ある日、一本の電話で良多の人生は変わる。妻のみどり(尾野真千子)が慶多を産んだ、出身地・群馬の病院で子供の取り違えがあったことが発覚したのだ。DNA鑑定の結果、慶多は他人の子だった。
みどりは気づかなかった自分を責め、良多は息子に抱いていた不満の意味を知る。
良多は、戸惑いながらも相手方の家族と交流を始めるが、群馬で小さな電気屋を営む斎木雄大(リリー・フランキー)とゆかり(真木よう子)夫妻の身なりや粗野な言動に眉をひそめる。
過去の取り違え事件では100%血のつながりをとるというが、一心に愛情を注いできたみどりと、温かでにぎやかな家庭を築いてきた斎木夫婦は、育てた子を手放すことに苦しむ。
早い方が良いという良多の意見でついに“交換”が始まるが、そこから、良多の「父」としての本当の葛藤が始まる――。