明治政府の遺産 海底に眠るニール号の謎
2007年8月5日(日)放送終了

放送内容詳細

今から133年前…1874年3月20日。静岡県伊豆半島沖で、一隻の船が沈没しました。その船はフランス郵船『ニール号』。ウィーン万博(1873年)に出展した、わが国の超一級の美術工芸品を載せたニール号は、横浜港へ向け帰還する途中で嵐に遭い、90余名の乗組員と共に船もろとも海底へと沈没したのです。貨物室には、源頼朝が使用していた太刀や鶴岡八幡宮の最高級蒔絵漆器「北条政子の手箱」などの工芸品や美術品など、国宝級の品々が満載されていました。
 それから130年後の2004年、沈船発掘で日本を代表する水中考古学者・荒木伸介氏を団長に、ニール号学術調査団が調査を開始ました。そして海底に埋もれた船体の一部がニール号と断定する証拠を発見、2005年に正式な遺跡「(伝)ニール号沈没地点」として静岡県に登録されました。その海底遺跡「(伝)ニール号沈没地点」で2007年7月、積荷発掘に向けた重要な証拠固めの一つと位置づけられるアンカー(錨)を2つ発見、ニール号のものとほぼ断定されたのです。
番組では、8月3日から5日にかけて大規模に行なわれる発掘調査の一部始終を、海底からの中継録画を交えてお送りします。世界でたった1枚だけ残っている設計図と写真をもとにCGで130数年ぶりに「ニール号」が甦ります。沈没当時のリアルな映像再現! そして…。今回の発掘調査で発見されるものは何か? ご期待下さい。
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出演者

■司会進行
 小倉智昭

■アシスタント
 眞鍋かをり

■解説
 荒木伸介(NPO法人 文化財保存支援機構 理事/元・跡見学園女子大学教授)
 根元謙次(東海大学海洋学部教授 海洋地質学)
 池田榮史(国立琉球大学教授 考古学)

■実況
 蓮見直樹(テレビ静岡アナウンサー)

■水中リポート
 魚山倫生(水中遺跡発掘調査協力会)

スタッフ

■ディレクター
 新名隆大

■プロデューサー
 高野満好

■制作著作
 テレビ静岡