FCI20周年記念特別番組羽ばたけ 歌う天使たち~ロサンゼルス・高校合唱部の軌跡~
2008年2月25日(月)放送終了

番組紹介

ロサンゼルス、サウスセントラル地区。
貧困層が多く住み、ギャングの闘争、麻薬の密売、殺人事件などが蔓延する全米で最も危険で貧しい地区。1992年のロス暴動の発端の地として、世界にその名を轟かせた。

この地区の中心に位置する公立クレンショウ高校。
カリフォルニア州で、最も学力水準が低い高校に指定されている。毎年900人が入学するが、卒業できるのは200人ほど。 家庭の事情や犯罪に巻き込まれ、また命を落として、卒業まで迎えられる生徒は少ない。

この高校に、あまり知られていない世界一のゴスペル合唱部がある。その名も、クレンショウ高校エリート・クワイヤー。世界合唱オリンピックでは、例年上位に入り、過去に2回優勝している。
レイ・チャールズは、生前彼らを「私の唯一の子供」と愛した。スティービー・ワンダーやアレサ・
フランクリンにもその実力を認められ、毎年様々なステージで共演をしている。

母親は無差別乱射で首を撃たれ半身不随、父親は刑務所に入っている少年。
孤児の上、難病を抱えながらも、歌と共に前向きに生きようとする少女。
親戚一同ギャングという環境で育ったが、なんとか大学へ進学しようともがく少年。
様々な過去と苦悩を背負った生徒たちが、合唱を通じてひとつになり、生きる望みを繋いでいる。
率いるのは、ビッグ・ママの愛称で親しまれるアイリス・スティーブンソン先生。彼女自身、ギャングメンバーから立ち直った過去を持つ。ハリウッド映画「天使にラブソングを」のモデルにもなった。持病の喘息を圧して、20年間生徒たちを全身で指導してきた。

長期取材からの豊富な映像素材と、今年の卒業式までの集中取材を通じて、生徒と先生が音楽を通して対話し、成長していく過程を記録した。
閉じる
もっと見る

出演者

■語り
 和田アキ子