アナマガ

どちらかというと シッカリ書きたい人のためのコーナー 10年以上の渡り、続いてきたアナルームニュースの中で 好例の連載企画を「コラム」という形で集めました。 個性あふれるラインアップ!ブログとはひと味違う魅力をお楽しみください!

アナルームニュース 2001年03月12日号

吉崎アナの「2008年・演劇てんこてん」

編集長代理【編集長代理】<
久しぶりに、この人の原稿をのせる日がやってきました。
泣く子も黙る、どころか、笑いころげるくらいの、ナイスな迫力。
常に元気オーラを発信し続ける 彼女の名は、吉崎典子アナ
あ~こうして名前を書いただけで、豪快&けたたましい、
あの笑い声が聞こえてきそうな気がする・・・・。

かつてはワイドショーの顔、現在は「報道2001」キャスター
硬派かつ多忙な日々を送る、パワフル・てんこアナ
実は、本人も書いているとおり、大の酒・・・・もとい、芝居好き
それが高じてか、みずから舞台をプロデュースするまでに!
(アナウンサー朗読舞台の”本家本元” 『ラヴシーン』)

そんなてんこさまは、去年、一体どんな演劇にあしを運び、
なにに笑い、なにに感激し、なにを感じたのか?
先日掲載の、恒例・塩原アナ映画ランキングに続き、
今回はてんこさまの2000年・演劇ランキングー!ぷりぷりっ!



「三度のメシ」とおなじくらいに、お芝居が好きなワタクシ。 
今回は、「2000年・演劇ベスト10」を 独断と偏見でお届けしちゃいます。
いつも観劇の後に走り書きしている感想メモも御一緒に。



◎  第10位 「ザ・コンボイ ショーVol 18/新タイムトンネル
(2000.3.26/青山劇場)
コンボイは観ると、いつも元気をもらえる。
こんなに美しいパワフルな中年男性(!)のステージがあるなんて。
毎回、極限まで踊り尽くす潔さがたまらない。SEXY・SAMが好き!

◎  第9位  にんじんボーンPRESENTS 「サイレントナイト
(2000.11.6/ザ・スズナリ)
毎回たのしみにしている劇団のひとつ。演出の宮本勝行の何げない日常描写と、村越保仁・山口雅義ら出演者のアンサンブルが下北沢の空間にマッチして快適。間もなくブレイクの予感。

◎  第8位 「ザ・スライドショー
(2000.2.10/渋谷公会堂)
文句なしに笑い転げる。いとうせいこうvsみうらじゅんの火花散る3H弱。スライドを見せ、瞬間的に寸評を加える技は、まさに職人芸。
あれれっ、あんなに笑ったのに何一つ覚えていないぞ!
編集長代理 「あんなに笑った」っておっしゃいましたか?
渋谷公会堂の客席に、あの笑い声が・・・・(^^;;)
◎  第7位 「宝塚歌劇花組特別公演/冬物語
(2000.2.14/日本青年館)
春野寿美礼(はるのすみれ)ちゃんの代表作になるでしょう。
品&華があって歌が上手くてとても印象に残る作品。今後に乞うご期待。

◎  第6位 「借りたら返す!~レンタルショップ“USHIGAMI”の師走~」 カクスコ
(2000.11.12/THEATER TOPS)
独特のユーモアとペーソスに包まれた中村育二ら、中年に差しかかった男性6人のグループがおりなす舞台。
アカペラのハーモニーが絶妙。し、しかし今回で解散。くーっ、残念。

◎  第5位「新春大歌舞伎・助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
(2000.1.16/歌舞伎座)
十二代目市川団十郎の長男・市川新之助という、新たなスター誕生の、現場に居合わせた幸せを実感。
最も難しいとされている花道の出なのですが、もう、くぎづけ。
美しい、ということはとても大事な要素とわかりました。

◎  第4位 自転車キンクリートSTORE 「OUT
(2000.11.29/スペース・ゼロ)
桐野夏生のベスト・セラー。弁当工場に勤める女性たちの人間模様。
宝塚トップスター出身の久世星佳は、死体をバラバラに切断する枯れた孤独な人妻役が、まさにはまり役。
久世さんは、この作品で読売演劇賞受賞。

◎  第3位「グリークス」~10本のギリシャ劇によるひとつの物語~
(2000.9.10/パルコ劇場)
三部作を1日で通し上演。計10時間も観つづけて、お尻が痛かったのですが、蜷川幸雄演出の底力を見せつけてくれました。
国内の役者さんを一堂に集めたゴージャスな配役。
平幹二郎、麻実れい、白石加代子、寺島しのぶ・尾上菊之助姉弟・・・。
今まで断片的だったギリシャ悲劇が初めてつながった感動がありました。

◎  第2位 隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)「法界坊
(2000.11.5/浅草平成中村座)
『テント芝居は若いころ唐十郎の紅テントを観て以来のあこがれ』
と語る中村勘九郎丈。小屋が無ければ自分で作ってしまう、というのが、型破りな勘九郎さんらしさです。
史上最低の宙乗りやら 楽しみはいっぱい。
(編注:↑誤字ではありません。史上最低なのが楽しいのだ。)

わたしと事業部の筒井櫻子さんは、
4席しかない「御大尽席(おだいじんせき)」に座って御満悦。
勘九郎さんとポラロイド写真を撮ったり、お弁当が付き、
帰りに駅まで人力車で送ってくれるサービスがついて なんと
値段は¥31.500。ま、まさに、「きよぶた」。
編集長代理 「きよぶた」とは。(笑)   一応、解説。
「『清水の舞台』から飛び降りる」、そのくらいに覚悟が必要な、ドキドキもののもの・こと。 「“きよ”みずの“ぶた”い」を略しちゃったわけね(^^;;)
実は この席の値段をもっと高くしたいとのこと。
その分、学生席など うーんと安くすれば、若い人が
どんどん歌舞伎をみやすくなるだろう・・・・というのは、アイデア。 
勘九郎さんは、本当に芝居が大好きなんですね。

◎  第1位 「オケピ!」プレビュー公演
(2000.6.1/青山劇場)
チケットになぜか“問い合わせ・PARCO劇場”と書いてあって、
なんとパルコ劇場に行ってしまった。そこでは、ピーターさんの舞台を
やっていて、チケットもぎってから気が付いた。あわてて、
セロテープで張り付けてもらい青山へ。何、アセッてんのかねえ。
編集長代理(^^) 目に浮かぶ、目に浮かぶ。
3Hの長さは、感じもせず。松たか子や布施明など、役者さんひとりひとりに当て書きして、イメージを裏切る個性をきわだたせていた。真田広之さんがとても器用。
プレビューで¥9.000を取るのはいい度胸だなあ。
さすがに気がひけるのか三谷幸喜さんが、上演前に出て来て挨拶したりサービスしていたのがおかしかった。
編集長代理 ここからは、番外編。
◎  癒し賞  「リバーダンス」2000・ジャパンツアー
(2000.11.20/東京国際フォーラム)
アイルランドダンス。そのストイックで芸術性の高いことといったら!!
心がしみじみと癒され、知らぬ間に涙が・・・・。

◎  海外賞  「Jekyll&Hyde
(2000.1.1/PLYMOUTH THEATRE)
去年は、NYに2回行って、
ブロードウエイ・ミュージカルをたくさん観ました。
特に感動したのは、「ジキル&ハイド」。
別人格を演じ分けるのですが、そのド迫力熱演ぶりにゾクゾクッ!

「TKTS」で並んで買いましたが、半額チケットで§42.50。
日本でも、ぜひこの半額制を取り入れてほしい!

◎  おまけ  「ラヴシーンvol 5」~フジテレビアナウンサーによる朗読舞台~
(2000.7.1&2/池袋サンシャイン劇場)
手前ミソ、と叱られそうですが、今年も公演を計画中です。詳細が決定したらお知らせしますので、ぜひ、お運びくださいませ。


さあ!新世紀も観ますよん!!それでは、また。ちゃお!!
てんこ   


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編集長代理 【編集長代理のひとりごと】
ランキング自体もさることながら、やっぱり興味深かったのが
”初公開!”「感想メモ」の中身。
『SEXY・SAMが好き!』とか、なにいってんだぁ系もあったけど、
鉄は熱いうちに打て、とはよく言ったもので、
観劇メモは感激の熱いうちに書け!ってところかな?

他人の感じ方を自分のと比べると、いろいろおもろいよね。
さてさて、てんこさまったら、今年はどの劇場に出没するやら?
・・・・そうだ!来年も書いてもらおう!!『演劇 ザ・てんこ10!』。
ひさしぶりに、連載にしちゃいませんか?編集長~っ!