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ラ・ドゥーズ 第24回 2002年12月22日 「コンフィ」

コンフィはフォアグラを作るために育てた鴨の肉を
何かに使おうと考えられたもの。
鴨の脂肪で腿肉をを煮込み、さらにその脂肪に漬けて作られ、
かつては冬の間の保存食として知られていたが、
今ではこの地の郷土料理として有名になっている。
コンフィ

フォアグラの産地として有名なこの地方には、もうひとつ、自慢の料理がありました。
忙しいフォアグラ作りの季節が終わると農家の人たちは、もう一仕事、年末恒例の作業に取り掛かります。



「コンフィ作り」

それは、肝臓をとってしまったカモの肉を無駄にしないよう一旦塩漬けにし、じっくり脂で煮込む事。



「脂の中で1時間30分」



フォアグラ用に育てられ、ちょっと硬めで脂肪の多かったカモの肉もこうして脂に漬け込むことでより旨みを増していくのです。
「缶詰にして保存」


「Confit/コンフィ」

かつて冷蔵庫のなかった時代にいつでも食べられる料理として生まれた、貴重な保存食。
今では、すっかり、この地方を代表する料理となったコンフィを、さらに美味しく食べるコツ。それは、軽く温めた後、再びオーブンレンジに入れた皮を焼き、パリッと香ばしく仕上げる事。

「コンフィ・ドゥ・キャナル」
一年最後の一仕事を終え、ホッと一息、家族で過ごす食事のひととき。さあ、もうすぐそこには、みんなのお楽しみ、クリスマス休暇が待っています。


スタッフからのメッセージ
 実は、先週放送した「フォアグラ」のナレーション録りをしている時、アナウンサーの大坪千夏さんから、こんな質問をされました。
「フォアグラを取り出した後のカモの肉はどうするんですか?」
 この素朴な質問は、きっと誰もが抱くものだったかもしれません。かくいう私も、実際に取材する前は、その答えを知りませんでした。
 しかし、さすが「食」に拘わっているフランス人。この肉を無駄にはしていない事が取材していてよく分かりました。この「コンフィ」という料理は、今ではすっかり地元の名物料理として、この地域のレストランに行けば大抵は食べられるほど有名になっています。しかし、そもそもは冬の間、いつでも食べられる保存食として作られたのが「コンフィ」でした。美味しいフォアグラを取り出すために育てられるカモやガチョウは、小さい頃は広い農園でたくさん運動できるように放し飼いにされ、ガヴァージュの季節になると大量の餌が与えられます。ですから、その肉は少し硬めで脂肪がたくさんついているということ。
 コンフィ作りではカモの腿肉に塩を振りかけて一晩おき、カモの脂の中で1時間30分煮込んだ後、缶の中で脂につけて保存していますが、それもこれも、「ちょっと固めのカモ肉をより美味しく食べたい」そして「それなら、カモの脂に漬け込めば少し柔らかくなるだろう」「それだけではなく旨味も出るんじゃないか?」と考えた、この土地の人の豊かな発想から生まれたものだったのです。
 ではここで、缶詰のコンフィを買ってきた時の上手な料理の仕方を説明しましょう。まず、缶の中では肉が酸素に触れないよう脂が固まり、保存しやすくなった状態になっていますので、料理する前は缶ごとお湯の中に入れ、予め脂を溶かして料理しやすい様にしておきます。肉自体は、すでに火が通っているので後は温めるだけ。恐らく、これだけでも充分美味しく食べられると思うのですが、取材した家では温めた後に再び電子レンジに入れて皮だけを焼き、パリッとした状態し仕上げていました。それから、肉を漬けていたカモの脂は、肉の付け合せにする野菜を炒める時に使うというのも上手な利用法です。脂の中にはカモの肉の旨味も染み込んでいるので、きっと美味しい付け合せができると思います。


Bernard VERNET
住所:Foie gras fermiers du Perogord Castle Deche 24330 LA DOUZE FRANCE
TEL:05 5306 7271
FAX:05 5306 0870

「It's Ok」
アーティスト:ATOMIC KITTEN
作詞:作曲:SE/Rustan/Hermansen
レコード会社/CD NO:Virgin Records/No:7243 8 12944 2 0
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