第44回 2003年5月11日 「タルト・トロペジェンヌ」 かつてポーランド出身のパン職人が母国の味であるタルトを作ると、 思いがけず評判になり、 今ではすっかり町の名物料理となってしまったラ・タルト・トロペジェンヌ。 その人気の秘密は2種類のクリームを混ぜた秘伝の味だった。 |
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今回紹介したタルトに「タルト・トロペジェンヌ」という名前がついた由来には、こんなお話が残っていました。 もともと、このタルトを作る会社はポーランド出身のパン職人、アレクサンドル・ミカさんが、この町・サントロペにパン屋を開いたのがきっかけで創業したわけですが、その後、お菓子やパンを作る製菓部門と、ケータリングなどで料理を作って提供する惣菜部門の2つの形で営業展開していました。 そんな中、このタルト・トロペジェンヌを世に知らしめるひとつの出来事が起こったのは1955年のことでした。 ある映画撮影の現場から食事配達の依頼があり、早速、料理を作り撮影現場に食事を運んだミカさんは、その食事のデザートとして、母国に住む母の味・タルトを持っていったのです。当時、すでにタルトは店で販売していたものの、特に名前が付いているわけでもなく、地元の限られた人の中のみ人気となっていただけでした。 ところが、このデザートを食べてとても気に入ってくれたのが、まだ無名時代の女優、ブリジット・バルドーだったのです。彼女は、とてもこのタルトを気に入り「これは何ていうお菓子なの?」「名前が付いていないのなら『サントロペのタルト』なんて名前を付けるのはどうかしら…」と提案してくれたというのです。それを聞いたミカさんは、早速名前を考え「タルト・トロペジェンヌ」と名付けると、とあるお客さんの勧めで商標登録までしてしまったということなのです。 以来、この経緯と共にタルトの味が世間に知られるようになると、その人気は益々広がり、今では、このタルトを真似たお菓子が出回るほどになっています。 ただ、本物の「タルト・トロペジェンヌ」はというと、自慢のクリームの味を損なわないように毎日、深夜から朝方にかけて作られるように、その販売範囲も、クリームの味を損なわない南フランスを中心とした南部の地域に限られています。 パリに住むスタッフによれば、パリでさえこのタルトを見たことがないという話なので、もし、南フランスに行く予定のある方は、ブリジット・バルドーが喜んで食べたというタルトを探して、その味を確かめてみるというのも面白いかもしれませんね。 取材のときに食べさせてもらった感想は、クリームがいっぱい入っているので結構甘いんじゃないかと思っていましたが、実際は甘さ控えめの上品な味。カスタードクリームや生クリームとも違うその甘さは、甘いもの好きな人ならきっと気に入ると思います。 ちなみに、この会社の惣菜部門は、今、F1チームの料理を担当しているということでした。もしかしたらF1ドライバーの中の誰かにこのタルトが大好き、なんていう人物がいるかもしれませんね。。 |
LA TARTE TROPEZIENNE(お店) 住所:510 avenue des Narcisses-RN98-83310 Cogolin TEL:04 9443 4120 FAX:04 9443 4381 HP:http://www.tarte-tropezienne.com |
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「ONLY GOT ONE」 FrouFrou(フルフル) 作詞/作曲:IMOGEN/GUY SIGSWORTH レコード会社/CD NO:UNIVERSAL ISLAND RECORDS/No:UICI 1020 |
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