柔道女子日本代表がボルダリング特訓に「無理無理!」と苦戦も…監督の㊙戦略とは?
8月25日(日)~9月1日(日)『2019世界柔道選手権 東京大会』
柔道とボルダリング、どんな関係が?
今夏の世界柔道女子日本代表を含む柔道女子日本代表が、スポーツクライミングのボルダリングに挑戦し、新井千鶴選手、芳田司選手、濱田尚里選手、田代未来選手、志々目愛選手らが参加。登り方や手足を使う順序など、柔道の試合でも有効な先を読む“戦略力”を高めた。
しかし、なぜ柔道選手がボルダリング?
柔道女子日本代表の増地克之監督の狙いはこうだ。「柔道着をつかむことと、ホールドをつかむことに共通点がある。イメージしてどう握るか。試合を想定したうえで、相手をイメージしてどういう戦略を練るかにつながる」との考えからスポーツクライミング日本代表の安井博志ヘッドコーチに依頼して実現したという。
豪華!ボルダリング日本代表が指導“柔道着をつかむ”力つけられるか?
ボルダリング男子日本代表の渡部桂太選手、高田知尭選手、女子の小武芽生選手からは「登る前にいかにして登るか戦力を練っておき、手足を同時に動かしながら、腕だけでなく、足や股関節もしっかり使ってください」との指導が。
目の前に立ちはだかる高い壁に「無理無理…。手汗がスゴイ…」と緊張気味の選手たち。いざ登ってみると、途中で行き詰まったり、下り方が分からなくなったりして「ヤバい、ヤバい」「(手や足をかけるホールドは)どこー?」と絶叫しながら悪戦苦闘。
芳田選手は「前腕がパンパン」と苦笑しつつ、「ボルダリングは前から気になっていました。頭と体の使い方で柔道と共通する部分があった。(攻略には)戦略が大事で、頭を使う練習になる。今日はスイッチが入り、石と闘いました(笑)。普段からトレーニングとしても取り入れていきたい」と笑顔をみせた。
登り切れず何度か落下してしまった新井選手は、「高いところは好きじゃないから恐怖心と戦いながら登りました。思っていたとおりの結果になった」と首をすくめながらも「手足の運び方をどう組み立てるか。一発勝負の中で選択が重要になってくる。そういうところは柔道に近いのかなと思った。違う競技を体験させて頂くことでとても勉強になった」と話した。
濱田選手、志々目選手、田代選手らも果敢に挑戦を続ける。そして徐々にコツをつかんでいき、どんどん登れるように。さすが日本代表というべき身体能力の高さを見せつけた。
指導したボルダリング・小武選手は、「みなさん、クライミングに必要な、押す力や引く力という基本的な力を備えていて、1、2週間もすればすいすい登れるようになると思う。クライミングは自分の体重を支えながら登るスポーツ。柔道も同じ体重の相手と戦うのでトレーニングには向いてるのではないか?体幹が強いのでしっかり登れていてさすがだなと思いました」と絶賛。
今夏の世界選手権に向けて、下半身の使い方や柔軟性など、ヒントになる部分が多かったと手応えを感じたようだ。
番組概要
『2019世界柔道選手権 東京大会』
<大会スケジュール>
8月25日(日)
【男子】60kg級 【女子】48kg級
8月26日(月)
【男子】66kg級 【女子】52kg級
8月27日(火)
【男子】73kg級 【女子】57kg級
8月28日(水)
【男子】81kg級 【女子】63kg級
8月29日(木)
【男子】90kg級 【女子】70kg級
8月30日(金)
【男子】100kg級 【女子】78kg級
8月31日(土)
【男子】100kg超級【女子】78kg超級
9月1日(日)
男女混合団体戦
【女子】
48㎏級
渡名喜風南(パーク24株式会社)
52kg級
阿部 詩(日本体育大学1年)
志々目愛(㈻了德寺学園職)
57㎏級
芳田 司 (コマツ)
63㎏級
田代未来 (コマツ)
70㎏級
新井千鶴 (三井住友海上火災保険株式会社)
78㎏級
濵田尚里 (自衛隊体育学校)
78㎏超級
朝比奈沙羅 (パーク24株式会社)
素根 輝 (環太平洋大学1年)
団体57㎏級
玉置 桃(三井住友海上火災保険株式会社)
団体70㎏級
大野陽子(コマツ)