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NON-EDIT TALK : 内田有紀*中居正広

中居:
はい、こんばんは、中居正広です。さて、2月も下旬ですね。受験シーズンでもありますし、卒業シーズンでもありますね。春になってくると暖かくなってね、皆さん気分いい方もいらっしゃいますし、別れがあって、出会いもあったりして。いろんな人との出会いがあると思いますけども、みなさん、くれぐれも悪い人には引っ掛からないように気を付けていただきたいと思います。
さあ、それではですね、今週のゲストを御紹介しましょう。今そうですね、僕もチラッと前に何らかの形で耳にしたんですけど。今のそうですね、僕なんかの世代のなかでは、テレビと素の境目がないというか、本当に裏表のない方っていうのは、こういう人のことを言うんじゃないかなと思います。ゲストを御紹介しましょう。内田有紀さんです。

内田:
こんばんは。

中居:
こんばんは。

内田:
よろしくお願いします。

中居:
よろしくお願いします。今日は夏っぽい格好を。

内田:
そうですね。

中居:
季節感のない。

内田:
暖かいから、ぜんぜん。

中居:
僕はすごくあの、ニットとジャケットを着てるぐらいなんですよ。

内田:
ぜんぜん対照的ですよね。

中居:
そうですね。ちょっとアンバランスじゃないかと思うぐらい。

内田:
あら。

中居:
でも、こんな格好いいの? 

内田:
何がですか? 

中居:
冬よ、今。

内田:
ええ。スタジオは暖かいじゃないですか。

中居:
暖かいですね。

内田:
うん。

中居:
こういうの自分で決めるんですか? それとも与えられて、ボンッ「これ今日着て」って? 

内田:
「こういうのが着たい」とか「ああいうのが着たい」っていうのを、雑誌をスタイリストさんに見てもらって、「じゃあ、これでいきましょう」っていって。

中居:
そういうのもちゃんと自分でやるの? 

内田:
はい。

中居:
自分でちゃんと言うんだ? 「こういうのがいい」「ああいうのがいい」って。

内田:
言いますね。最近ですけどね。

中居:
へぇー。それはもう、変な話、衣装だけに限らずそういう姿勢っていうのは? 

内田:
うん。あります。ずっと。

中居:
それは芝居に対しても? 

内田:
最近ですよね。なんかそういうことを言えるようになったっていうか。

中居:
「こういうのがいいんじゃないか?」「ああいうのがいいんじゃないか?」って。

内田:
うん。前は、自分は「ちょっとなんか嫌かな」と思っても、どう伝えていいかわからなくて。「何が嫌なのか」とか理由がなく嫌だったりする時って、すごく相手に伝えづらくて。だから、「はい」ってなって。でも、「なんか違うぞ?」と思いながら。

中居:
与えられたものを、とにかく自分でこなすだけだったんだ。

内田:
うん。

中居:
でも今は、ちゃんと自分のなかで頭の整理したうえで?

内田:
ええ。

中居:
それってすごい成長の一つだったりしますよね。

内田:
なんか、自分がそれがわかって、また嬉しくなるっていうか。自分で、やっとなんか自分の本当に「これは好きで、これはどうしてこうなってるんです」とか、自分で自分の好きなものの説明が出来るようになったし。

中居:
ちゃんと自分で解釈したうえで、計算したうえで発言すること出来るんだ。

内田:
うん。

中居:
それってでも、ある意味で自分が自信がないと出来なかったりしますよね。

内田:
します。

中居:
自信がないと、やっぱり言えないことですし。「これは私が思ってること」「自分が思ってること」って、やっぱりはっきりと考えてないと出来ない行動の一つでもあるんじゃないかと。

内田:
うん、そうですね。

中居:
最近、自信付きました? 

内田:
自信? ある意味付きましたね。

中居:
最近、ちょっと変わりました? 

内田:
はい。

中居:
最近なんか、伸び伸びしてますよね。

内田:
そうですね。そうですか? 

中居:
うん。

内田:
うん。伸び伸びしてるんですよ、すごく。何に対しても。

中居:
なんかすごくね、あの、お芝居もちろんそうですし、歌でもそうですし。伸び伸びって言ったらね。お芝居だったら、その役柄のあれもるんでしょうけども、なんか自分の好きなように。好きなようにって言ったら、これも言葉おかしいかもしれないですけど。なんか自分でちゃんと考えたうえで、好きなようにやってるんじゃないかなっていう。

内田:
あ、そう見えるのは、すごい嬉しいですね。

中居:
それってやっぱり、ここのとこ最近ですか? 

内田:
ここ最近です、すごい。去年とかは、本当、去年の暮れぐらいですよ、なんかそういうふうに思えるようになったのが。

中居:
何ですかね? きっかけは。

内田:
あの、自分で詞を書くようになったのが、まずはきっかけなんですけど。自分の心に溜まっていたものや、何か思って考えてたことを書いてみようと思って、まず。で、それを書いてみたら、「なんだ、私ってこういう奴なんだ」とか、「こんなに情けなくても、でもこうしようと思ってるんだ」とか、なんか自然とスラスラ書けるようになっちゃって。

中居:
なんか自分でわからないところで発見が生まれちゃったりしたんだ? 

内田:
すごく発見が生まれました。

中居:
書くことって大事? じゃあ。

内田:
すごい今の私には、書くことがすごい大事なことです。

中居:
え? どんなこと書くの? 例えば、その時思ったこととか? 

内田:
うん。

中居:
些細なこととかでも? 

内田:
すごい些細なことでも。なんか、お腹が減った時なら「お腹が減った」って書くように、本当、それぐらい当り前のことでも書いてみると「あ、減ってるんだ」とか。それはちょっと違うんですけど。

中居:
わかるよ。

内田:
でも、自分が人に対して、そんなつもりはなかったけれど、なんかちょっとその人には伝わってなくて。それがちょっと、うやむやしてた時に「私はこういう気持ちだったんだ。本当は、あの時、素直じゃなかったけど」っていう。で、その人にうまく伝わらなかったことが悔しいとか。そういうのを書いてみると、またすごく自分のなかで整理がついて。

中居:
へぇー。書くことねぇ。

内田:
はい。どうです? 中居さん。

中居:
おいら? おいら、書くの苦手だけど………。書くのダメ………。書かないことないですよ。僕はネタ帳みたいになっちゃうんですけどもね。

内田:
あ、ネタ帳? 

中居:
うん。面白いことを。

内田:
なんか。芸人さんみたい。

中居:
だから、面白いこと。その時の心境とか、なんか面白いフレーズだとか。書かないと忘れちゃうからね。

内田:
うん。でも、それと同じことだと思う。言葉とか感覚はその時にしか生まれないから。例えば1時間でも経っちゃったら、さっき思ってたこと、さっき悲しかったことが、なんか違うふうに変わっていくから、その時の深い悲しみが、なんか薄れてってるから。その時に、まあ、泣いてる時には書けないですけど、でも、なるべくそうやって新鮮なうちに、言葉が。お刺身みたく美味しいうちに食べる感じで。

中居:
わかる、わかる。今、シングルのB面ていうか、カップリング、自分で詞を? 

内田:
書きました。

中居:
あれ、片想いの詞ですよね? 

内田:
あ、そう受け取りました? 

中居:
うん。なんか、すごい待ってる淋しい詞じゃないですか。

内田:
そうですね。あれは、私は倦怠期の意味で書いたんですね。

中居:
あ、そうなの? 

内田:
カップルがいて、男と女がいて、その二人が付き合って、まあ倦怠期っていう時期があるじゃないですか。なんか付き合い始めて、馴れ合いになっていく。

中居:
ギクシャク、ギクシャクして。

内田:
なんか会話が止まってみたりとか。っていうことを書きたくて。だから、片想いの曲じゃないんですよ。

中居:
俺もそれが言いたかったんだよ。

内田:
嘘だぁ!! 嘘ですよ。

中居:
あれ、詞っていうのは、自分が本当に今までね、小学校だったり中学校だったりで経験した恋愛のうえでの詞なんですか? それとも自分の空想だけで考えた詞なんですか? 

内田:
あれは、私の自分の恋愛経験のうえで書きました。

中居:
へぇー。難しいでしょ? 

内田:
え? 何がですか? 

中居:
だってほら、自分で思ってることとさ、例えば恋愛の話をする時ってあるでしょ。活字になると、やっぱり受け止め方も違うし、表現の仕方っていうのも、すごい変わってくると思うんですよね。

内田:
そうですね。あの、心で思ってることを書くのも、本当にやっぱり難しいんですけど。でも、まだそこまで難しいと思わなくて、素直にぶつけれるんですよ、今。ぶつけることが出来るっていうか。で、そのB面で書いた「November」っていう曲は、大きく言うと倦怠期の男女を書いたんですけど、でも、私はまだ倦怠期って言えるほど大人ではないし。でも、倦怠期っていう言葉で表わすんだったらば、そういう時期っていうのは、人間にとって必要な時期なんじゃないかなって。今までの恋愛経験で思ったんです。それはだって、例えば詞のなかで「想い出は未来を変えてくれない」っていうフレーズを自分で書いたんですけど、やっぱり思い出っていうのは、付き合い始めた時に彼は優しかったのに、付き合い始めたらだんだん自分のものだっていう安心感があって、邪険にされるっていうか。私のこと見ないで、例えば他の女の子歩いてて、「ああ、あいつ可愛い」とか言ったり。で、私なんかおいてけぼりみたいな。「前はそんなこと言わなかったのに」っていう。もう本当に子供っぽいんですけど。

中居:
些細なことだよね。

内田:
男と女のそういう些細なことで、自分がおいてけぼりになってる気がしちゃって。で、それが辛いから自分が見てるだけで、見つめてるだけで「今、つらい」って思ってるけれど、でも「見つめ合いたいんだ。結局は」って。最後は「やっぱり彼のことが好きだから、どんなに今はそうでも、いつか同じ歩調で歩けるようになるんじゃないかな?」っていう。ちょっとわけわかんなくなっちゃった。

中居:
それって過去の恋愛でそういうふうに思ったの? 

内田:
ええ。

中居:
すごいな、それは。

内田:
なに? その「すごいな」って。

中居:
俺、過去の恋愛でそんなふうに思ったことないなぁ。

内田:
あ、そうなんですか。

中居:
うん。確かに倦怠期っていうか、出会った時の新鮮な気持ちだとか、出会って何ヶ月間はやっぱりすごく楽しい。もう何がどういうふうに会っても、どういうふうな会話をしても楽しかったりするじゃないですか。それが時間が経つにつれて話す会話も違ってくるし、だんだん変わってくるじゃないですか。「ああ、これが倦怠期なんだろうな」と思ったけど、「放っといても、いて楽しいんだから、これはこれでいいのか」って何も考えなかったけどもなぁ。

内田:
そうですか。

中居:
そういうの考えるんだ? 女の人は考えるのかなぁ? 

内田:
私はだから、まあいちおう女ですから。あの、他の女の子がどうだかはわかんないですけど。でも、私のなかでは、おいてけぼりになった気がするんですよね。一緒にいるだけって、だんだんやっぱり人間って欲が出てくるから、いるだけじゃあ寂しくなって、やっぱり、もっともっとつながっていたいって思っちゃって。なのに彼は、いることが当り前になっちゃうから。なんて言うのかな? 当り前でほっとすることは嬉しいんですよ、ぜんぜん。それがいちばん嬉しいんだけど、でもなんか妙にほっとされちゃって、例えば男の子と遊びに行っても「ああ、行ってくれば」とか。「そんなぁ。もうちょいなんかヤキモチ焼いて欲しいぞぉ」とか。

中居:
ああ、そういうのってあるんだ。

内田:
でも、男の子って、それが………。

中居:
「遊び行ってくる」「あ、本当? じゃあ行っといで」って。止めて欲しいなんて思わないじゃん。

内田:
いや、止めて欲しいとかじゃないんですよ。ただ、ちょっとなんか………。私、なんか変なのかな? 

中居:
あ、その気持ちをちょっと言葉にして「なんだ? おまえ。誰と行くんだよ? 仕方ねぇなぁ」みたいな。

内田:
だけど「いいよ」ってなんか、言って欲しいかなって。一人で恥ずかしくなってきましたね。

中居:
もう素直なんだね、多分。

内田:
そうですかね? 

中居:
だから、裏がないってだから、さっきも僕、チラッと言いましたけども、裏がないっていうのは、そういうところからやっぱり、そういう雰囲気が醸し出てるんじゃなすかと思いますけどね。恋愛は難しいですよ。

内田:
難しいですよ。

中居:
引っ張るほうですか? 引っ張られるほうですか? 

内田:
私は引っ張られたいんです。

中居:
られたいの? そういう気持ちあるのね。

内田:
られたいのに、いつも引っ張るほうなんですね、なぜか。引っ張るっていうか、最初はその男の人を好きになって、なんか「引っ張ってってくれるんじゃないか」って思うんですけど、やっぱり男も女も人間だから、弱い部分だったりありますよね。

中居:
あるよね。

内田:
それで男の子が急に寄り掛かってくる率が多くなって。で、だんだん私もすごく好きだから受け入れるじゃないですか。甘えられたら「どうぞ」って両手広げて「甘えていいよ」って言うんだけど。そうすると、どんどんどんどんどんどん乗っかってきちゃって、乗っかってきちゃって「ううっ、苦しい」ってなっちゃうんですよ。

中居:
多分ね、今、俺、話聞いてそうなんだけど、しっかりしてる部分ていうのが、すごく男から見て伝わってくるもん。「ああ、この子はしっかりしてるんだな」って。だから男の人は、やっぱりちょっと頼りたい部分が絶対あると思う。そう思うよ。

内田:
そうですか。

中居:
でもね、これもね。

内田:
難しいですよね。

中居:
理想と現実って、やっぱり違ったりしますしね。それはでも、難しいかもしれない。

内田:
だから、甘えられるのもいいし、乗っかってこられるのもいいんですけども。

中居:
そればっかりじゃあ。

内田:
そればっかりじゃあ、なんか自分が甘えるちょっとした隙間も、今度は無くなってきちゃって。逆に、「今の彼に寄っちゃあいけないんじゃないか」とか「彼が悩んでるから、今、私が寄り掛かるとダメなんじゃないか」って。だから、自分が言葉を飲み込んだり。でも、もうそれは嫌なんですよ。

中居:
それはね、嫌だよ。いちばん自分で許せないとこだよね。

内田:
自分で自分が嫌になるんですよね。

中居:
なるほどね。

内田:
真面目になんか。

中居:
難しいな。そういうのってどうすればいいんだろう? 

内田:
でも、一つ気付いたんですけど、それならば、言ってみることなんだなって。

中居:
口にしないとわかんないことってありますよね。

内田:
わかんない。やっぱり愛し合えば、目を見つめ合えば、わかることや言葉のいらないことがたくさんありますけども。でも、そうじゃなくて、自分が我慢してたり、相手に「こんなふうに甘えたいんだ」っていうことを言うことは、決して恋愛してる男女にいけないことなんてないし。だから男の子がそれに対して、「女がわがままだ」って思うような男の子だったら、やっぱり考えたほうがいいかなとか。

中居:
それはそうじゃないかな。やっぱり口にしなくてもわかることって、確かにあると思うんですよ。口にしてもわかんないことあるしね。

内田:
それはどういう意味です? 

中居:
口にしたって、「本当かよ? てめぇ」みたいのって絶対あるんで。

内田:
あ、そうなんですか。

中居:
「あなただけよ」「てめぇ! 嘘つけよ!!」みたいな。

内田:
うそ!? 本当ですか? 

中居:
そういうのあるのよ。

内田:
本当に!? 

中居:
あるよ。ウウッ。

内田:
なんで泣いてるんですか? 

中居:
そういうのあるよ。

内田:
うそ? 

中居:
女の人もね、男だけじゃないよ、いけないのは。

内田:
まあ、確かにフィフティー・フィフティーなとこですけどね。

中居:
まあ、これも人それぞれなんだけどね。

内田:
ええ。

中居:
いろんな言葉を交しても、嘘を。例えば好きな人、彼がいるとするでしょ。で、「飲みに行く」って言って、例えばなんか「今、友達と男だけで飲んでるんだ」って。でも、それ、うそ見え見えの嘘を電話かなんかで理由を言われたらどうする? 

内田:
うそ見え見えの。

中居:
でも、あっちは一生懸命うそついて。

内田:
ああぁ。そしたら「嘘ついてるでしょ」って言いますね。

中居:
「いや、なに言ってんだよ!? 嘘じゃないよ。本当だよ」。

内田:
うそ!? 私、そんな人は嫌ですよ。

中居:
嫌だよね。嫌だ嫌だ。そんなの嫌だよね。

内田:
っていうか、嘘をついいてるんだってわかって、こっちが大人になるっていうのはあるけど。でも、私はでも、まだまだそこまで大人になれないから、きっとダメですよ。

中居:
そうだよね。俺ね、だまされちゃうんだよ。だまされてあげるのよ。

内田:
ああ、優しいんだ。

中居:
だまされてあげるって言うんじゃなくてね、また言うと喧嘩が嫌でしょ。

内田:
喧嘩は嫌なんです。

中居:
嫌だよね。

内田:
嫌です、嫌です。

中居:
喧嘩は嫌だからさ、だから、言ったら「おまえ、嘘つけよ!」って言ったら「違うよ」って口論になるでしょ。だから、「あ、そうなんだ」ってガチャッて切って、「なんだ、嘘ついてるのになぁ。わかってんのになぁ」って。

内田:
で、その「わかってんのになぁ」で、べつに溜まらないんですか? 

中居:
溜まるよ、やっぱり。

内田:
そしたら、いつか爆発ボーン! てしちゃって。

中居:
爆発したら大変だよ、だから。

内田:
大変ですよ。そしたらもう、バーンてなって、それ以上深く傷ついてしまうから。その前にやっぱりボーンて深くなるような傷わかってるようなんだったら、わかってること何もしちゃいけないと思うから、言い合っていくべきだなって最近思うんですよね。

中居:
あなたは偉いのね。

内田:
なんですか?

中居:
なんかね、教えられるようなことがあるね。

内田:
そうですか? 

中居:
それじゃあ、男の人は甘えると思う。すごい身体を預けちゃうような気がする。

内田:
そうですか。

中居:
気持ちを預けちゃうような気がする。

内田:
本当に? 

中居:
楽しいの好き? 

内田:
楽しいの好きです。

中居:
笑うのも好き? 

内田:
笑うのも好きです。

中居:
何やってる時に一番「ああ、楽しいな」って思う? 

内田:
あの、どんなことでも思うんですよ。だから、「今、いちばん楽しいものは何ですか?」って取材とかありますよね。私、いつも悩んで、いつも答えられなくなっちゃうんですね。全てにおいて。例えば「ああ、なんかロイヤルミルクティー飲みたい」って思うじゃないですか。ロイヤルミルクティーを飲めただけで「楽しいわぁ。良かったぁ」とか。それじゃあ、ただのちょっとお馬鹿さんなのかもしれないですけど、でも、そんなもんなんですよね。だから、本当に好きな友達とか家族とかみんなと一緒にいる時に「ああ、楽しい」って思うことが、また一番の楽しみだったり。全てにおいて楽しくなってると。

中居:
いや、でもね、このあいだのミュージックソンに来ていただいたじゃないですか。その時に実際に会って、芝居はともかくバラエティだったりの素の内田有紀があるじゃないですか。で、僕なんかに接する内田有紀があるじゃないですか。それとだから、本当に変わらないっていうのかな? さっきもスタッフの片たちとお話したんですけども、「あの子は変わらないね。テレビも素も」。で、「家にいる時どう思う?」「いやぁ、家にいる時どうなんだろうなぁ? 友達とか人によって違うんじゃないかな?」っていう人もいれば、「いや、どの人に対しても多分、ああいう姿勢じゃないかな?」。いろいろ賛否両論あったんですよ。だから、どっちなのかな? っていうふうに思ったんですけどね。

内田:
なんか、それはね、いろんな顔を持っていることは確かだと思うんですね。で、今、テレビに出てるじゃないですか。そういう時は、もちろん何だろうな? すごく自然でいたいと思うんですけど、でも、「自然でいたい」と思うこと自体が自然じゃないと思うし。「じゃあ、どうしたいのか?」って、べつにどうもしたくないわけですよ。だけど、前までは、私はすごく「人に好かれていたい」って思うことが強くて、なんか「いい子だね」って言われたいとか。そうすれば私が周りの人たちに接する態度も、当り触りのないことだったり。自分の意見とかも、あまり嫌でも「嫌だ」とか言わなかったりすることが、なんかその人たちに負担にならないことだから。

中居:
好き嫌いもはっきり言えなかったりして? 

内田:
言えなかったりしてたんで。でも、それっていうのは、すごく自分を苦しめていることになって。なんだろうな? きっといろんな人たちは、きっといろんな顔を持って生きていると思うんですよ。彼の前、親の前、友達の前。

中居:
絶対に違うと思うよね。

内田:
絶対に違うから、「それはそれでいいんだ」って思ったんですよ、最近。本当に。

中居:
あの、「どんな顔を見せてても、私は私なんだ」っていう気持ちがあれば、例えばいい顔をしてる自分も私だったり、嫌な顔してる私も自分だったり。で、それを、今は素直に受け入れられるんですね。前は、受け入れられなかったんですよ。好かれている自分が大嫌いだったり、人にすかれようとしていい子ぶってる自分が嫌だったりとか。でも、それはいい子ぶろうと思ってしてたのは自分だし。人に愛されたいと思うのは誰でも、一人でも多く自分の愛してる人には愛されたいと思うから。まあ、それは彼とかじゃなくて。だから、「それでいいんだ」って思ってたことがすごく大きくて。ちょっと質問からは離れちゃったんですけど。でも、家にいる時も、今こうやって話してるる時も、全て私で。

中居:
そんなにだから、僕なんかほら、外見だったり、ちょっとした会話で判断したうえでのあれですけども。やっぱり変わんないんじゃないかなって僕は思ったんですよ。

内田:
変わんないですね、だから。どんな時もけっこう自分でなんかいろいろやってるから、変わんないですね、あんまり。

中居:
そうでしょうね。今、珍しいんじゃないかな? 例えば「テレビではああだけども、実際はこんな感じだよね」っていうタレントさんて多かったりするんですよ。だから、そういうなかで「本当に裏表のない子っていうのはこういう子のことをいうんじゃないかな」ってね、思って。それってさ、どっかで疲れない? それが素直な自分なのかな? 

内田:
うーん? 疲れてたんですよ、だから。今、そうやって言われることに。今、「ぜんぜん素直な変わらない人だ」って言われることに「ああ、そうか。嬉しいな」って素直に思うんですけど。前までは、そう言われることに「ああ、私はこの人に気に入られようとしてるんだ」とか、なんか「そう思ってこの人は私のこと好きでいてくれてるんだ」とか思ってたから疲れたんですけど。今は、思わないんですよ、本当に。だから、疲れないし、もちろん言いたくないことは、嫌なことだったら言わないわけだし、自分が。だから、うーん? 疲れないですよね。

中居:
あ、そう。

内田:
疲れてたんですよ、でも、すごく。

中居:
何かのきっかけで。

内田:
うん。

中居:
なるほどね。そうだよね。おいらもね、あの、いい人って思われたいっていう気持ちもなくはないんだけども、常にやっぱり素直でいたいっていうのはあるんですけど。やっぱり、あんまりね、自分のなんて言うんだろうな? いろんな気持ちあるでしょ。ね。正義だけじゃないし、どっかにやっぱりいじらしい自分もいたりするんだけど。この、いじらしい部分ていうのはね、誰にも見せないし、口にもしなしい、顔にも出さないっていうのは、もう習性かどうかわかんないけどもね、今でもそれは変わんないの。でも、そういう自分がいるのは確かなの。

内田:
あ、そうなんですか。それは出せない? 

中居:
いや、出したら大変だもん。

内田:
何が大変なんですか? 

中居:
キリがない。

内田:
キリがないんだ。終わりがないんですか? 

中居:
例えば、なんかに対してでも「なんだよ? この野郎」と思ってても、「ああ、そうなんだ」って。もう習性的に言えちゃったりするんだよね。

内田:
で、それを言った時に辛くないんですか? 「なんだよ? この野郎」って思ってるのに、「ああ、そうなんだ」ニコニコッ、なんて言ってる自分が辛くないですか? 

中居:
「ああ、この野郎」ってね。

内田:
思わない? 

中居:
いや、思ってもね、やっぱり言えないの。

内田:
言えないんだ。でも、それはすっごく優しいんだと思いますよ。優しいのと、あと、すごい失礼なんですけど、自分が傷つくのが嫌だからだっていう気がする。

中居:
そう。無難なほう、無難なほうへ。

内田:
私もずっとそうだったから、もう今、握手したいぐらいわかるんですよ、気持ちが。

中居:
そう。だから、当り触りのない、誰にも迷惑のかからない、誰のマイナスにもならないけど、誰のプラスにもならないコメントをね。だから、テレビ上じゃなくても、普通の日常の会話にもね。

内田:
生きててもね。

中居:
そうだったりするんだよね。

内田:
あ、そうなんだ。

中居:
これはだから、そう、溜まるの、やっぱり。

内田:
ね。それは当り前ですよ。

中居:
精神的にね。爆発するのね。

内田:
でも、自分のなかで自爆じゃないですか。ボコン、ボコン、ボコン、ボコンて。

中居:
それが良くないのが、人に迷惑をかける爆発なのよ。

内田:
どうなっちゃうんですか? 

中居:
もうテレビでは言えないような。

内田:
あら。そうなんですか。

中居:
そういうことになっちゃうの。自分で思ったもん「ああぁ!!」ってなってる時、「ああ、これはもう止まらないんだろうな」と思って。

内田:
そうなんだ。人にそれは害がくる爆発なんですか? 

中居:
害っていうか、ちゃんとそれは、もちろん理由があったうえでのあれなんだけども、タイミングなんだよね。「ああ、もう、これで我慢できない!!」って。

内田:
プッチーン! てきちゃうんだ。

中居:
本当だから、日頃はそんなでも怒んないし。

内田:
平和なほうがいいじゃないですか。

中居:
仲良いほうがいいって言ったらね、みんな仲良いほうがいいんだけど。でも、溜まりに溜まっちゃうとやっぱりダメだね。

内田:
でも、それは性分なんでしょうね。性格っていうか。持った根っこのものが。私もだから、すごくその、持ったものが溜まっちゃうんですよ。「この野郎!」って言うことが怖くて、言って向こうが、相手が怒るじゃないですか。そこで喧嘩になったりすることがまず嫌だし。それによって向こうが私のことを嫌いと思うことも怖いし。でも、それじゃあ、いつまでたっても当り触りのないことを言って、それでいいならいいんですよ、自分が苦しくないなら。でも、まったくそんなことも脳天気にわかんなかったらべつにいいと思うけど、でも、それが自爆しそうになる時に、「やっぱりこれじゃあ自分が壊れちゃう」って私は思ったんですね、すごく。だから、詞に書いたり、歌をうたうことにぶつけるようにしようと思ったり。それが出来たら、今度は人と話すことが、今度は楽しくなって、もっと素直になれるように。これ以上素直になってもって思うかもしれないですけど、今までは素直じゃない部分も自分で作ろうとして、素直になろうとしてやってたところがあったから。そうじゃなくて、「そんなこと、頭で考えるよりも言ってみよう」とか、「話してみよう」っていうことを考えるようになったんです。

中居:
あんた、偉いねぇ。今、幾つ?

内田:
21です。

中居:
21。

内田:
はい。

中居:
なんでだろうね? 

内田:
なんででしょうね? 

中居:
こういう環境かそうしたのか、周りの例えば友達だったり、接してる人がこういうふうにね、ものの考え方をしたのか僕にはわかんないけども。

内田:
あの、自分では、もちろんこの世界って、めまぐるしいぐらいいろんな人に出会うから、毎日いろんな人と出会って、いろんな人と仕事をして。でも、そのなかで本当の自分を表現していきたいっていう気持ちになれたことが強いんですけど。それは何でかっていうと、やっぱりいろんなことを言わなかったり、耐えてる自分がいい自分なのかって考えた時に、自分にとってぜんぜん可愛い自分じゃないんですよ。なんか可愛くないっていうか。我慢してて、辛くて、嫌なこと飲み込んでる自分はすごく可愛くないって、自分で思ったんですね、それは。でも、それは人と毎日出会うなかで気付いてきて。この仕事始めて、いろんな人と出会ってきて、その人たちと出会うことによって、「あの仕事はよかったね」「この仕事はよくなかったよ」。他人なんて勝手なこと言うじゃないですか。自分じゃないから。その都度、私は素直に傷ついたり苦しんだりしてたんですよ。「あれ、よくない」て言われて「うわぁ、よくないんだぁ」とか思って落ち込んでたんです。でも、「なにクソ!」って頑張ってきて。でも、「そんなに人に左右されることはないんだ」って思ってたんですね。人と出会って傷ついたり苦しんだりするうちに、なんか「そんな他人が言った一言で、そんなにノックアウトされて打ちのめされることないや」って。「そんなふうにしてたら、その人の思うツボだし、悔しいじゃないか」って思ったんですね。だったら「私は、こういう人間なんです」っていうふうに自分から。その人が言ったら、「あ、それは私、こういうつもりでやったけど、アドバイスありがとう」とかって言えるように。それは、その人に対してムカついても憎んでもないんですけど、単純に「アドバイスをありがとう」。でも、今までは、耳から通ったことが心に響いて苦しくってしょうがなかったけど、それを耳から通ったら、なんかちょっと一回転して吐き捨てることが出来るようになったんですね。

中居:
それはすごいことだと思うけど。今、じゃあ、居心地がいいでしょ、すごく。

内田:
もう、たまんないですよ。

中居:
ね。それは何に対してもそうだと思うけど、心地がいいでしょ。

内田:
うん。あの、今こうやって言ってることだったり、「自分がこうなりたい」「こういうほうが自分が楽になれる」っていうことが気付いても、こやって言ってるからって全てすぐに出来るわけじゃないじゃないですか。今まで積み重ねてきた21年間、この身体で生きてきたわけだから、この身体の私を1日でわかってもらおうとすることは無理だから。

中居:
難しいことですよね。

内田:
だから、例えあと何年かかってもいいから、本当にわかってもらいたい人たちだったり、この仕事で言えば応援してくれる人だったり、一緒にお仕事するスタッフの方たちだったり。そういう人たちに何時間でも、何日でも、何年でも。

中居:
どんな年月重ねても。

内田:
重ねてもいいから、少しずつ少しずつ自分というものを表現して見せていきたいなって思うようになったんです。作文読んでるみたい。

中居:
それはでも、その気持ちの切り替えっていうのがね、人って出来なかったり……。

内田:
するんですよね。だって、中居さんだって毎日いろんな人と会って。私、バラエティの番組する人ってすごいなと思うんですよ。あと、司会とか。

中居:
いや、でも、そんな。喋ってるだけだからね。

内田:
そうか。

中居:
喋ってるだけだもん。

内田:
そうなんですか? 

中居:
これだって、今、何気なく普通に会話してるでしょ。「うん」「でも、俺さ」って言うでしょ。これでも司会って成立しちゃったりするからね。司会なんて本当、簡単。簡単て言うか、司会って思ったこともあんまないしね。

内田:
そうか。

中居:
簡単よ。

内田:
あれま、そうですか。

中居:
考えてるようで、本当、考えてないからね。

内田:
あ、そうなんだ。それはいいですね。それは自分の負担になってないですね。

中居:
ぜんぜん負担になってない。

内田:
私はなんか、例えば司会者に限らず、お笑いの方とかは、だって毎回テレビに出ることを試されてるみたいなもんじゃないですか。面白くなかったらもう見てもらえないとか。なんかすごく切ないけどそうじゃないですか。

中居:
シビアな世界。

内田:
「あいつら面白くないよな」で終わっちゃう世界じゃないですか。どんなにその人たちがいい人間でも、いいハートを持ってても、「面白くなかったらそれっきりだよな」って言われてしまう世界だから。そこがなんかその、まあ、司会じゃないのかもな。お笑いとかそういう人はすごいなって。なんか変ですけど思うんですね、本当に。そうすると、毎日考えることって、きっとそんなに深く考えてないかもしれないんですけど、考えた時に、すごく大変だろうなって。なんか人のことは放っておけばいいんだけども、ちょっと考える時に、そういうこと思うんですよね。

中居:
バラエティどうだろうな? 僕はね、それはこういう仕事してくうえで、司会とバラエティはちょっと違うかもしれない。司会はそう、相手が今だったら、有紀ちゃんが喋ってもらえたら自分のなかで100点なの。

内田:
あら。

中居:
ゲストに喋ってもらって。自分のことはっていうか、まずゲストだよね。それは僕だけじゃなくて、スタッフの人もみんなそう思ってると思うけど。

内田:
そうですよね。なるほどね。

中居:
それだけかな。

内田:
じゃあ、そんなに大変じゃないですね。

中居:
ぜんぜん大変じゃないよ。

内田:
なんだ。

中居:
俺なんかやってる仕事なんて、本当も大変じゃないよ。

内田:
あ、そうなんですか。

中居:
大変そうに見えるでしょ。ぜんぜん大変じゃない。

内田:
「毎日ブラウン管に出てくるって、すごく大変だろうな」って思っちゃうのは、じゃあ、なんだ、大したことなかったんだ。

中居:
大したことないよ。

内田:
そうか、そうか。それで謎が解けましたよ。謎っていうかね疑問だったんですよね。

中居:
なんか。本当、考えてないしね。

内田:
あ、じゃあ、よかったですよ。よかったって、大きなお世話だ。あれれ。はい。

中居:
物事もそんな考えないしね、べつに。なんだろうな? 自分の逃げ道というか、ハケ口がね、「そんなもん関係ねぇよ」ってい気持ちを持ってたら楽かもしれない。

内田:
そうですよね。それが最近、それも持てるようになった。本当に人に左右されないっていうことが、「関係ねぇよ」って極端ですけど。でも、それって大事なことだなって思って。今までそういうふうに思えなかったのは、すごくやっぱり怖かったからっていうのが。自分の意見を言って「れは違うよ」とか「そんなふうに思ってたの?」って言われることが怖くて、そこから逃げてたっていうこともあったし。で、今度の「アイシテル」っていう新曲が、ワンフレーズ、私の人間性がワンフレーズに出てるっていうところがあって。

中居:
どんなん? どんなん? 

内田:
「愛されたいから近付いて、嫌われたくないから逃げ出した」っていうワンフレーズなんですけど。

中居:
それは無難だよね、でもね。

内田:
うん。わかります? やっぱりあの、愛されたい人に近付いていくんですよ、好かれるために。でも、「自分の情けない部分や、カッコ悪い部分を相手に見られたらどうしよう」って、逃げ出しちゃうんですよ。せっかく向こうが両手を開いて待ってても、自分からサッと引いちゃうんですよね。

中居:
もったいないなぁ、それって。

内田:
それは彼だけじゃなく、人間全部に。

中居:
人に対して。

内田:
人に対する、私の今までやっちゃったことなんですね。

中居:
あ、そう。なんで? 今まで? 

内田:
でも、それを今回歌えることによって、詞を書けたことによって、すごくそこから1mmぐらいかもしれないけど、一歩前に出れた気がするんですよ。

中居:
あ、そう。

内田:
うん。そうやって書けた自分に。書けて、それを歌えたっていうことは、そこから少し抜け出せたっていうか。だから、「カッコ悪いところも、情けないところも、全て私なんだ」「こういう人間なんだよ」って。べつにヤケになったりとか、開き直って見せようとかじゃなくって、「素直にそうやって飛び込んで行っていいんだ」って思うようになれたんですよ。

中居:
へぇー。あなた、本当にしっかりしてるね、でもね。なんでだろうね? 俺、まだやっぱり子供なのかどうかわかんないけどもね、そこらへんの切り替えがやっぱり出来ないのね。そのケジメをつける一線、どこに線を置いて、どこからどこまでをこういう思考回路で考えればいいのか、っていうことが出来ないからね。多分、グチャグチャになっちゃったりとかするからね。でも、かといって、そんなに物事考えてるほど考えてない。だから、考えてないほうが多いかな。考えてても、考えてると思われたくもないしね。

内田:
ああ、そうですよね。

中居:
それがいちばん大きいかな。

内田:
私は、その気持ちはすごくよくわかる。

中居:
あんまりそうね、自分のやっぱり弱みをね、見られたくないしね。

内田:
それはね、見せないほうがいいっていうか、見せないほうがいいと思うんですよ、やっぱり。でも、それによってもしも自分を我慢してるならば、見せたほうが楽になることってあるんだなって。私はなんですけど、そう思った。

中居:
それは人それぞれなんだよね。

内田:
それぞれですね。

中居:
どこにプライドを置いて物事を考えるかだと思うんだよね。だから、俺の場合はそうだね、そこらへんの弱みだったり、自分のいわゆる情けない姿っていうのはやっぱり見られたくないし。いつもニコニコしてるのが俺なんだって思われたい。だから、いい人って思われたかったっていうのがあったように、俺もだから、クヨクヨしてる自分ていうのは絶対に見られたくないっていうのがあるね。今でもやっぱり、うん、あるかもしれないな。

内田:
それはすごく、それでいいとは思います。

中居:
これは正解がないからね。

内田:
そう、正解がない。

中居:
どれがよくて、どれが悪いっていうのはないからね。

内田:
だから、自分にとっての答えなんですよね。自分にとって自分が「これなんだ」って思ったら、私みたいにそうやって何か弱い部分だったりしても、言いたくない部分だったりして。でも、「それによって辛くなるんだったら、言ってしまおうと思って言ってみたら楽だったから、そうしちゃおうかしら」とか、単純なことなんですけど。それが私の答えで、中居さんの答えはまた違うところにあると思う。

中居:
それぞれなんだろうね。でも、今、いちばん自分で大切に思っているもの、大切にしていることって何? 

内田:
家族。

中居:
今、兄弟は? 

内田:
一人出来たんですけど。出来たっていうの変ですけど、私、今21で、妹が1歳になったんですね。それで、20歳離れた妹ができたんですよ。その子がいるだけで幸せなんですよね。

中居:
あ、そう。

内田:
お姉ちゃんなんですけど、お姉ちゃんなんて、もしも私が10代の頃、2、3歳離れた年下の妹がいたら、多分、喧嘩になったりとか。今は単純にその子が笑ったり、泣いたり、はしゃいだり、私の顔をブニとかしたり、鼻グーッとやったり、そういうことがすごく幸せで。家族が一人増えたことが、血がつながった妹ができたことがすごい幸せです。

中居:
へぇー。あ、そう。それって変な話、だって有紀ちゃんが今、子供産んだっておかしくないんだもんね。

内田:
おかしくないですよ。

中居:
今21でしょ。

内田:
だって、この前デパートで妹連れてたら、「あら? 赤ちゃん? 有紀ちゃんの?」ってオバさんに言われて。「んなわけないじゃん!!」て思って。

中居:
でも、そういうふうに思ってもおかしくないんだもん、だって。年齢からしても、若いお母さんだったりするけども。

内田:
そうなんです。だから、妹と一緒に写真撮ったのがあるんですけど、もうヤンママですよね、なんか。髪の毛こんな色だし。妹だっこしてるし「ヤンママだ!」って思って。「私、産もうかな?」とか思っちゃったりして。「子供、産んじゃおうかな?」って。

中居:
だって、有紀ちゃん子供産んだら、本当だって妹と年齢変わんなかったりするでしょ。

内田:
一緒に遊ばせても複雑ですよね。お母さんが私のお婆ちゃんで、あれ? とかなっちゃって。

中居:
じゃあ、家に帰るのが楽しみだったりするんだ。

内田:
だから、実家に帰って、妹の顔を見るのがすごく楽しみで。

中居:
あ、そう。

内田:
早く一緒に遊びたい。

中居:
そうだよね。まだ1歳って物心ついてないでしょうから。あと2、3年して、やっとね、言葉もはっきりしてきて。いいね。

内田:
まだ歩けないんですよね。

中居:
そうだね、1歳っていったらね。

内田:
頭が大きくて、頭から落っこってっちゃうんですよね、歩こうとすると。それがまた可愛くて、もー。もう、何でも可愛いんですけど。

中居:
多分、子供産んだら、もっと可愛いんだぜ。

内田:
ね。ね。

中居:
自分の子供だったら。

内田:
すごいそう思いますよ。もう、頭ガブッとかしたくなっちゃって、もー、たまんないです。妹の手とかガブガブ…………なに言ってんでしょうね。

中居:
いや、でも、本当に自分に子供が出来たら、本当に可愛がるだろうね。

内田:
ね。すごい可愛がりますよ。

中居:
親バカになるんじゃないの? 

内田:
いや、とんでもないことになっちゃいますね、多分。

中居:
本当に。

内田:
なんか、子供がイジめられたら、本当にもう私がバット持って行くって感じですよ。そんな親いないけど。

中居:
今、その妹の顔みたり、仕草を見たりするのが楽しいんだ。

内田:
楽しい。

中居:
友達とかは? 

内田:
ああ、もう、います。

中居:
友達と遊ぶ時って、どんなことして遊ぶの? 

内田:
御飯を一緒に作ったり、あと、洋服買いに行ったりとかですよ。

中居:
ごく普通なんだ。

内田:
うん。カラオケ行ったり、ボーリング行ったり、映画行ったり。

中居:
本当、ごく普通の、世間で言う21歳のOLさんだったり学生さんがやってる遊びと変わんないね。

内田:
もう、それはもちろん。べつにこの仕事をしてるからって、ただちょっと人に名前や顔がわかってるだけで、あとは何にも変わってないですから。もうジャンジャカ歩いて、ジャンジャカ買い物行って。まずでも、そういうことが出来ない、なんて思いたくないし。そんなふうに思っちゃってたら、生きてる意味ないし。だから、とにかく。で、友達って本当にあの、二人かな、親友は。高校時代の子と、あとこの世界でお友達になった子の二人なんですけど。この二人がいてくれたりするから。女同士ってすごくあの、なんかほら、本当は仲良いのに、裏でなんか悪口言ったりとか。

中居:
あるよね、そういうの。

内田:
あるんですよ、そういうのが。私、女子高だったから、特にそういうのわかるんですけど。仲良いくせに、その子の悪口を平気で言えちゃうって、なんか女って何なんだろう? って自分も女なのに思うんですけど。そういうのがなくて、私の友達には。もう「あんた、それダサいよ」とか「あんた、カッコ悪いよ」とか言えるんですよね。本当にそう思ってるんですけど。

中居:
心から言えちゃうんだ。

内田:
心から文句も言えちゃうんですよ、なんか。

中居:
それ、いいかもしれない。

内田:
「そんなの嫌だ。あんた、そんな奴だったらもう知らない」とか言えたり。そんな友達って、私の高校時代の子ってそんなにいなくて。なんか周りにワーッて合わせてて、悪口言ったら聞いてみて「ああ、そうなんだ。なんでこんな女の子ってこうなのかな? 私も女だし嫌だな」って思ったり。でも、今はそういう友達じゃなく、なんか本当に気持ちをぶつけ合える友達が二人いるから。彼女たちのおかげで、すごく自然な私でいられたり。もちろん今、さっきも中居さんに言ったみたいな、自分とこの世界に入ってギャップとかを感じたりした時に、素直にその子に相談したり。でも、言わなくても「何か我慢してるでしょ?」って言われる。

中居:
「何かおかしいんじゃないの?」って。

内田:
って言われることのほうが多い。

中居:
わかるんだ。

内田:
わかるみたいですよ。

中居:
自分でも多分、意識しないんだろうけども、その仲の良い二人にはわかっちゃったりするんだ。

内田:
そう。

中居:
そうとう仲良いっていうか、常に見てるんだろうね。

内田:
うん。

中居:
いいね。女の子同士っていうとね、「なにグチュグチュしてんだよ」って、俺なんか見てもあったりするけどもね。その子たちには、きっぱり自分の気持ちを本当に心から。笑う時も心から、怒る時も心から。

内田:
うん、そう。そうなんですよ、とっても。

中居:
それって大事だよね。

内田:
うん。

中居:
そういうのいないよ。

内田:
いないですよね。

中居:
いそうで。

内田:
います? 中居さん。

中居:
俺はいるよ。地元なんだけどもね。

内田:
でも、そんなにね、たくさんいるもんじゃないし。

中居:
学生の時の友達かな。

内田:
いいですね。

中居:
休みがあったらやっぱり。

内田:
遊びに行ったりします? 

中居:
うん。絶対に帰るかな。で、友達と遊ぶかな。

内田:
そうですよね。

中居:
東京にいるってことはまずないね、休みだったら。

内田:
じゃあ、地元に帰って。

中居:
地元に帰るかな。例えば休みがあったら、その子たちと遊ぶでしょ、やっぱり。

内田:
もう、もちろん。休みがなくても、自分がもう「辛いなぁ」と思っても、その子たちと喋ることによって楽になることだったら「今、行っていい?」とか言って行っちゃって、夜中じゅうずっとポテトチップス、バリバリ食べて。「でさぁ」なんて言って話すんですよ。そうすると、次の日とっても早くても、とってもなんか身体全部が浄化されてて「ああ、よかった、あの子んち行って」と思って。「あの子に話してよかったなぁ」って思って。っていうことがあるんで。

中居:
そしたらさ、例えばボーイフレンド、好きな人ができるとするでしょ。その人の役目っていうのは、どういう役目なんだろう? 

内田:
その人の役目はきっと、友達であったりお兄ちゃんであったり。

中居:
さっきも言ったけど、甘えられたり甘えたり。安らぎでもあり、喧嘩の仲間でもあり。

内田:
そう。全部が総合された人になるんだと思いますよ。家族だったり。家族じゃないけど、でも、血がつながってないとは言え、親に言えないことを彼に言えたりすることも今まであったし。そんなことっていうのが、彼に求めたり。彼が求めてくれることが嬉しかったり。だから、とにかく話し合わなきゃダメだと思うんですね。

中居:
口にしなきゃわかんないですよ。

内田:
わかんない。言えないんだったら書くとかね、手紙を。

中居:
偉いねぇ。

内田:
「私、こうです」とかってね。

中居:
とにかく伝えることが、まず最初の一歩なんだね。

内田:
一歩だなって、すごく、つくづく思いますよ。それはでも、そんなに簡単に思ったわけじゃなくて、すごく時間かかったけど。

中居:
いろいろ過程があってね。

内田:
今、わかったうちの一つがそれなんですよね。自分の気持ちを遠慮したり、包み隠そうとしたり、オブラートにくるんだような言葉で表現するんじゃなくて、もう相手のハートめがけてぶつけていこうっていう気持ちに今すごくなってるんで。またでも、ダウンしてくることはきっとあると思うんですけど、そしたらそうしたで、またその時に悩むだけ悩んでボロボロになって、また立ち上がればいいやって思うけど。

中居:
これはでも、見てる人、聞いてる人っていうのは、勇気付けられるでしょうね。そういうコメントとか。内田有紀ちゃんのことを好きな人もそうだけども、普通に見た人が今のコメントなんか聞くと、「ああ、じゃあ、俺も頑張ろう」「私も頑張ろう」っていう気になったと思いますよ。

内田:
そうですかね。

中居:
僕もなりましたもん。

内田:
そんな。本当に? 

中居:
俺も頑張んないとなぁ。

内田:
何ですか? それ。

中居:
頑張んなきゃね。

内田:
ええ。楽しくね。自分が楽しくなきゃ伝わんないですよ。って私は思いますよ。

中居:
そうだよね。ありがとネ、今日。

内田:
あ、いや。

中居:
今日、本当でもね、いい話が聞けたんじゃないかと思いましたけど。また、こんなような話が出来たら、ぜひとも来ていただきたいと思います。

内田:
はい、お願いします。

中居:
どうもありがとうございました。

内田:
ありがとうございました。

中居:
はい、今週のゲストは内田有紀さんでした。どうもありがとうございました。

内田:
ありがとうございました。

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