アナマガ

どちらかというと シッカリ書きたい人のためのコーナー 10年以上の渡り、続いてきたアナルームニュースの中で 好例の連載企画を「コラム」という形で集めました。 個性あふれるラインアップ!ブログとはひと味違う魅力をお楽しみください!

アナルームニュース 2009年07月28日号

「馬、そしてそれ以外も」#7 ~最近、馬づいています。~
「武豊TVII」の仕事で北海道に行ってきました♪。
セレクトセール(馬のセリ)会場での番組収録ですが、このセールに行くのも2年ぶり。せっかくの北海道ですから、いろいろ見て回らないとね~。

日曜日。
まずは札幌競馬場へ。

とってもいいお天気。
ここも久しぶりです。


安田美沙子ちゃんのトークショーは、残念ながらひと月前に終わっておりますが。

馬産地北海道ということもあって、
競馬とお客さんの距離も近いのかな?
と思わせるレストランを場内で発見。

馬主からの寄贈でしょうか、ゼッケンがかなりカジュアルな感じで店内に飾ってありました。 ロングショットって言葉には、大穴の配当という意味があります。店内のオジサンたちはどんな予想をしているのか…。

今年は6月20日から9月6日まで開催される札幌競馬の特徴は、「職住接近」。
以前紹介したトレセン(東=茨城県、西=滋賀県)は、競馬場からかなり離れていますが、ここはコースのすぐ向こう側に厩舎が並んでいるのです。 平日の調教はレースと同じコースで行います。 馬、そして厩舎スタッフが準備期間を含めおよそ4ヶ月、生活の本拠をこちらに移し日々をすごしています。

場内を走りまわる原付バイクから乗用車も土浦ナンバーや滋賀ナンバー。車内に荷物をいっぱい積んで船で運んじゃうんですから、これは毎年恒例の転勤のようなもの。一方で「トレセン居残り組」もいて、効率的に成績を挙げるために人も馬も二手に分かれるのが夏競馬。夏競馬といえば来年のダービーを目指す若馬がデビューする時期でもあるのですが、その中には道内の牧場から直接ここへやってきてデビューすることもあるんです。

ついさっきのデビュー戦で負けてしまった馬に、調教師が話しかけていましたよ。
「どうして普段のケイコ通りに走んなかったんだ」って。
厩舎の端には馬たちの担当者が住める建物がついています。夏休みだからと家族が訪ねてくる人もいますが、泊めるまでのキャパシティは無い様子。


さて。翌日はあいにくの雨模様。
この日からセリがスタート。場所は新千歳空港から札幌とは反対方向に向かった、
苫小牧市ノーザンホースパーク。このブログおなじみの場所です。
ついでに言えば僕が普段乗せてもらう場所が、セリ会場に変身しています。
なんとなく分かるでしょ。
前日に競馬場にいた調教師、騎手もやってきます。
調教師は懇意にしている馬主とタッグを組み、狙った馬を予算内で競り落とそうとガンバる。あるいはいい馬を買った馬主に対し、その馬を自分の厩舎に預けてもらえるよう動く。
向こう数年間の厩舎経営を左右する、馬の「仕入れ」のために大事な3日間となります。
一方の騎手は乗るだけなので関係ない、なんてことはなく、やはり馬主とのお付き合い=騎乗依頼をより多く受けるための社交場にもなるのです。

一方で、買うお金もない僕にとって楽しみだったのは対談の収録です!

競馬界の有名人というと騎手に特化されがちですよね。今ご覧のみなさんもこりゃ誰だ??ということになっているんでしょうが、僕にとってはちょっと悲しい気分。
今回は凄い人たちの話を聞けているんです。

池江さんといえばディープインパクト、ステイゴールド、メジロマックイーンetc。
武豊騎手の同級生でもある息子さんは父の厩舎で学んだ後、自分で厩舎を開業しました。
松田さんはダイワスカーレット、クロフネ、タニノギムレット…角居さんはウォッカ、カネヒキリ、シーザリオ…などなど3組の調教師が獲ったG1は42個!まさに日本を代表する調教師なんです。個性的。貪欲でいて、冷静。研究熱心。頑健な体力。そして馬が大好き。
これが共通点でしょうか。セリの合間にうかがったこの内容は、フジテレビNEXTで。



良血馬が多数上場されることで世界的に知られるこのセール、以前は2億、3億と超高額取引馬が出たものですが、ここにも不況の波が来ています。それでも生後半年も経たない仔馬に1億を超える値がつくのですから、どんな時代にもお金持ちはいるものです…。



ちなみにその一頭が、
二日目に登場したこの馬。



まだ乳離れができていないので、
お母さんと一緒に歩きます。
血統を説明しますと。
父ダイワメジャーはG1レース5勝。そして兄は、あのディープインパクト。つまり、写っているお母さんはディープインパクトを産んだ馬…競馬界の宝ってわけです。
最初の「お台」5000万円から500万円刻みで上がっていき、落札価格は1億6500万円。見ていると、毎度のことながら自分の金銭感覚もマヒしそうになりました。デビューは2011年。どんな馬に成長を遂げるのか、こればかりはお金では買えないもの。ドキドキの日々が続きます。

てなわけで、北海道ツアーは多くのみなさんに再会&多くの馬を見て大満足で終了。

さて、僕レベルになると(敢えてすごくイヤな言い回し)、これだけでは「馬づいている」ことにはなりませんから!

次の週末は新潟競馬場ですよ。
レースを見に行った…というのも間違いではないのですが、いつもと視点がかなり違います。
みなさんがレースを見るとき
今回はこの流れを徹底解剖してきました。知らないことが山ほど…
題して「スターターのお仕事」。
To Be Continued