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- 小室:
- こんばんは、小室哲哉です。えぇとですね、10月入って、まあ、もうすぐF1も始まってですね、だんだん年末おしせまってきていますが。えぇと、10月から「HEY! HEY! HEY! 」の方でですね、あの、エンディングテーマが変わりまして、そちらでなんていうんですかね? 音楽を担当しているというか、まあ、そんな担当してるというかですね、もう、朗々と歌ってらっしゃるって感じだと思うんですけど、ええ、今日はその方をゲストにお招きしています。井上陽水さんです。
- 井上:
- こんばんは。
- 小室:
- どうも。
- 井上:
- どうも。よろしく。
- 小室:
- よろしくお願いします。まだ陽水さんはですね、あの、面識があってしかも合計したらもう、何時間も。
- 井上:
- そうですね。
- 小室:
- お喋りしてますよね。
- 井上:
- 一回、食事すら共にした仲っていうか。
- 小室:
- そうですよね。なんで、気持ちとしては、かなりリラックスした気分なんですよ、今のとこ。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- もう、半年以上ですね。4月からやってますから、ずいぶん経ってるんですけれども、やっぱいまだにちょっと怖いんですね、このメインゲストの方を招く時。
- 井上:
- そうでしょうね。やっぱり人と会って喋るってやっぱりね。
- 小室:
- そうですよね。
- 井上:
- うっかり悪い回路に入ると、帰っちゃう人だってありますからね。
- 小室:
- あ、ありますよね。幸いまだそういう方はいないんですけども、ここ出ていきますよねスタジオから、そのゲストの方が出ていった後、その身内の一番近い方に、一言、最初どういうこと言ってるのかがね、すごい知りたいですよね。「あ、けっこうよかったよね」とかですね「なんか、なんだかな」みたいなとか、いろいろいってるのかなと思うと。
- 井上:
- 小室さんやっぱりアレ? あの、いろんなこう、まあ評判ていうかね、まあ音楽的な評判はもちろん気になるところはあるかもしれないですけど、こう、自分のキャラクターみたいなことに関して、周りの人間がこう、いろんなこと言うと思うんですけど、それ、気になるところですか?
- 小室:
- ええ、気になりますね、やっぱり。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- あの、これがメインの仕事じゃない部分で、仕事じゃないんで、本当はしなくていいことっていうところがありますから、本当はやらなくてもいいことを敢えてやってるんだから、評判よくなかったら意味ないなっていうか、そこらへんがあって、でも悪かったとしたら、やっぱりこれはプロ意識が足りないなとかですね。
- 井上:
- ふーん、厳しいですね。
- 小室:
- いろいろ思っちゃいますから。
- 井上:
- まあ、大丈夫でしょ。
- 小室:
- うーん、難しいですね。
- 井上:
- 僕はもう、小室さんにお会いしてびっくりしたのは、あの、協調性っていうとまあ、ずいぶんあれですけどね。そうです、そんなにこう、協調性がある人だとは思わなかったですけどね、ええ。
- 小室:
- 僕も、陽水さん、こんなにお話がこう、まろやかな方だとは思いませんでしたね。
- 井上:
- あ、そうですか。
- 小室:
- まろやかという言葉がぴったりだと思うんですけどもね。
- 井上:
- ええ、そうですかね?
- 小室:
- ええ、あの、声のトーンも、もう何千人の方から言われてると思いますけどね。もう、そこらへんの声のお話とかはどうなんですかね?
- 井上:
- 声ですか?
- 小室:
- いつも必ずやっぱり声。
- 井上:
- ずいぶん言われましたね、声はね。
- 小室:
- いってますよね。
- 井上:
- なんかあの、なんていうんですかね? 本当にあの、電話なんかで、もう本当に声だけ聞いてるともう、うっとりするなんていうね、話もないことはなかったですしね。
- 小室:
- 今あの、僕たちはサンプリングっていうね、シンセサイザーで音をレコーディングするみたいに録る技術っていうのは、かなり進んでますよね。で、波形まで今、見れるわけですよね、やっぱり。で、井上陽水さんの声は、一度録ってみたいなというね。
- 井上:
- ああ、それはもう、ぜひ、ぜひ。なんかアレですね、あの、妙な死に方をしてあの、なんか大学の病院で解剖されてるような状態ですかね。
- 小室:
- どうでしょうね? こう、きっと高域から低域までまんべんなくね、こう、いろいろヘルツがありますよね、何ヘルツだとか、何キロだとかいうのが出ますよね。まんべんなくこう、あるんじゃないかなっていう。人によって、僕の声とかは上の方しかないような、こう、ローがないですよね。体型もあると思うんですけれども、肋骨とかこう、胸に響かない声だと思うんですよ。
- 井上:
- だから、そういうのをやっぱりこう、科学的にね、まあ、もちろんあの、完璧っていうことっていうのはまあ、あり得ないでしょうけど、まあ相当こう、科学的にっていうかね、今の時代のいろんな技術で、なぜこんな声なのかをこう、分析してね、再現できるもんだったら、けっこう近いところまで再現していただきたいですね。
- 小室:
- いってみたいけど、まだそこまではいかないでしょうね。
- 井上:
- そうですか。まあ、サンプリング、なんか御用の節があったらひとつ。
- 小室:
- だからもう、ジェームズ・ブラウンのサンプリングをね、みんな使って一発でワンフレーズのもう、半分使ってもわかっちゃうような、そのぐらい特徴ありますけどね。多分、陽水さんの声をサンプリングでね、こう「HEY!」とかいう言葉入れたとしても、わかるでしょうね。
- 井上:
- そうですかね?
- 小室:
- 多分ね。それぐらいなんか、出来上がった声ですよね、そこらへんはね。だから、僕がいつも思うんですけれども、桑田さんがいらっしゃった時もお話したと思うんですけども、どんなジャンルの音楽トライしても、その声が乗っかりますよね、必ず同じ。で、誰が聞いてもわかる声が乗っかる部分で、そういうので、前にそういうお話しましたっけ?
- 井上:
- いいや。
- 小室:
- しませんよね。そこらへんて、どうなのかな? でも。もうブランドとしては、何をやろうが自分のブランドにはなるけれど、何をやっても自分になっちゃうっていうか、思いきって違うことやろうとしても、結局、井上陽水さんの声が乗っかっちゃうとその、こう、曲になっちゃうっていうところで。
- 井上:
- まあ、いい、悪いありますよね、ええ。
- 小室:
- 今迄では、それ、プラスとマイナスで考えたら、どっちのが多いですかね?
- 井上:
- やっぱそれは。
- 小室:
- もちろんプラスですかね?
- 井上:
- プラスだと思いますけど。でも、あの、マイナスもありますよね。あの、なんかインディーズなんかでね、ちょっとこう、やってみないか? なんて冗談話にもあるけど。まあ、しかし、インディーズになんないだろうなってありますよね。
- 小室:
- そうですね。全部、結局、言いまわしとかまでそうですもんね。自分のスタイルになっちゃいますよね。だからあの、もしかしたら、時には作曲家の方を呼んだりとか、作詞家の方を呼んでとか、アレンジをこう、まったく違うところから持ってきたりとか、そういったジョインとかは、いろいろトライするのかな? と思ってたんですけど。一度、なんか一緒にやろうっていう話もあったじゃないですか? その時も「あれ? なんで僕なのかな?」と思ってて。だから、その時に思ったんですけどね、そういうふうにね。なんか、ちょっと違った色をこう、入れて、なんか新しいものをトライするのかなってね。
- 井上:
- まあ、でも、本当、いろんなことは、やりたいことはやりたがり屋なんですけどね。
- 小室:
- なんかでも、なんていうのかな? そこらへんが僕なんかから見ると、どうしても音の比率からいったら、ここ、これぐらいあったら、歌がやっぱり半分以上、これぐらいガァーンとやっぱり占めちゃうって印象があるんで、アレンジャーだとしたら、ここらへんで、ここで何をやっていいのかな? っていう感じなんですけどね。
- 井上:
- まあ、きっとそういうのって、あるんでしょうね。あの、そういうのっていうのはつまり、まあ、僕もいろいろこう、多くの音楽関係者とね、レコーディングなんかしたりするでしょ。なんか最近こういうコマーシャルあるけど「もう、美味しいとこ全部持ってっちゃうんだから」っていうヤツあるんですけどね。そういうとこなのかもしれないですね。
- 小室:
- それはそうだと思いますね。だから、表現の仕方、ちょっとわからないですけども、井上陽水に染めちゃいますよね、そこらへんはね。
- 井上:
- まあ、そこらへんのね、本当にあの、あれですよ。そこらへんがまたあの、いいとこもあるけど、なんかそこらへんのね、なんかそういうものにこう、あの、なんていうんですかね? アレを感じないんですよ。あの、センスじゃないけどこう、宣伝をね、つまり、あんまりそこに大きいものがあるとね、つまりこう、あんまりなんていうの? なにかないっていう良さっていうのががあるじゃないすか。そういうところからいくとね、どうにも処理に困るんですけどね、この声が。
- 小室:
- 声がね。
- 井上:
- ええ。あんまりコレっていうものがない、こう、良さっていうのが、表現しにくくてね。
- 小室:
- でも、もう、デビューしてからっていうのも変ですけど、20年とかですかね? もっとですかね? 25〜6年ですか?
- 井上:
- ですよね。
- 小室:
- まあ、ここまでくればね。
- 井上:
- ええ、そうなんですよ。ここまでくれば。
- 小室:
- ゴリ押しするしかないですよね。
- 井上:
- そうですね。あの、確かにね。今ちょうどね、そういう意味じゃあ、ちょうどあの、ちょっといけない時期でね。いけない時期っていうのはつまり、なんにもない良さもあるのに、なかなかそれ、表現できないなって、ちょっとこう、ヒヨってるってる時期なんですけどね。まあ、30年、40年あの、ゴリ押しするしかきっとないんだろうなとは思いますよね、ええ。
- 小室:
- 僕はもう、最初にお話聞いた時からあの、そういう、例えばアレンジするにしても、こうちょっと、こういう感じであの、ライヴのね、アルバムをレコーディング、ライヴレコーディングして、ライヴだとこう、ドラム、ベースとかできれいに別けても、全部に歌が入っちゃったりしてて、マイクで拾っちゃって、どれ録っても、どれの音聞いても、歌が入っちゃって、聴こえてきちゃってるんですよ。だから、それに近い感じがあるんですよね。
- 井上:
- こういうのっていうのは、やっぱりその、音楽家としてはいろいろ音をね、あの、組み立てたり、いろいろこう、和音とかいろんなこと操作しながらあの、まあ、そこにも歌っていうのが一つあってね。でも、音楽家としてこう、あの、処理しにくい声なんでしょうね。
- 小室:
- そうですね。
- 井上:
- 処理っていうか。
- 小室:
- 存在感がやっぱり、非常に大きいですよね。なんで、こう、僕たちはいけないことの場合もあるんですけども、ヴォーカルトラックも一つの素材として、やっぱり見るんですよ。最終的にはもちろん歌がメインなんですけども、こう、ギター、ベース、ドラム、キーボードで、ヴォーカルみたいな感じで、素材としてとる時あるから、もうそれは、ちょっと考えられないですね、そういうふうにはね、やっぱりね。
- 井上:
- だから、僕なんて時々そうやってあの、まあ、こうね、長々と音楽の話をしてるのもちょっと、僕としても。
- 小室:
- 珍しいですか?
- 井上:
- 恥ずかしいんですが。あの、でも、あれですよ。あの、やっぱり歌だけとかね、他になにもないとか、あの、そんなこともまあね、僕のレコードとしてはあり得ますけど。あの、ベースだけっていうのは、ちょっと僕のレコードとしては考えにくいとこありますけどね。まあ、それぐらい、まあ本当はやりたいんですけどね。ベースだけとか。
- 小室:
- なるほどね。そこらへんもう、ずっと陽水さんと話してるとこう、面と向かって話してると、話をしてるんですけど、なんかそのことが、いつもここらへんに必ずあるんですよね。やっぱり、それは職業病なんでしょうけど。
- 井上:
- ええ。でもね、それをこう、あの、僕もまあ、あの、かなわない願いかもしれないですけどね、あの、こういう声もね、やっぱり本当に優れた音楽家が、うまく処理してくれる日も、いずれくるだろうなとは思ってるんですけどもね。
- 小室:
- でも、そうですかね。まあ、いろいろこう、回りますからね、流行もね。
- 井上:
- そうですよね、ええ。
- 小室:
- ええ。絶対に、今、僕のなんか、シンセとかのダンスミュージックみたいに、通信カラオケとか、全部シンセサイザーですからね、音もね。非常に馴染みやすい音かもしれなくて、なんとなく聴きやすいんだと思うんですけれども、必ずまた変わりますからね。
- 井上:
- もう、それはもう絶対そうなりますよね。
- 小室:
- もう、またそうすると僕、その時期僕がこう、ちょっと弾かなきゃいけない時期だと思いますし。
- 井上:
- そうですよね。
- 小室:
- そんなことは考えてますけどね。あの、じゃあ、音楽の話ばっかりじゃあ、あれですけど、車は最近どうですか?
- 井上:
- あ、車はね、あのね。
- 小室:
- 僕が最初にお会いした頃、なんか、車、免許。
- 井上:
- 取ったばっかりぐらいですかね。
- 小室:
- 1年ぐらいですかね。若葉マークとれたとかいう話をされてたと思うんですけど。
- 井上:
- だからまあ、イメージとしてね、小室さんのその運転ていうのまあ、僕、実際、見てませんけど、まあイメージとしてはあの、想像としてはまあ「飛ばす」っていうそういう、一言でいえばね。まあ確かにその、見てませんけどあの、免停になったっていうのもね、お聞きしましたし。まあ、それだってあの、25回駐車違反した末に免停じゃないわけですからね。あの、だから、そういうイメージがあるからあの、なんていうんですか? 小室さんみたいな世代の人が、あの、まあ簡単にいうと、まあ、音楽もそうですし、運転もそうですけどまあ、簡単にいうとメカに強いっていうかね。でもね、メカに強いっつったってあの、速く車で走るっていうことは、ただメカに強いだけじゃなくて、ある種その、生死を別ける部分もあるわけじゃないですか。
- 小室:
- そうですね。
- 井上:
- で、そういうところまでこう、踏み込んでる感じがね、素敵だなと思ったんですよ、ええ。
- 小室:
- ありがとうございます。
- 井上:
- あの、もうとにかくあの、僕の簡単な印象は、メカに強いっていうのはあの、あんまり修羅場をね、踏み込まないっていうこう、短絡的な思いがあったんですけど「ああ、修羅場にも踏み込む可能性のある生活をしてるんだな」と思って「お、これはなかなか、あなどれない」って思ったんですけどね。それで、ずいぶんあの、びっくりしましてね、ええ。
- 小室:
- 僕たちはあの、ほら、陽水さんもやっぱり、車のコマーシャルとかのイメージありますから、とにかく安全運転でまあ、シートベルト、ピッとして、で、もう、こう、9時15分とか、10時15分にこう持ってですね、ハンドルを。そういう印象しかなかったんで、それでなんかでも、いろいろ「車、今度どうしよう」とかいう話してましたよね。なんで、僕は僕で、まあちょっと、印象が違ったんですよ、そこで。
- 井上:
- ああ、そうですか。いや、車っていうヤツはなんだかしらないけど、最初、ある車を買ってね、それからいまだにそのままなんですけど。まあ、僕の性格なのかもしれないですけど、なかなかね、あの、次の車にこう、いけないままずっと今日きてんですけどね。小室さんいろいろこう、たくさんいろんな種類の車、お乗りになるんでしょ?
- 小室:
- そうですね。でも、変わらないですよ。好きな車はもう、一台だけですから。うん、そうですね。フェラーリが好きですけど。もう、ずっと小っちゃい、小学校の頃からずっと好きでしたから。もう、ある種の夢でこう、それを手に入れられたらっていうのが夢でしたからね。
- 井上:
- そういえばなんか、レースかなんかもね。
- 小室:
- そう、好きですよね。
- 井上:
- それも見に行かれて。あれ、やっぱ乗りたいなんていうのはありますよね?
- 小室:
- あの、ミュージシャンはね、やっぱり憧れる職業の中のまあ、10位以内には必ず入りますよね、大体。あ、もしかしたら5番ぐらいまでに入りますかね? だから、かなりなんかこう、楽しい職業ですよね。
- 井上:
- ミュージシャンね。ええ、ええ。
- 小室:
- ミュージシャンは。それでもやっぱり、F1ドライバーは憧れますね、僕はね。なれるものなら、なってみたかったと僕は思いますけどね。
- 井上:
- あれまあ、いろいろね、相撲だとか野球もそうですけど、なかなかほら、プロの世界ってさ、まあ、プロってやっぱりすごいなって、よく思うんですけどね。あれってその、F1なんか見ててその、可能性がこう、つまり運転するっていうことね、可能性がこう、ありそうな感じなんですか? それとも、いや、やっぱりさすが、プロで、まあ、でも、走れるといいだろうなとは思うけど、まあ、とてもじゃないけどっていう感じなんですかね?
- 小室:
- うん。とてもじゃないけどって思いますね、やっぱり。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- だから、僕たちが中学とかからもうひたすら弾いたりとか、なんか、やり続けてるぐらいからやっぱやらないと無理な職業ですからね。
- 井上:
- そうでしょうね。
- 小室:
- で、なにげないところに、ああ、やっぱプロは違うなと思うんですよね。だからあの、そうです。車のちょっと止まっちゃった時に、スピンしてこう、元にその車体を戻してね、で、またスタートしたりするのとかね、なにげなくて日常茶飯事なんですけども、ああいうの出来ませんからね。もう、軽く。あの、イチロー選手がよくこんな、後ろでポッとかフライ捕ったりするでしょ、なんか、あれに近いぐらいのことだと思うんですけど。ああ、やっぱすごいと思いますけどね。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- 陽水さん、元々ミュージシャンですか? もう。
- 井上:
- いやぁー。
- 小室:
- もう、ずいぶん、かなり昔の話かもしれないんですけど。
- 井上:
- ええ、元々、僕はね、あの、なんでミュージシャンになったかっていうと、その前に3年間大学の浪人してたんですけども、親父が歯医者やってたんで、まあ、なんとなく歯医者にならなきゃいけないのかな、と思ってたんですけど。
- 小室:
- ああ、そうか、そうか。
- 井上:
- でも、やっぱ、心のどっかにね、歯医者になりたくないっていう気持ちがあったのかもしれないですね。といって、なんになりたいわけでもなくてね。
- 小室:
- 関係ないですよ。歯医者さんで、耳元でその、この声で。
- 井上:
- 「痛く無いよ〜」って。
- 小室:
- って囁かれたら、痛くないっすよ。
- 井上:
- それで僕はね、やっぱり、この頃思うんですけど、あの、何にもなりたくないんじゃないかなと思ってね。なんにもなりたくないけど、まあそれでね、食べていくっていうのは大変ですから。まあ、しょうことなしにっていうのちょっと変ですけど、まあ、とりあえず音楽やってるような気がするんですよ。まあ、基本的にはね、なんか、音楽家だって胸張ってる感じもないですし、といって、レーサーになれなくてこう、なんか悔しいとか、そんなわけでもない。本当、なんにもなれなかったらいいのになとは思うんですよ。
- 小室:
- なれなかったらいいと。
- 井上:
- ええ、そんな感じなんですよね。
- 小室:
- じゃあ、また結局、歌に戻っちゃいますけどね。歌もそれほどトレーニングして出てきた声とかっていうわけじゃなくて?
- 井上:
- うん、トレーニングしてない。
- 小室:
- 自然な声帯ですよね。
- 井上:
- そうですね。
- 小室:
- あの、ゲストで出てきてくれた人でもいるんですけれど、やっぱ、ワザと潰したとかいう人、けっこういるんですよね。こう、大声出し続けてとか。
- 井上:
- だから、僕もあの、もちろんそういう訓練とかね、節制とかね、まあ、いろんなことでやっぱり持続させたり、それからもっとこう、磨いたりすることってあるんでしょうけど、嫌っていうとこあるんですよね。あの、なんか、節制をして、いまだに素敵な声とかいう感じになりたいと思わないんですよ。
- 小室:
- 微妙ですね。
- 井上:
- ええ。
- 小室:
- なにも、なんていったらいいのかな? なにもこう、どういうんですかね? いや、陽水さんと話すと、言葉を選びますね。難しい。なんていったらいいんでしょうかね? とにかく、あくせくした感じは声にも出したくないですよね。
- 井上:
- ええ、まあね。まあ、どのみちどっかであくせくしないとまあ、生きていけないですけど、まあ、できるだけね、ない方がいいんですけど。小室さんやっぱり、ミュージシャンつていうのはこう、なりたかった?
- 小室:
- なりたかったんだと思います、ええ。
- 井上:
- あ、そう。へぇー。それはもう、小、中学校ぐらいからですか?
- 小室:
- だから、僕の場合はその、声とかがなかったですから、こう、体で表現できるものは、自信なかったんですよ。歌も含めて。だから、なにか使うしかなかったんで、そこにメカって、さっきのお話ありましたけど、シンセサイザーがあったんですね。で、シンセを使って何かやろうっていう。だから、穴狙いっていうか、そのポスト狙いですよ。
- 井上:
- あ、そうですか。
- 小室:
- うん。だから、みんながやってないものとか、見付けられてまだないものを捜して、それを使って表現してるんで、歌が、自分の声が自信があったりしたらね、歌ってると思いますけどね。ずっと歌いたかったんですけども、やっぱり、なんとなく人の意見ていうので、こう、弾いてね「曲がいいですね」といってくれる意見の響き方と「歌もけっこういいよね」っていう響き方とはやっぱり、かなりね、差があったんですよ。それはあの、アマチュアの時ですけどね。
- 井上:
- 今もまあ、きっとそういう考え方、そういうことってあったかもしれないけど、今もう、ほとんどそういうなんていうんですか? そういうものからもう、逃れられたんじゃないですか?
- 小室:
- うーん?
- 井上:
- つまりその、音だけっていうことでね。
- 小室:
- ああ、音だけで。そうですね。
- 井上:
- まあ、むしろまあ、もっというとプロデュースみたいなことで、あの、評価を得るっていうことで。
- 小室:
- そうですね。あの、今は僕は自分が歌ってなくてよかったのかな? とは思ってるんですけど、その方が自分が生かせたんだなと思ってやってますけどね。でも、ここ5年ぐらいですけどね。
- 井上:
- あの、前、さっきいろんなね、あの、なりたい仕事ってまあ、例えば映画監督とかね、それからまあミュージシャンもそうだし、それからどういうのがあるかな? 指揮者とかね、昔でいうと連合艦隊の艦長とか、まあいろいろあるんですけど。いろいろなりたい仕事はね、子供のころはあるらしいですけど。あの、あれですよね、あの、僕がいろんな人の話を聞いた感じだとあの、ミュージシャンていうのは特別ね、例えば映画監督もミュージシャンに憧れたりね。それからミュージシャンが映画監督に憧れることもあるけど、やっぱりミュージシャンて、特別みたいですね。それはやっぱり、僕に言わせるとこう、すごくあの、性が関係してると思うんですけど。
- 小室:
- ああ、性が関係して?
- 井上:
- やっぱり音楽ってほら、あの、すごくこう、直接的じゃないですか? つまりまあ、もちろん直接的な映画もあるかもしれないですけど、まあ、なんせね、音楽ってすごくこう、セクシュアルな感じしますね。
- 小室:
- あ、そうですね、はい。
- 井上:
- だから、そういう意味じゃあ、本当に音楽ってこう、まあだから、そんなこというとあの、ストリップで踊ってる女の子が、もっとすごいことになるんですけど、まあ、そこまで憧れる人はね、あんまりいないですし。それでまあ、あの、あれですね、あの、ミュージシャンっつったってあの、まあ、ドラマーとかべースとかキーボードとか、まあ、それこそヴォーカルでもいいけど、まあ、その中でもやっぱヴォーカル、歌を歌うっていうことはね、やっぱりその中でもまあ、あの、いろんな好みって、いろんな人 りますけど、まあ、それでもやっぱり、平均的にいうと歌を歌うっていうことにこう、憧れてる人多くて。
- 小室:
- すごいもう、圧倒的じゃないですかね?
- 井上:
- それでよく言われるのはその、ステージなんかでね、その、一つこう、ライトが当たって、多くの観客がいて、で、それに一人、まるでその一人の世界を、みんなが見守ってね。うっかりすると、後ろのミュージシャンまで見守ってるみたいな、まあ、こんないい仕事はないなんて、時々言われますけどね。
- 小室:
- ええ、もうだから、まあ、とにかくミュージシャンっつっても歌が一番ですよ。絶対に。その、憧れるみなさんがミュージシャンっていっても、なんとなくギター抱えてたりとか、ピアノの前に座ってる絵は浮かんでも、結局、歌うっていうか、自分の言葉でね、歌えるっていうことだと思うんですけどね。だから、キーボードなんていうのは、ずいぶん下だと思うんですよ。今でもまあ、今、学園祭シーズンとかかもしれないですけど、やっぱりキーボード少ないと思いますけどね。
- 井上:
- 僕はね、まあ、それは長いあいだ、そうやって歌やってましたから、そっちの立場からいうと、あのベーシストなんかがね、一番こう、憎たらしい位置だなとね。なんだかしらないけどあの、ベースのそのフレーズとか音にね、あの、ずいぶん女性が。
- 小室:
- ああ、よく聞きますね、それね。
- 井上:
- ええ、反応したり。で、しかもあの、歌ってる人っていうのは大体まあ、例えば昔でいうとその、タイガースなんてあってね、沢田研二なんて人いましたけど、やっぱり、いろいろマスコミなんかがその、歌ってる人を中心に追いかけますからね。で、ややこう、あの、注目がやや薄れてるベーシストなんかが、あの、コンサートが終わって、なんか、夜な夜な悪いことしてるような気がしてね。よく「ベーシストっていいな」って思いましたけどね。
- 小室:
- あ、でも、事実じゃないですかね?
- 井上:
- そうですか?
- 小室:
- ええ、かなり。ベースはスケベっていうのは定説っちゅうかもう、けっこうよく聞きますよね。まあ「そうじゃないよ」っていう人も、今、見てているかもしれないですけど。あのU2とかのベーシストなんか、モデルのね、ナオミ・キャンベルさんとかね、付き合ったりしましたもんね。U2だったら普通、ボーノっていうヴォーカルで一番まあ、注目されますけどね。まあ、ベース、カッコいいんですよ、そこの人は。
- 井上:
- キーボードっていうのは、僕の感想だとね、キーボードはまあ、どっちかっちゅうとネクタイ派ですかね? そうでもないですか?
- 小室:
- あ、根暗じゃなくてですね?
- 井上:
- ネクタイ派っていうか、まあ、あの、ちゃんと銀行にもいけるっていう感じでね。どうですかね? どうですか? 印象的は。キーボードって。
- 小室:
- ほとんどそうじゃないですか? 一番、理性を失わないっていうか、コンサート場でもなんでも、という気がしますけどね。
- 井上:
- そうですよね。
- 小室:
- そうですね。ベースの人、はなんとなく一つサイクルに乗っちゃうと、ステージなら、なんか、そのまま魂が、そのまま乗ってっちゃうみたいな感じしますよね。あまり、ずっと理性失わず、っていう感じじゃないかもしれないですよね。グルーヴしたまんまですね。で、ギターはまた、ちょっと違いますよね?
- 井上:
- うん、ギターはちょっと違いますね。
- 小室:
- エキセントリックっていうんですかね?
- 井上:
- うん。ちょっと歌に近いものもあるんですけど、そう、そう。まあ、これはこれで、一人、お山の大将ですよね。あの、肉親にするんだったらドラマーだと思ってるんですけど。肉親にするっていうと変ですけど。まあ、人がいいっっていうとアレですけどね。
- 小室:
- 人がいいですか? ドラマーは。
- 井上:
- いやぁ、だってね、まあ、簡単に言うと、あのドンドンドンドンやってるわけでしょ? 日がな。これはやっぱりこう、いろいろ複雑なこと考えてると、難しいんじゃないでしょうかね? どうなんですかね? 怒られちゃうね、ドラマーに。
- 小室:
- まあ、どうですかね? いろんなドラムいますから、わかんないですけど。まあ、でも、そうですねヴォーカル、ギターですね、やっぱりね。ダントツはそうじゃないですかね。まあ、だから逆にキーボードだったりすると、ちょうどポスト的にね、助かったりもしたんですけどね。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- 少ないっていうとこありますから。そこらへんはそう、その最初にミュージシャンに憧れた時に考えたことですよね。もう、ギターやヴォーカルは、特に自分でも苦手だったし。
- 井上:
- じゃあ、その楽器が横一線に並んで、さあなにするかな? っていう局面もあったわけ?
- 小室:
- ありましたね。その時にもう、暗黙の了解ですから、やっぱり。「歌はアイツだろう」「ギターはアイツのがウマいよ」っていうことになってきますから。で、僕、そこで落とされるんが嫌だったから。
- 井上:
- あら、そんなに劣等生のとこにはいってたんですか? そうですか。
- 小室:
- ええ、ギターの人と話すと、ほとんどもう、コンプレックスの塊ですから。
- 井上:
- ギターとかやっぱり、歌っていてうのはあの、早熟が多いですから、すごい小っちゃい頃から、よくわかるかもしれないね。「アイツは歌ウマい」とか「アイツはギターウマい」。
- 小室:
- ああ、そうですね。
- 井上:
- ね。キーボードとかね、ベースとかいうのは、ちょっとやっぱ、わかりにくいですね。
- 小室:
- わかりづらいですね。
- 井上:
- 若い頃はね。
- 小室:
- そうです。だから、いまだにギターの人と話す時で、なんか、自分のどっかにこう、ちょっと劣等感を持って。
- 井上:
- ふーん。それ、大事なことですね。
- 小室:
- あ、そうですかね?
- 井上:
- あ、いや、大事なことっていうか、やっぱりもう、今、本当に、いろんなものがね、いろんなこう、あの、どうだったのかな? なんて思ってるものがまあ、あの、結局、世の中があの、小室さんの才能、すごく素敵だ、素敵だっつってもう、うっかりするとその素敵な声がね、必要以上に多いくらいの時期ですから、やっぱりギターなんかでね、ちょっとギターに対してコンプレックスが、まだひょっとするとまだあるかもしれないっていう気持ちはね、大事にしていたい。
- 小室:
- そうですね。だからね、やっと最近、テレビとかで出てる時に、僕、ギターを持ってね。
- 井上:
- あ、そうですよね。
- 小室:
- 演奏できるようになったのは、今年入ってからなんですよ。それまでやっぱり、ギタリストの方にね、なんかこう、一緒に並んでいたりする時には、やっぱり劣等感ありますから。今年になって、一つプロデュースの中の、ちょっとこう、サポートで出るとかっていう形だったんで、ギター弾けるようになったんで。
- 井上:
- あの、それ、僕もチラッとテレビで見掛けましたけど、あの、ぜんぜん大丈夫ですね。
- 小室:
- 大丈夫ですか?
- 井上:
- ええ。あの、最初の感じはね、ええ。やっぱり、なかなかあの、ちょっと見るにこう、忍びないっていうの、時々ありますけどね。それよりも素敵だったのが、最近出てるあの、車のCMでチラッとね、あの、小室さんの顔が出てんですけど、いいショットが撮れましたよね。
- 小室:
- あ、ありがとうございます。
- 井上:
- あれは本当に、貴重なショットでね。
- 小室:
- そうですかね?
- 井上:
- すごくいいショット撮れてますね。
- 小室:
- ありがとうございます。
- 井上:
- 放送の時にね、あのCMがまだ流れてたらいいけど。
- 小室:
- どうですかね? 陽水さんは、このテレビ、この番組は特にその、テレビが好き嫌いっていう、そういうネタっていうか、そのことに関してのトークが多いんですけども。
- 井上:
- へぇー。
- 小室:
- 各ミュージシャンの方のね、なんでテレビにそんなに出ない、出るとかいう話があるんですよ。けっこう、陽水さんてその初期の方ですよね? 第一次というか、テレビ出ないミュージシャンっていうか。
- 井上:
- そうですね。
- 小室:
- 相変わらずの、やっぱりスタンスというか、スタイルですか?
- 井上:
- うーん。
- 小室:
- やっぱりあの、本当に、テレビは好きだっていう方ばっかりで。で、やっぱり自分が、僕が思うに、みなさん裸にされちゃうのが、ミュージシャン、カッコつけるためにミュージシャンなって出てるのに、敢えてそこでこう、裸になっちゃうのがね、ちょっと怖いみたいな感じだと思うんですよ。
- 井上:
- そういうのっていうの、その小室さんから見てね、それどういうふうにこう、気持ちをまあ、簡単にいうと切り替えて、現代にね、則した生き方をすればいいのか、ちょっと教えていただきたい。小室さんもう、そこらへんのね、気持ちの持ち方っいてうのもう、わかってらっしゃる。
- 小室:
- 僕はだから、みなさん、ここに出てきてくれる方は、だから、ミュージシャンとして出てもらってるんですからって感じでお願いしてるんですよ。ミュージシャンから抜けちゃうと、あのねいつも、ちょっとなんか、寒い感じになっちゃうから、ミュージシャンからもう、一歩も外れないでそのままで、っていうふうに思って、そういうふうな話をしてるんですけども。だから僕もこれは、もう本当、こういう環境ですからこういうふうに出てるだけでね、やっぱり「HEY! HEY! HEY! 」とか相変わらず苦手ですよ。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- ええ。もちろん。
- 井上:
- 僕、今もそう、チラッと話、今、聞きながらね、あの、小室さんが言ってた、なんか裸にされちゃうっていうフレーズでね、思ったんですけど、なんか小室さんなんか、僕もなんか理屈はそうじゃないかな? と思うのはその、裸にされちゃうのが嫌っていう感じがね、なんかもう違ってて。裸にされたって別に、裸にされてなんか困るものでもあるんなら立派なもんだけど、そんなものもないのに、裸にされちゃうのが嫌なんていうこう、感じがちょっと変じゃないかなって。そんなふうに小室さんなんか思ってるのかな? て、今、思ったんですけどね。
- 小室:
- ああ、いや、そんなことないですね、やっぱりね。まだ、だから、カッコつけてるんでしょうけれど。
- 井上:
- そうですかね?
- 小室:
- そうだと思いますね。だから、うーん、難しいですけど、なんかとにかくそういう話をしてると、自分はここにいるテレビで、司会をやってる自分の立場じゃなくて、そのミュージシャン側の仲間と話してるふうになりますけどね。そういう話で。だから、昔からあの、本当にチョコチョコッとしか出演されませんけど、陽水さんの場合も、たまたま見てることが多くて。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- で「ああ、利用してるんだな」と思って見てたんですよ、テレビを。
- 井上:
- あらあら、そんな、人を悪人みたいに…。
- 小室:
- ウマい使い方っていうんですか? じゃあ。なんていうかわかんないですけど。いいタイミングを考えて「ここは入れ時だ」と。
- 井上:
- そうですかね? いや、いや。
- 小室:
- で「いい企画が挙がるまで待って」っていうような感じなのかな? と思ってたんですけど。
- 井上:
- いや、いや。しかし、僕はもう小室さんみたいにあの、それこそゲストだけじゃなくてね、その、司会っていうのかね、会を司って、やっぱりね、まあ一皮むけたっていうんですかね? まあ、僕らの世代からいうとね。素敵だなと思いますよ、ええ。また、それにふさわしい評価がね、あの…、だんだん僕、道徳の先生みたいになって…。まあ、素敵ですよ。
- 小室:
- これ、あの、陽水マジックなんですよね、やっぱり。
- 井上:
- そうですか?
- 小室:
- 言葉のその単語と、その声と、そのスピード感でね。すっごい有り難い言葉をいただいてる気分になりますよ。
- 井上:
- いやいや。
- 小室:
- あの、お食事してても、なにしてても、ずっとこう、なんとなくこう、聞きますね。
- 井上:
- そうですか。
- 小室:
- あの、そういえば、奥田さんとこのあいだ出てらっしゃいましたよね?
- 井上:
- そうですね、ええ。
- 小室:
- 民生さんとかは、僕みたいな、こういう感じじゃないんですか? もう一個、世代がまたさらに若い世代ですよね。
- 井上:
- そうですよ。まだね、彼とはまあ、チョコマカ会うんですけど、多分ね、話らしい話って、僕に言わせるとしたことなくって。うん、ちょっと、僕にとっても興味深いんですけどね。あの、いずれそんな話らしい話もあの、しなきゃいけなくなるでしょうからね、この流れでいくと。今んとこまだ挨拶程度でね。
- 小室:
- あ、そうなんですか。
- 井上:
- 「どんなものが好きだ」とか「こんにちは」ぐらいしかなんですけど。
- 小室:
- そうですかね?
- 井上:
- ええ。
- 小室:
- あ、じゃあ、僕はどっちかっていうともう、話をしたっていう、入ってるっていう感じですかね?
- 井上:
- ええ。あの、さっきキーボードの話もあってね、あの、ドラムと、それから歌い手と、まあその、なんか、司会っていうんですかね? そういうこともあるでしょうし。それから、世代的にもね、その奥田君と較べると、ちょうどなんか、ちょうどでもないけど、まあ、あいだに入って、やっぱり少しこう、両方にこう、フォローできる立場じゃないですか? 小室さん。
- 小室:
- ああ、なるほどね。ちょうどまあ、中間かもしれないですね。僕はとにかく、これは本当に思ってるんですけど、何時間、お話は聞いてても、ぜんぜん楽しいですね。陽水さんの話は、本当に。
- 井上:
- あ、そうですか。
- 小室:
- これはあの、まあ、こういう機会じゃなくても、お話しできる機会がありますよね。きっとこう、連絡を取ればできるので、なんとなくそこらへん、余裕を持ってるんですけれども。来日されてる方とかで、で、この時しかなかったら、後で、今日とかやっぱり夜とか、食事したりとか、多分、時間とってもらうと思うんですけどね。ついつい、やっぱり「近いとこにいるな」と思っちゃうんで、まあ「今度でいいかな」「今度でいいかな」って思っちゃうんですけど、本当にね、面白いんですよ、お話が。今日これちょっとね、やっぱりテレビ番組だから、僕、もっと聞きたいことあるんですけど、やっぱりなんとなく照れてますけどね。
- 井上:
- まあ、一つ僕のあの「Hey!」っていう声のサンプリングを、一つ録っていただいて。
- 小室:
- 録ってですね。
- 井上:
- 音楽に生かしていただけたら。
- 小室:
- ちょっと音楽もなんか、ジョインできるといいんですけれどもね。
- 井上:
- そうですね。
- 小室:
- ええ。なんか、陽水さんから〆ていただいたって感じですね。ええ、というわけで、ありがとうございました。
- 井上:
- どうも。