アライブ

アライブ インタビュー

演じられる薫はどのような女性だと思いますか?
「薫は非常に優秀で医者になっています。女性の外科医は少ないのですが、私独自のリサーチでは女性外科医の方は竹を割ったような性格の方が多く、決断も迅速な男性っぽい方たちだと伺っています。薫もそんな外科医だと思うのですが、あることがきっかけとなって心の病院に移って来ます。その目的が、このドラマの別の見どころになっています。実は…なんです。この…が非常に複雑で、薫と過ごすことが心の助けになるのか?もわかりません。薫自身も、まだ整理出来ていないことだと思います。もしかすると、薫には打たれ弱い面があるのかもしれません」
薫は外科医ですが…。
「私は19歳の時に医師役でデビューしました。その時は大学生で時間があったので、夏休みに医療研修したんです。そこで、医療器具の渡し方や扱い方をすごく勉強しました。実際に人に針を刺したりはしていませんが、採血のやり方なども教わったんです。1ヶ月本当にみっちりとやったので、意外と未だに覚えているんです。ですので、手術のシーンは楽しみです。あと、ドラマの現場には実際の医師の方が監修でいらしてくださっているので、自分の具合の悪いところをすぐに相談しようと。医療ドラマに出演した時の特典ですね(笑)」
薫はどのように演じようと思いますか?
「私には大好きな医師がいます。小児喘息を持っていて、自宅近くの小児科に3歳から通っていました。その時に診療してくださった女医さんです。喘息はすごく苦しくて、ぜぇぜぇはぁはぁと夜も寝られないぐらい。女医さんのところに行くと薬はもちろんですが“大丈夫よ”と言いながら背中を撫でで下さったり、優しい言葉をかけて下さったりするのですごく気持ちが楽になったんです。本当に好きな先生で、未だにお付き合いがあって先日は100歳の誕生日をお祝いに行きました。先生は内科医で薫は外科医なんですが、優しさなどは参考にして演じられたらと思います。人を癒すパワーですね」
松下奈緒さんとは久しぶりの共演になりますね?
「松下さんとは14年ぶりなんです。もうそんなに経つのかと、私自身びっくりしました。当時は湾岸スタジオも無くて、渋谷ビデオスタジオで収録していました。松下さんも初々しくて、とにかく緊張されていたイメージです。あの時のドラマ(『恋に落ちたら〜僕の成功の秘密〜』)は出演者も多くてワサワサした現場だったんですけど、松下さんは端っこの方に座っているような、すごく物静かな方という印象でした。でも、最近、出演していらっしゃるドラマを見ていたら関西弁がすごく上手で、今回お会いした時に伺ったら基本は関西弁だと言われたので驚きました(笑)」
薫は松下さん演じる恩田心と知り合います。大人同士のシンパシー、友情をどのように思われますか?
「大人になってから生まれる友情もありますよね。子供の頃に比べたら淘汰されてしまっていますが。もちろん、子供の頃のように無条件で友人になることは少ないですが、なんとなく波長が合って仲良くなる人はいます。私がその関係で大切にしているのは尊敬することです。これは年齢や男女とかの関係なく、私は尊敬できる方と親しくなりたいと思っていて、そういう方と出会えたらすごく幸せで、大切に関係を築いて行きたいと思います」
今回、松下さん以外に共演を楽しみにされている方は?
「みなさんもちろん楽しみなんですが、北大路(欣也)さんが現場にいらっしゃると締まりますよね。とっても優しい方ですし、今回は作家でお料理も上手という役を演じられます。私も北大路さんの娘役になりたかったです(笑)」
今回のドラマを通じて、伝えたいことはありますか?
「私はある意味、今回のドラマの主役は患者さんだと思っています。一番辛い思いをなさっているのは患者さんだし、家族のみなさんです。私は外科医役で出演させていただきますが、患者さんが主役だと思って臨もうと考えています。現在、がんで苦しんでいてドラマをご覧になり、余計に辛く感じてしまう方もちろんいらっしゃると思います。でも、どういった方にも、見てよかったと思えるドラマになれば良いですね。そのためにも制作に携わる私たちは、真剣に向き合わなくてはいけません。新しい治療法なども、みなさんに知っていただきたいと思います」

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