「狼狽(うろた)える」の語源は、足の長さのバランスが悪い伝説の生きもの!?
7月29日(月)『ネプリーグ』
三浦春馬率いる「火9ドラマ『TWO WEEKS』チーム」と、霜降り明星や長嶋一茂が参戦した「売れっ子芸能人チーム」が激突した7月29日放送の『ネプリーグ』。
今回、現代文担当の林修先生と地理担当の村瀬哲史先生が教えてくれた「誰かに話したくなるウンチク」は?
「狼」と「狽」という伝説の動物が「狼狽える」の由来!
読めるけど書こうとすると難しい漢字のひとつ、「狼狽(うろた)える」。「狼狽」は音読みでは「ロウバイ」と読み、「不意の出来事に驚き、慌ててまごつく様子」を表す時に使われる。その由来について、林先生が教えてくれた。
林先生によると、「狼(ロウ)」も「狽(バイ)」もオオカミに似ている伝説の動物。「狼」は前足が長くて後足が短く、逆に「狽」は前足が短くて後足が長いため、前足の短い「狽」が「狼」の背中に乗っかって歩くことでバランスを取っていたという。
しかし、うっかり2匹が離れるとバランスが崩れて動けなくなってしまい、2匹が驚いて慌てふためくことから「狼狽える」という言葉が生まれたという。
「狼狽える」の語源として長年有力だと言われてきたこの説は、中国の故事に基づいている。しかし、最近は違う説が有力視されていると林先生は補足した。
そこで、マスカット編集部が調査してみると、そもそも「狼」と「狽」に「乱れる」「よろける」という意味があるという説、あるいは「狼」にも「狽」にも意味がなく“擬態語”としてこの文字が当てられたという説を発見。「狼狽える」の語源には諸説あるようだが、「狼」と「狽」という伝説の動物にまつわる故事の存在は、覚えておきたい!
原油の単位の「1バレル」=159L。ピッタリの数字にならなかった理由は?
問題で出題された“樽”を意味する原油の単位「バレル」について解説してくれたのは、村瀬先生。原油1バレルをリットルに換算すると約159リットルという半端な数になるのだが、なぜピッタリの数字にならなかったのだろうか?
その理由は、アメリカで原油開発が盛んだった時代にさかのぼる。湧き出た原油をいざ運ぼうとした際、当時はまだなかったドラム缶の代わりに、お酒の樽を使うことになった。そのため、“樽”を意味する“バレル”が原油の取り引きの単位に使われることになったのだ。
しかし、原油を満タンにして出発しても、運んでいる間に樽から染み出してしまったり、蒸発してしまったりして、目的地に到着する頃には樽の中の原油の量はバラバラに。目的地に届いた原油の量を平均するとだいたい159リットルになったので、1バレル=約159リットルということになったそうだ。
※マスカット編集部補足。バレルは量る対象が変わったり、国が変わったりすると容量が変化してしまう少々やっかいな単位だ。村瀬先生が説明してくれたのは原油の国際取引市場で使われている単位についてで、小麦粉などを量る場合は全く違う数値になるので、気を付けよう。
番組概要
『ネプリーグ』
<放送>
7月29日(月)19時~20時
<出演者>
【火9 『TWO WEEKS』チーム】
名倉 潤
三浦春馬
芳根京子
高嶋政伸
堀内 健
【売れっ子芸能人チーム】
原田泰造
長嶋一茂
せいや
粗品
林 修