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第88回 2004年3月21日 「ムーズ川の釣り人」![]()
ロレーヌ地方北西部、ミューズ地区を並行して流れる川と運河は、
他種類の淡水魚が生息する釣り人に人気の場所。 もちろん、この土地自慢の味も地元で捕れる魚料理。 今回は釣り人の集まる川沿いのレストランでカワカマスの料理を紹介。 |
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![]() ![]() 今回取材したムーズ川は、フランスのアルデンヌ高原を水源とし、ベルギーを経由して、オランダのロッテルダム港で海に辿り着くという大きな川でした。その上流寄りにある沿岸の町は、夏になると釣り人でいっぱいになる事で有名な場所。毎年、稚魚が放流され、川の清流で育った獲物を狙ってやって来る釣り人は数多く、中には竿一本で魚を釣り上げるプロの漁師も存在するほど、この川には、たくさんの淡水魚が棲んでいるのです。しかし、今回取材した時期は、冬の真っ只中。一般的に、冬の寒い時期ほど魚に脂が乗っていて旨い、などと言いますが、果たして冬の寒空の下釣り人が現れるのか、魚が釣れるのか、そんな心配の中、それでも無事釣り上げるシーンを撮れる事を信じて撮影を始めたのが、今回の取材だったのです。 撮影の日。ようやく日が昇り、明るくなり始めた午前8時頃。毛皮の衣装に身を包み、まるで狩をする猟師のような格好をした漁師がムーズ川に姿を見せ、私達撮影班に向かっていきなり言った一言。それは「今日は釣れそうにないな…」というものでした。彼が、列をなして空を飛んでいく渡り鳥を見ながら言うには、「あの渡り鳥は1羽で800グラムもの餌(魚)を食べる。あいつらが、こうやって川の上を飛んでいくということは、もう餌を食べたということ。こんな日には、魚が釣れない」という事なのです。地元の漁師は、長年の経験と勘から、身体で天候を読み、その日の収穫を知る。この言葉に、我々撮影班は大きなショックを受けながら、それでも釣れることを信じ彼らの姿を追いかけました。そして、身体を堅くして寒さに耐えること数時間…スタッフの中に、早くも諦めかけた人間が出た頃に、見事釣り上がったのが番組で紹介している80センチ級の魚でした。これには、地元の漁師も大喜びで、嬉しさの余り歌まで歌ってしまうほど…しかも、その魚の思わぬ大もの振りに、釣りを見守っていただけの我々スタッフも、自分が釣り上げたかのように大喜びしてしまいました。恐らく、この嬉しさが癖になって、皆、釣りを辞められなくなるのでしょうね。 さて、料理の話ですが、白身の魚なので味は淡白でしたが臭みもなく、脂が乗っていて、エシャロットと白ワイン、生クリームで作ったソースと共に食べると、非常に良い味を出していました。しかし、食事中の彼らが話題にするのは、やはり料理の事よりも釣りの話。もちろん、皆料理に満足していたようですが、彼らにとって一番楽しいのは釣りの話題なのでしょう。それが、この日のように大きな獲物を釣り上げた日であれば、それが一番の「酒の肴」になるのは、世界中何処に行っても同じなのかもしれません。 |
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「ブロシェ・オ・ヴァン・ムース」![]() |
<作り方> | ||
[1] | 白ワインに水、タマネギ、ニンジン、レモン、長ネギ、ローズマリー、塩、コショウを入れた鍋にカワカマスをまるごと入れ、弱火で1時間じっくり煮る。 | |
[2] | ソースは、まず、白ワインの中にエシャロットのみじん切りを入れて一度沸騰させる。 | |
[3] | 更に、生クリーム、塩、コショウを入れて煮詰める。 | |
[4] | 煮詰まったら、バターを加えて溶かす。 | |
[5] | [1] で煮た魚の白身とともに [ 4 ] のソースを添えて盛り付ける。 |
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![]() HOTEL RETAURANT “LE VIEUX-MOULIN”(レストラン) 住所:3 RUE PETIT PONT 55110 VILOSNES HARAUMONT F-55110 VILLOSNES TEL:03 2985 8152 |
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![]() 「go with the flow」 fantastic something 作詞/作曲:fantastic soething レコード会社/CD NO:JLA/ERPCD-6971 |
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