2008年2月27日(水)放送 #218
灯りが紡ぐ物語・・・
今夜は 人形のまち・岩槻編をお届けします。
さいたま市岩槻区は、江戸時代、日光御成街道の宿場町でした。
日光東照宮を築くため、多くの職人がこの町を通り、日光へ向かいました。
ところが仕事を終え、江戸へ帰る途中、
この町にとどまり、人形づくりを始めた職人がいました。
周辺は桐の下駄や箪笥の名産地だったため、
桐のおが屑を集め、糊で固めて、人形を作ったのです。
こうして生まれた人形は、土で作る人形よりも丈夫で、
姿形を精巧に表現できました。
腕のいい職人は白い肌に上品な面立ちを描き、美しい着物を羽織らせました。
人の形をしたものへの愛情こそが、人形のまち、岩槻を誕生させたのです。
ここで生まれたお雛様は、ぼんぼりの灯りの中で桃の節句を迎えるのです。
♪BGM 「I LOVE HOW YOU LOVE ME」 ♪CLAUDINE LONGET(UNIVERSAL/UICY-3285)