インタビュー

改めて光子というキャラクターを演じるにあたって、何か準備されたことはありましたか?
特別な準備はしていないのですが、第1シーズンのときより少しでも成長した光子をお見せすることができたらいいな、という思いで演じています。セリフのトーンや言い回しなども意識しています。
第1シーズンを見直したりしたことは?
このドラマは、自分の中でも思い出に残っている作品なんです。まだ1年しか経っていないんですけど、各話各話、とても印象に残っていて……。だから、改めて見直すことはなかったです。第2シーズンの台本をいただいて開いてみると、すぐに「ああ、あの世界観だ」という感覚が戻ってきました。
では、上野樹里さんを始めとする共演者のみなさんと再会されたときも、すぐに前作のときのような雰囲気に?
私自身は、1年も空いていたような感覚はまったくなかったです。撮影は研究室のシーンからだったんですけど、「ああ、これ、これ!」という感じで、頭であれこれ考えなくても光子のテンションや動きがスムーズに出てくる感じでした。
役者さんにとって、いろいろな役柄を演じるのはチャレンジであると思いますが、ひとつの役柄を演じ続けるというのもチャレンジなのでは?
私は、あまりチャレンジという考え方はしていないんです。こんなに同じ役を長く演じさせていただけるというのが、ただただ嬉しくて(笑)。もともと、光子というキャラクターが大好きでしたし、第1シーズンが終わったときも「また集まれたらいいね」という話もしていたので、現実になったという喜びの方が大きかったです。
コロナ禍があり、放送スケジュールも変わりました。外出自粛期間はどうされていましたか?
私は、まだインする前だったので、お家で、家族と一緒に過ごす時間を大切にしていました。撮影が始まってしまうと、先のスケジュールが見えなかったり、セリフを覚えなければいけなかったり、自分ひとりでやらなければいけないことが多くなってくるので、作品のことをまったく考えないで過ごす、という時間は貴重でした。だから、ずっとお家の中でしたけど、結構充実した日々だったと思います。
そばに台本があると気になってしまうのでは?
私、凄く気になるんです。大体、リビングのテーブルの上にいつも置いてあるので、目に入るとパッと開いてしまうんですけど、そういうのがまったくない期間だったので不思議な感じもしました。
フェイスシールドの着用や、少人数での撮影など、以前とは撮影の方法も変わりました。そういう面での戸惑いはありましたか?
私はあまり大変だとは思いませんでした。そういう環境に、自分が慣れていかなければいけないわけですし、今まで通りが今まで通りではない状況なので、柔軟に対応していければいいなと思っています。フェイスシールドにも、もう慣れました。逆に今は、ないと不安になります(笑)。首にあるのが当たり前、という感じに変わってきましたね。
改めて、上野樹里さんたちとお芝居されてみて、いかがでしたか?
上野さんのお芝居からは学ぶことが多いなと前作のときから思っていたので、今回も目の前でそのお芝居を見ることができるというのは幸せです。お芝居をする、という感じではなく、いつも朝顔さんとして自然とそこに立ってらっしゃるんです。『監察医 朝顔』の世界観は、上野さんから学んでいます。
この作品は、登場人物たちを定点観測しているようなところもあります。万木家の日常や、過酷な業務についている法医学教室のメンバーが、それ以外のときは努めて明るく振る舞ったり、お互いを気にかけたりする姿も素敵ですね。
私は、司法解剖している最中と、法医学教室にいるとき、というふたつの顔があると思って演じています。その切り替えをしっかり演じていきたいです。私はサポート役が多いんですけど、解剖のシーンの撮影が終わるとドッと疲れが出て、その日の夜はぐっすり眠れるんです(笑)。法医学教室のシーンは、会話のテンポも速いので楽しいです。
普段の法医学教室メンバーはどんな感じですか?
楽しいですよ。前作のときと違って、フェイスシールドも着けていますし、距離を保って座るようにしているので、近くでおしゃべりをするようなことは出来ないんですけど、撮影がちょっと空いて久しぶりにお会いすると、「最近どうだった?」ってお互いに近況報告をしあっています。だから、本当に「仲間」という感じですね。
上野さんが「志田未来ちゃんが家電を買った話を聞いた」とおっしゃっていたのですが……。
家電、買ったかな?6月から撮影しているからいつの話なのかわからないですけど……。あ、最近、「洗濯機が欲しい」という話を熱弁していました(笑)。いつも優しく聴いてくださるので、ついしゃべってしまって(笑)。
今回は2クールの放送ということで、これまで描かれていなかった部分も描かれていくのではないかと思いますが、実際に台本を読んで感じたことは?
スリリングな展開の中にも、前作と変わらない温かさが詰まっているな、と思いました。登場人物それぞれの成長も、きっと描かれていくと思いますので、いつも台本をいただくのが楽しみなんです。
第1シーズンは大きな反響を呼びました。そういう声は、志田さんにも届いていましたか?
実は私の周囲の人たちは、あまりそういう話をしないんです。というのも、私が仕事とプライベートの切り替えをしっかりやりたいと思っているので、多分、それを分かってくれているので。だから、直接私の耳には入ってこないんですけど、他の現場に行ったりするとスタッフの方が「見ているよ」とか「続きあるの?」と言ってくださるので、たくさんの方に見ていただいているんだなと思っていました。
最後に、光子先生的な見どころも含め、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
光子、成長しました(笑)。今までは、実績もないくせに高橋(中尾明慶)さんとかに結構上から目線で言ったりもしていたんですけど、今回はちゃんと実績を積んだ中で発言しているので、発言ひとつひとつに重みがあると思います。私自身もニュアンスを変えたりしながら演じていますので、光子を好きだと言ってくださるみなさんには、きっとわかる変化だと思います。そういう部分も楽しんでいただけたら嬉しいです。

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