きっかけはフジテレビ
顔

キャスト

平野 瑞穂(23) ・・・ 仲間 由紀恵
 K県警広報室所属。高校卒業後、女性警官5年目。
一見どこにでもいる普通の23歳の女の子だが、絵の才能は人並み外れた能力を持っている。似顔絵を描いたり、人の顔や写真を見ると、その人の心の内まで感じとってしまう才能だ。それは言い換えると、人の心の痛みや苦しみを瞬時に察してしまう強い感受性でもある。
 瑞穂の才能は当初、女性警官の憧れでもある鑑識課で「似顔絵捜査官」として発揮された。だが、ある事件のとき、犯人を目撃した少年が、犯人ではない失踪した父親の顔を描かせたため、捜査は撹乱した。その後、有力目撃者からの情報で再度似顔絵を描くことになった。似顔絵を見た一般市民からの通報で真犯人が捕まるが、その顔と似顔絵は髪型しか似ていなかった(目撃者の証言があやふやであったため、そして通報した男はじつは犯人を知っていたため髪型だけで判断していたのだ)。似顔絵から逮捕につながったという手柄話を作りたかった県警上層部は、瑞穂に写真から描き直しを命じ、それが彼女の良心から描けず、結果上司である鑑識課長も左遷される事件となった。
 警察は狭い組織だ。なおかつ男社会だ。たとえ男性の警官でも、一度でも問題を起こしたりすれば、居心地が悪くなるばかりか、出世にも響く。まだ若い女性警官が起こせば尚更だ。広報室も当然、瑞穂にとって居心地の良い場所ではない。どこか周辺から浮いている瑞穂は、室長からも「いつかまた問題を起こすのでは」と疎んじられている。
 だが、瑞穂はめげない。明るく前向きに、警官として、一人の人間として、困っている人を助け、職務をまっとうしようと奮闘する。そう、瑞穂は、どんな時も「前向き」だ。我慢強く、少々のことでは決して表に愚痴や不満はこぼさない。何とかして逆境を乗り越えていこうとする「強さ」がある。そういう意味でも、女性警官は瑞穂の天職ともいえる幼い頃からの憧れの職業だった。ときどき同期の加奈子もあきれるほど正義感に燃えて突っ走ってしまうが、それも瑞穂のある種の特徴である。

西島 耕輔(27) ・・・ オダギリジョー
 K県警捜査一課強行犯捜査六係(通称鶴田班)の刑事。
 縦社会の警察組織に順応し、刑事の仕事を何の不満もなく卒なくこなすが、耕輔には二面性がある。幼い頃、母親が強盗に殺され、母親の死体の第一発見者が耕輔だった。そんな屈折した部分が時に犯罪者への怒りを爆発させる凶暴さがあるが、それを知るのは上司の鶴田のみ。
 そんな耕輔の光と影を瑞穂は「西島さんの顔がない」と見抜き、所詮女と瑞穂のことを馬鹿にしていた耕輔を慌てさせる。
 本来の優しさを隠すダンディズムと、露悪的で人を寄せ付けないところもあるが、若者らしい人の良さと可愛らしさもある。
 いずれ瑞穂の過去の解明に汗を流すことになるが、まさかその事が亡き母に繋がるとは…。(正義の実現のために上へ行かなければならない、しかしその正義のために上と戦わなければならないといいうジレンマに西島は直面することになる)
 一刻も早くリーダーとなることを夢見る野心家で、今日も身体を張る耕輔は巨大な警察組織内ではまだまだ未熟であり、その純粋さが弱みとなることもある。しかし、心の底では怒りにも似た強いエネルギーを内包しつつ多くの挫折と失敗を経ながら成長していく…。
 警察組織にとっては或る時は破壊者にも改革者にもなる西島は、その純粋さゆえ傷つきながらも、犯罪にぶつかっていく。そのあやうさが瑞穂にはたまらないのだ。
 西島の抱えている孤独と心の闇は、誰も覗くことが出来ないほど深い…。

神崎 加奈子(23) ・・・ 京野 ことみ
 K県警警務部の婦警、瑞穂とは同期。制服を着られれば職業はバスガイドでも何でも良かったという、今どきのドライな女性だが、さすがに警察のセクハラ社会に辟易している。
 でも婦警を辞めないのは瑞穂の存在。瑞穂をいずれ辞めさせようとする上層部の動きを加奈子は知る。
 瑞穂のことが心配な心優しき加奈子は、或る時は西島とぶつかり、或る時は新聞記者の内村に救いを求める。
 瑞穂・西島・加奈子・内村の4人の関係は、恋と仕事で今後予断を許さない。
 さらに、瑞穂の中で過去が甦っていくとき、瑞穂を支えながら加奈子は西島と共に血塗られた謎を追う。

内村 秀夫(25)   ・・・ 海東 健
 K県警記者室につめる新聞記者。警察には常に疑いを持ち、スクープ合戦の中でしたたかに泳ぐ。表向きは、人に好かれる優しい男に見えるが、縦社会の警察組織で生き抜く術は心得ており、実は同僚でも胸襟を開かない冷徹さと狡知がある。
 努力型ではないが記者としての能力は高く、いずれ瑞穂の能力に気付き瑞穂を利用することもある。
 瑞穂の情報源であるが、いずれ瑞穂とぶつかる日は近い。

今村 真一(39) ・・・ 近藤 芳正
 K県警広報室室長。室長といっても閑職、冷や飯を食っている。警察を単なるサラリーマン社会ととらえ、昇進と出世しか興味はない。事ある毎に瑞穂に辛くあたる。

本間 英一(47) ・・・ 升毅
 K県警捜査一課長。無難に日々がすごせれば、事件の早期解決を常に望んでいる中間管理職の権化。

亀田賢警部(43)・・・ 矢島 健一
 K県警捜査一課強行班七係リーダー。鶴田とは検挙件数を張り合うライバルの切れ者。頭脳明晰で、犯人検挙のためなら、どんな汚い手段も厭わないヘビのような男である。上司におもねるのは、鶴田の比ではない。
 鶴田が情なら、亀田は理の男である。

佐藤 勇三(52) ・・・ 河原 さぶ
 鶴田班刑事。叩き上げの刑事で亀田班からも一目おかれている古参。

相田 咲子(28) ・・・ 黒坂 真美
 瑞穂と同じく広報室勤務。仕事は腰掛け程度しか考えておらず、瑞穂のことを煙ったく思う。

尾崎 省吾(25) ・・・ 品川 祐
 鶴田班の新人。東大法学部卒のキャリアで将来は約束されているが、その人の良さと気弱さが欠点。先輩の西島を慕う。

小松 浩二(28) ・・・ 田中 哲司
 瑞穂と同じく広報室勤務。本来は花の捜査一課に憧れ、今の広報勤務にくさっている。

朝倉 ちあき(21) ・・・ 立川 絵理
 警務部勤務の新人。

七尾 友子(32) ・・・ 田中 律子
 K県警警務部婦警担当係長。
 バツイチの子持ちで、警察と云う男社会で行き抜く苦汁を味わって来ただけに、瑞穂たちにも甘さは見せず毅然と対する一方で、瑞穂たち婦警の良き理解者である。

鶴田猛警部(45) ・・・ 益岡 徹
 K県警捜査一課強行班捜査六係リーダー。ノンキャリアの悲哀を痛いほど味わっているだけに、上司や権力に弱い。
"捜査は足で"を地で行く硬派だが、いつもライバルの亀田に足元をすくわれる。
 部下の西島を怒鳴り散らし手も早いが、実は浪花節に弱い人情家であり西島の良き理解者である。

樋口 京子(41) ・・・ 余貴美子
 K県警カウンセラー。大人の色香を漂わせる美人カウンセラーだが、男の影がない独身。その過去も謎めいていて、樋口の存在感を際立たせ、こわもての刑事も樋口の前では黙る。大学病院の精神科医で、県警に派遣されている。
 瑞穂の能力も気にかかるが、西島の二面性に着目し、いずれ西島と激しく対立する。
科学信奉者だが、逆に科学によって復讐される悲劇の女性が樋口である。実は、西島の過去の謎に深くかかわるキーパーソンでもある。


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