このところ女子マラソンは横浜、大阪と2大会連続で外国勢が優勝。いずれの大会も日本人1位はトップから1分以上も離される惨敗でした。しかし、振り返れば、過去にはこんなことがありました。1998年、2度目のマラソンに挑んだの高橋尚子。30キロ過ぎにスパートをかけると、35キロまでの5キロを、なんと16分06秒という驚異的なスピードで駆け抜けた。日本最高記録(当時)を更新し優勝したQちゃんは、それから2年後、シドニーで日本女子陸上界初の金メダルを獲得することになります。また、2002年には、「ハーフの女王」野口みずきが初マラソンに挑戦。25キロで仕掛け、後続を引き離すと、その後は独走態勢に。歓喜のゴールテープを切った野口は、2年後の2004年、アテネで「マラソンの女王」へと羽ばたきました。また2006年には、ベテラン弘山晴美が、30キロ地点では先頭を独走する渋井陽子から1分近く離されながら、残り1キロ地点でとらえ、マラソン10回目で悲願の初優勝を果たした。まさに「逆転の名古屋」を象徴するレースを見せました。これらはいずれも、オリンピックの2年前、いわゆる“オリンピック中間年”に、名古屋で生まれたドラマなのです。
今年の主な出場選手は、大南博美、加納由理、脇田茜、中里麗美ほか、外国招待選手としてバルセロナ・シドニー五輪女子10,000メートル金メダリストのデラルツ・ツル(エチオピア)も出場。
2年後に待っているのはロンドン五輪。今年も「何か」が起こるのか。