
- まずは、“チーム朝顔”の撮影現場の印象からお願いします。
- とても楽しい現場です。法医学教室の仲間、という感じがします。普段から、空いている時間でも誰ひとりとして控室に戻らないで、そのまま前室(※スタジオ前の準備室)にいて、みんなでお話しているような感じです。その感じも、ドラマの中で法医学教室のメンバーが集まってわいわい話している感じとかぶるところがあって、面白いです。
- そういう空気感は、意図しないでもドラマの中の関係性に寄っていくものなのでしょうか?
- どうなんでしょうか?ただ、上野樹里さんや山口智子さんがとてもフランクな方なので、おふたりがそういう空気を作ってくださっているところもあるような気がします。
- 興雲大学法医学教室のメンバーは世代もバラバラですよね。ジェネレーションギャップを感じることもあるのでは?
- 正直言って、ジェネレーションギャップはよく感じます(笑)。やっぱり携帯電話関係の話題になると、知らないワードが出てきたりして。ポケベルとか(笑)。「数字で会話ってどういうこと?」って思ったりしました。

- 今回演じている光子というキャラクターですが、演じるにあたって特に意識されていること、制作サイドからリクエストされたことがあれば教えてください。
- 光子は、「和を乱す」じゃないですけど、物事に対して何でもズバズバと言っちゃうような女性です。台本でもそういう女性として描かれているんですけど、実際にリハーサルをやってみて、想像以上にメンタルが強い子だな、と感じました。平野監督からも、シーンごとに細かくアドバイスをいただいていて、台本にないセリフが付け足されたり、「自分がこの場を仕切っているような気持ちで演じて」と言われたりしてます。
- イマドキの子、というとちょっと記号的ですが、もの怖じしないタイプ、ということでしょうか?
- きっとイマドキの子なんでしょうね。好奇心旺盛ですし、どんなことにも首を突っ込んでいるし。多分、自分の発言を間違っているとも思わないタイプですよね。本当に 思ったことは、すぐ口にしちゃいますし。そういう意味では素直な子なんじゃないかと思います。

- 登場した第2話で、光子は初めて解剖シーンを見て気を失ってしまうわけですが、あれもリアルかもしれないですね。
- 実は台本を読んでいるときから、倒れるんじゃないかと予想していました(笑)。最初に強気な発言をしているとこから、フリになっているのかな、と思って。そうしたら案の定、倒れてしまったので、「やっぱり。そういう子なんだな」と思いました(笑)。
- 実際、法医学教室のお仕事は大変だろうな、と容易に想像がつきます。
- 最初にセットに入った時は緊張しました。普通のセットとは違う空気……ご遺体は人形を使ったりするわけですけど、それでも厳粛な空気を感じるというか。指導してくださる先生たちのアドバイスに従って、血の色も状況によって変えたり、「いまこういう状況だったら、血がどのくらいまで手についているか」というような細かい部分までリアルに表現しているので……。まだ慣れないですね。私は、普通の医療ドラマに参加したことがないので比べることは出来ないですけど、特殊というか、独特の雰囲気があると思います。
- 朝顔役の上野樹里さんですが、実際にこの現場で共演されてみての印象は?
- 一度、映画でご一緒させていただいたんですけど、その時はあまりお話する機会がなかったんです。だから、今回また共演させていただけるのが楽しみでした。上野さんは、テレビで拝見させていただいている姿のまま、明るくてとても素敵な方で、重いシーンが多い中でも、上野さんが常に明るく現場を照らして下さっています。お芝居のときは、とても自然に役に入られているので、「どこで切り替えていらっしゃるんだろう?」と不思議に思うこともあります。
- 撮影の合間は、どんなお話をされているんですか?
- さっき、上野さんから「子どもみたい」って言われました。「アニメに出てきそう。『ミニオン』みたいだね」って(笑)。多分、上野さんは思ったことをはっきり言ってくださるので、それも楽しいです(笑)。
- それは褒めているんですよね?
- 多分、そうだと思っています(笑)。でも、板尾創路さんがそれに乗っかってこられたので、「あんまり嬉しくないです」とお伝えしました(笑)。
- この作品は、もちろん現在のお話を描いているわけですが、同時に8年前からの物語でもあり、先々はまた別の展開をしていきます。台本を読まれて、どのように感じていますか?
- 1冊の本の中に、たくさんの物語が詰め込まれています。親子の物語、恋人同士の物語、それからご遺体に向き合う警察と法医の物語もあって、読み応えもありますし、文字だけなのに毎回ウルッとさせられています。伝わってくるものがたくさんあり過ぎて、ちゃんと受け止めないと、私自身もいっぱいいっぱいになってしまうようなこともあります。
- 「生きる」とは何か、その意味を考えさせられます。
- ダイレクトに、「生きるって大事だよ!そうでしょ!?」という風に押し付けるのではなく、自然にスッと入ってくるような印象があります。そういうところがこの作品の魅力なのかなと思います。

- 最後に、ドラマを応援してくださっている視聴者のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。
- 私が演じている光子が、この先、どう成長していくのかにも注目していただけたらと思います。私自身も、このドラマを通じて考えさせられることがたくさんあるので、たくさんの方に見ていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。