食物繊維やビタミンも多く含むのでみなさんも見かけたら是非試して欲しい一品です。 |
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「タルト・オ・リュバルブ」![]() |
<作り方> | |
[1] | タルト生地を作る(薄力粉、塩、砂糖、卵黄、バターを混ぜ、寝かせておく)。 |
[2] | カスタードを作る(卵黄、牛乳、砂糖を混ぜる)。 |
[3] | リュバルブの皮を剥き、食べやすい大きさに切る。 |
[4] | 型にタルト生地をかぶせ、いらない部分を取り除き、切ったリュバルブをたっぷり乗せる。 |
[5] | そこにカスタードを流し込み、オーブンで30分焼く。 |
[6] | 焼き上がったら熱を取り、カスタードが固まったらできあがり。 |
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※一般家庭のため、掲載できません |
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![]() 「Old Tin Tray」 MARY LOU LORD 作詞/作曲:Nick Saloman レコード会社/CD NO:東芝EMI/TOCP-66310 |
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