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Vol.69

FACTORY TALK


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FACTORY TALK :JACK DIAMONDS with ムッシュ&近田


ムッシュ=ムッシュかまやつ
近田=近田春夫
サリー=サリー久保田
荒木=荒木晋

ムッシュ:
それで近田さん、ハルヲフォンの再結成のことなんですけれど

近田:
やめてくださいよ、そういう話は…本当に急に!今日はね、僕たちと言うよりは謎の「サリー久保田」くんに色々チェックしたいと思うんですよ。この番組でやっている、そのぉ〜「JackDiamonds」。アレは何なのかと?

サリー:
後テーマのアレンジを頼まれて仕事で来て、僕自体はユニットだったんで殆ど一人でやっているような?もんなんで、それで「SOUP」…荒木君たちと一緒になんか格好いい箱バンドみたいな感じのバンド、セッションバンドなんですけれどそう言う感じでわりとジャンルを限定しないでバリエーションをつけて出来ればなぁっていう…

近田:
ああ、そういうのが「JackDiamonds」。君はいつ頃からかまやつさんの事は?

サリー:
あ、やっぱりスパイダースから…。だから僕自体のロック体験っていうか本当に近田さんとかかまやつさんって言うミュージシャンが居なければ、僕はきっとここに座っていないと言うか

近田:
GSもやっぱりアレ?まっすぐな部分と、別の歪んだ部分が相当好きでしょ?

サリー:
まあ、最初に見ちゃったものだから…。

近田:
一番最初に見たものは何?GSで。

サリー:
やっぱりタイガースですよ。

近田:
タイガース?曲は何を?

サリー:
やっぱ「君だけに愛を」を、いわゆるバンドっぽいサウンド?

近田:
ああ、ストリングスが入っていない奴ね!

サリー:
そう、ストリングスが入っていない奴は本当に小学生でも格好良く聴こえて、だからシングルのB面に「BOONBOON」とかが入っていたりとか、凄いカバーとかが多かったし…。僕としてはすごい洋楽的なものを感じていたんで、スパイダースとかテンプターズとかよりもやっぱ、伝説の話してますけど…。

近田:
いや、いいっすよ!僕そう言う話好きだから。

ムッシュ:
タイガースもテンプターズもストーンズ上手ですよ。

近田:
そうですよね。

サリー:
この間、GS研究家の黒澤さん?がタイガースの「CCRider」を聞かせてくれたんですよ。 それがすごく格好よかったんですよ!たぶんそれは全然音源になってないんじゃないかな?

ムッシュ:
タイガースの「日劇ウェスタン・カーニバル」ってねえ、ストーンズ・メドレーやるんですよ!

近田・サリー:
あ、やります!やります!

ムッシュ:
あれがね、なかなかよかったんですよ。

近田:
いいですよねえ…。ウェスタン・カーニバル面白かったからなあ…。

ムッシュ:
僕が一番印象的だったのは、あの、そろそろ70年でだんだんグループサウンズが下降線 をたどる寸前ぐらいの時に「頭脳警察」がでたのはインパクトありました。

近田:
パンタがぬいじゃったって言う…

ムッシュ:
そうそう、みんなそのパンタが何かあることをやる!という本当にやるのかよ?って言って出演者全員がそでに立って見ていたんだよ!本当にやった!えぇ…

近田:
僕はそれ植田よしあきから聞きました。

ムッシュ:
だからその辺から、あの例えばイギリスでも「CREAM」とかそういうのが出てきたっていう状況?変わる時期なのかなあ?って思って。

近田:
で、僕すごく聞きたかった事があるんですよ。 本当、番組で流れなくていいんですけれど、本当にもう番組で流れなくていいんですけれど、あの当時ってどうやって楽器買っていたんですか?

ムッシュ:
あの頃は舟木一夫さんとか?ああ言う時代でしょう。全く受け入れて貰えないから…それこそあの貧しくって、でもフェンダーとか、マーシャルのアンプとか欲しいとか言って、頭金だけ払うわけ。そのまま払えないから、払わなかったら、その窓口になってる人がやめちゃうと、その契約が契約書なんかないから無効になっちゃう訳ね。

近田:
ああ、それをやり続けていたんですか?

ムッシュ:
ところが、毎日のようにいわゆるLIVEみたいな所にでていると集金に来るんだけど、もうステージで演奏しながら「ない!ない!」って〜(笑い)〜 そんな事しているうちに、その楽器屋さん潰れちゃったもんで、申し訳ないなあ…って今でも

近田:
ああ、そうなんですか。そりゃ(笑い)ひどいことしましたね。

サリー:
僕もかまやつさんに聞きたいことがあったんですよ。ロンドンに行ったときに、例えばキンクスとか当時のバンドを見て、ライブが終わった後にアンプのボリュームのつまみを全部、帰って来てその通りの音を出したっていう…

ムッシュ:
ああ、そうなんです。あの、キンクスなんて、殊に詰まったような音、するじゃないですか?

サリー:
そうですよね

ムッシュ:
そうするとTONEをゼロにして、そんでとがったような音を全部消すんですよ。で、みんなあの頃、「鵜の目鷹の目」でどうやったらあの音出るんだろう?って言う時代だったから、対バンが居るときにばれたくないから、自分たちが演奏終わったら全部ゼロにしてね…。

近田:
あーあーあー、そうなんだ。

ムッシュ:
で一発だけやられたのは、あの「FAZZ」って言う楽器?

サリー:
あーあーあー

ムッシュ:
あれ、凄く外人から貰って、自慢してたんだけど「三原綱木」さんてブルーコメッツの人が「ちょっとムッシュ貸してよ!」って言われて1日貸したら、次の日にある楽器屋から出ちゃったの、それが!

近田:
ありゃ、どこの楽器屋判ってますね!

ムッシュ:
わかるでしょ?

近田:
はい

ムッシュ:
あの人達が使っていた楽器屋さんですからね。

近田:
おかかえみたいな

ムッシュ:
そう言うことが大切で

サリー:
すごい大切ですよね!

近田:
これからかまやつさんの曲、どういうのになるんですか?僕さっきリハ聴いたんだけど

ムッシュ:
結構僕ね、譜面見せて貰ったんだけど、難しいところいってんだ!

近田:
自分の曲じゃないみたいじゃないですか?

ムッシュ:
うん、…あのCで、Cなんですよね、あの曲。

サリー:
ええ

ムッシュ:
ところが間奏で、どうもC#マイナーに行くんだけど、そっからこう色々「シックス」「ナインス」とかいろいろ入ってくる訳。

サリー:
近田さんのは原曲通りです。

近田:
原曲?ほんと?

サリー:
あ、あれはマイナーをメジャーにしただけです。

近田:
最初の所ってEフラットかなんかだよね?

サリー:
あ、あれ、転調してます、そこだけ…Bメロのとこだけ

近田:
Bメロの所ってそうだよね!頭の所って、元Eフラットだっけ?

ムッシュ:
え、そんな所でやっていたの??

ムッシュ・近田:
(笑い)

近田:
いや、俺なんか聴きながらあってたんだけど、違うオリジナルのあそこ、Eフラットなんて押さえるのが面倒くさいから、Dマイナーとかでやってた気がするんだよな〜。君んちのターンテーブル1回チェックした方がいいかもしれないね…

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