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NON EDIT TALK : 小室哲哉★PIZZICATO FIVE
小室:
こんばんは。小室哲哉です。ええとですね、毎回自分の番組をビデオで見てるんですが、なんでこんなに小室哲哉っていうのはですね、喋りが遅いんだろうと思って、自分で。早送りしたくなるぐらい遅いんですけども、みなさんはいかがですかね?どう思っていらっしゃいますか?とくにですね、今日のゲストの方を紹介したいんですが、お喋りは、僕このあいだ「HEY! HEY! HEY! 」見てもですね、「似てるのかな?」って思って、ちょっと不安があるんですけど。もうさっそく紹介したいと思います。ピチカート・ファイブのお二人です。はじめまして、よろしくおねがいします。
野宮:
よろしくおねがいします。
小西:
よろしくおねがいします。
野宮:
どうしよう?
小室:
どうしましょう?野宮さんは、べつにお話しが苦手というわけではないんですよね?
野宮:
いや、私はあんまり得意じゃないですね。だからコンサートのね、MCとか、すごく考えちゃいます。苦手ですですね。
小室:
あんまり喋らないんですね、じゃあね。
野宮:
ええ。
小室:
小西さんは、一切お話しはしないんですか?
小西:
いや、喋り好きなんですけどね。テレビが苦手なんですよ。
小室:
そうですよね。僕もそうなんですよ、本当に。テレビで言えないことがあるから喋れない、っていうわけではないんですけど。どうして苦手ですか? 僕も、それ聞いてみると自分と同じことかもしれないんですよ、もしかしたら。
小西:
自分でゆっくり考えてみたんですけど、自意識過乗なんですね、きっと。なんか、見られてると思うともうダメですよ。脂汗出てきちゃって。
小室:
あの、誰か一人特定の人に対して、会議とかってたくさんありますよね。小西さんの場合も。そういう時はやっぱり饒舌なんですよね、当然。
小西:
もう、あの、言いたいことだけって感じです。
野宮:
そうだよね。
小室:
そういう時は喋りたいこと伝えますよね。それはわかるんですけど、その時もでも、見てるからじゃないですよね、聞いてるから? どうなんですかね? 知らない人がたくさん見てると思うと、喋れないのかな?
野宮:
なんだろうね?だから、お客さんがいると平気なんですよね。カメラとかだとなんか緊張します。
小西:
あの、初めての人に会ったりする時とかって、なんか、わりと目が合わせらんないんですよやっぱり。
小室:
ええ、それに近いとこあるかもしれないですね。僕は、この番組で、初めてこういう司会っていうかホストみたいのやってて、やっぱり自分、苦手なんですけど、みなさん苦手な方多いので、なんとなく自分をいつも見てるような感じの方多いんですよ。だから、緊張されると、すごい伝わってきちゃって、どっちがゲストだったか、わかんなくなってくるんですよ。そのぐらい、やっぱりなんか、なんでしょうか? この番組とか、まだ楽な方なはずなんですよ。深夜帯ですし、誰もなんか気にしなくて、なんでもいいんで。それでも緊張しますね、やっぱりね。そうですか。あの、じゃあまあ、それはいいんですが。せっかく音楽番組なんで一応は。ワールドワイドの方のお話お話しっていうか、活動の。僕もいろいろ特別、意識してではないんですけど、雑誌とかでこう「あ、ピチカート・ファイブ海外でいろいろやってるんだ」っていうの見せていただいてて、一番聞きたかったのが、あの、結局いろんな形でプレゼンテーションしてますよね? ピチカート・ファイブとして。それが例えばあっちのプレスであったり、いろんなメーカーであったり、スポンサーであったり、ああいうところの人たちが、ご自分達でね、どこがそうピックアップされるのかっていうのは、いまだに自分達でもわからないのか、それともわかって、もう「ここが売りだ」と、わかって、もうそこを攻めてるのかを僕すごい聞きたかったんですよ。自然にやったら、本当にネイティブな形で、受け入れられちゃったという感じだったんですかね?
野宮:
最初はね、あの、毎年夏にニューミュージック・セミナーっていうのに参加してて、ニューヨークで。それに3年ぐらい出てたんですね。で、その時ライブをやってたんだけど、その頃は本当に東京でっていうか、日本でやってるライブと、まったく同じステージをやっていて、で、それがなんか反応がよくて、「あ、いいんだ」とか思って。だからそんなに変えてないというか、そのまんまなんですけどね。
小室:
で、向こうのベネトンでしたっけ? あ、シズレーですね。CMとかもやってるわけですよね?日本のタイ・アップつけるのも苦労するじゃないですか、僕たちもう。
野宮:
日本だとつかないんですけどね。
小西:
ぜんぜんつかないですね。
野宮:
どういうことなんだろ? 海外けっこうね、あと他にもCM最近やってるんですけど、化粧品のCMとかもやってるんですけど。
小室:
とか、その映画の映像に、使われたりとかもしてるわけですよね。僕たちの中ではとにかく、タイ・アップとか、スポンサーに気に入られるっていうのは、すごい苦労するし、労力としても大変なことなんですけど。
野宮:
大変ですよね。
小室:
それ外、出たら、僕達からしたらね、もっと、その、ハードル高いと思っちゃうんですよ。で、それで出来てるのは、かなりこれ戦略的にね、いろんなことを考えてやってるのかなと、思っちゃたりするんですけど。
野宮:
やってないよね。
小室:
それ、けっこう自然に?
小西:
ぜんぜんないですねそういうの。
野宮:
なんか、そういう話が、向こうからやってくるっていう感じ。
小室:
それ、いいことですね、すごく。
野宮:
今のところはラッキーかなっていう。
小室:
オリエンタルだとか、そういう話はありますか?なんかそういう向こうの意見として。
野宮:
ああ、オリエンタルっていう感じはないですよね。
小室:
音に関しても、なんか特別、オルタネイティブっていうなかに入るんですかね? 向こうで言ったら。
小西:
そうですね。
小室:
が、やっぱりあの、ちょっと色が違うから面白いっていう感じですか? 言われるとしたら。
小西:
まあ、でも、オリエンタルっていうのとは違うけども、でも「東京」っていう感じはするんだと思いますけどね。
小室:
ああ、なるほどね。
小西:
やっぱり東京っていえば、外国の人はね、来たらやっぱり秋葉原と六本木って感じじゃないですか。テクノロジーと、情報とっていう。そういうとこと、なんかうまく僕達のイメージと重なってると。
小室:
ああ、ダブると。もちろんあれですよね、あの、小西さんの方で、音作るそのベースっていうのは、当然向こうのルーツなのかわかんないですけど、外国の曲ですよね、洋楽ですよね。
小西:
洋楽ですね。
小室:
もちろんそうですよね。それがまあ、いつのまにか東京でっていうことで、自然にそういう色になってたっていうことですかね。
小西:
なんかほら、ロンドンとかニューヨークでもね、どんどん新しい音楽の動きとかが出てくるけども、こんなにこう、必ず東京に入って来る時って、何倍にも増幅されてますよね。だから東京ってなんかそういう意味じゃあ、ね、ジャングルとか流行ってるっていってもね、すごい流行ってるみたいにね、なってるでしょ?
小室:
そうですね。
小西:
その辺が面白くて。デフォルメされるっていうのが。
小室:
すごくそれは、自分でも思いますね。だから、あの、東京の方がやりやすいことは、いっぱいありますね、自分の中ではね。
小西:
いや、でも、そういう東京のイメージね、なんか、小室さんが作り出してるところあるよね。
小室:
そんなことはないですけどね。
小西:
まあ、一応、責任は。
小室:
責任はあります、もちろん。あの、かなりかき回してるとこもあるかな、とは思ってるんですけど。ただ、好きなんですよね、僕も。三軒茶屋の生まれなんですけど。
小西:
あ、そうですか。今、事務所、三軒茶屋なんですけど、僕たち。
小室:
あ、ちょっと郊外ですね、大変じゃないですか? こういうとこ来るの。今日は、ここは平気かもしんないけど。
小西:
あんまり事務所行かないからね。
野宮:
行かないね。
小室:
成田の近くにあるとか、そういうんじゃないですもんね、べつにね。ぜんぜん関係ないんですけどね、前、自分のエッセイみたいな本を書いてて、出したこともあるんですけど、東京で、いつも成田から高速で帰ってくると、あの、隅田川ですか? 一番近いのって。そうですよね?ですか?多分。あの、いろんなニユーヨークもロンドンもパリも、その川の中心にこう、いろんな文化的なもんとか、街が広がっているような絵ってあるでしょ? で、なんか僕、どっちかっていうと、東京でも世田谷の方だったんで、渋谷、新宿らへんがね、なんかこう真ん中のようなイメージがあったんですよ。ビルも高いビルがあったりとかして。でも、去年ぐらいからか、一昨年ぐらいから、成田から帰ってくる時、その隅田川らへんがビルがもうたくさん、新しいビルが建ちだしたりとか、すごい物がだんだん出来てきてて、パッと見ると、あそこらへんが中心に見えるんですよ、遠くから見ると。こういうふうに、川の方に移動してるように見えて。で、もしかしたら、もうちょっとあと20年ぐらいしたら、新宿とか渋谷はなんか、懐かしい昔の商店街みたいなイメージになって、こっちのが新しくなるのかな? とか思ってたんですけど。小西さんとかどう思います? こんな話ししても、しょうがないんですけど。やっぱり世田谷とか、あっちの方の色って好きですか?
野宮:
東京?
小室:
東京っていってもいろいろね。
野宮:
でもやっぱり下町とかも、すごい好きですけどね。
小室:
お二人ちなみに・
野宮:
私たちは、偶然なんですけど北海道出身なんですよ。
小室:
あ、そうなんですか。
小西:
僕、札幌。
小室:
札幌なんですか。
小西:
ススキ野のど真ん中です。
小室:
あ、そうですか。え、札幌ですか?
野宮:
いや、札幌じゃないんですけど。
小室:
遠いところですか?
野宮:
ええ、遠いところです。
小室:
じゃあ東京のまあ、ちっちゃい頃からここで下町で、とかいうわけじゃあないんですね。
小西:
僕はね3つの時に、恵比寿にきたから、やっぱりなんか恵比寿とか渋谷とか、その辺しか知らないっていう感じで。今もそれは同じかもしれない。
小室:
じゃあやっぱり、あそこらへんの街の雰囲気っていうのが「ハイ、東京どこですか?」って自分で一番こうパッと潜在的に見るとしたら、やっぱあそこらへんになるんですかね?
小西:
そうでしょうね、きっと。
小室:
きっと、僕も今日初めてお会いしたんで、僕も含めてピチカート・ファイブっていったら、当然、渋谷とか代官山とかそういう。
小西:
小室さん武蔵小山ですけどね。
小室:
この番組、東京ローカルですからね。ぜんぜん東京の話でいいんですけどね。あ、そうか。なんか勝手にその、今のさっきの話したのはね、下町の方のイメージもなんかあったんですよ、僕。なんだかわかんないですけど、勝手に浅草とかは、そういうゴチャゴチャの文化のね、古いのと新しいのとメチャクチャになってるイメージがあって、まあ、それなりに面白いって思ったんですけど。ちょっと近いのかなぁと、思ったんですけどね。
小西:
なんかそういうとこは、あんまり僕たちって、こうハイテクな感じじゃないよね、二人とも。パソコンも持ってないし。持ってんだっけ?
野宮:
今ない。でも、下町の商店街とか大好き。
小室:
大好きですか。
小西:
商店街ない街いやですね。
小室:
そこらへんがなんかねぇ、もう本当、単なるイメージですけど、合ってるなと思うんですよ。なんとなく、どうしてもね。
野宮:
浅草好きですよね。面白いよね。
小西:
浅草行くと、また買い物しちゃうんだよ。
野宮:
そう、買い物ができる所がいい。とりあえず。
小西:
買い物好き。
小室:
買い物好きなんですか?
小西:
そう。世界中でねあの、取材あるでしょ、日本も含めてなんだけど。大抵買いしてるとこのね、取材なんですよ。僕はレコード買ってるとこで、彼女は洋服屋さんで。
小室:
え、それ、なんかこうインタビューされて、なに。っていうんでもなくてですか?
小西:
インタビューもあり。
野宮:
だから、そういうテレビの番組とかで、追ってたりとかして。
小室:
そういうシーンにしましょうっていう?
小西:
そうそう。大抵お金使ってるところ。
野宮:
でも、ワールドツアーはね、すごいスケジュールがタイトで、オフとかあんまりなかったから、そういう取材でお買い物のシーンとかあるでしょ? そういう時に、ちゃんと本当に買ったりとかして。
小室:
あ、そうか。なんかヨーロッパツアーの、終わったばっかりの後なんですか?
野宮:
もうだいぶ経つね。2ヶ月くらい。
小室:
ああ、でも、その話とか聞きたいですね。僕、経験ないですからね。ヨーロッパ全土ですか?
野宮:
いや、あの。
小室:
ま、UKは当然あって?
野宮:
ロンドン、パリはちょっと失敗しちゃったんですけど。やったんですけど、私の誕生日をやって終わってしまったっていう。なんかコンサート中止になっちゃって。
小室:
誕生日のために?
野宮:
ために。わかんないけど。そうじゃないんですけど。あとはドイツ3か所。ケルンとハンブルグとベルリン。ドイツ面白かったです。
小西:
ドイツ最高。
野宮:
ドイツちょっと。「次はドイツだね」とか二人で言ってるんですけど。わかんないですけど。
小室:
興味はありますね、ドイツはね。もう車も好きなんで、僕。もともとドイツは好きなんですけど。戦車とか。
野宮:
すごいカッコいいんですよ、なんか建築物とかもカッコいいし。デザインとかもカッコいいし。雑誌とかもなんか、お洒落なヤツあって。
小室:
なんか空港に、いいディスコがあるって聞いたことがあるですけど。
野宮:
え? どこに?
小室:
ボンの。
小西:
ボンは行かなかったからね。
小室:
そうですか。ドイツとじゃあUKって感じですか。でも、二つやれば充分ですね、けっこうね。ロンドンはどこでやったんですか?
小西:
サブタレーニアっていう。ポートベローの。
小室:
あ、ポートベローの。へぇ。一年住んでたんですよ僕。だからポートベローのあの、さっきの買い物の話じゃないですけど、あの、出店とか毎週いってたりしたんですけど。
小西:
あの辺の街って、その週末の出店がないと、すごい寂しい。
野宮:
けっこう危険なところだって。
小室:
そうですね。あのイギリスでいう外人が増えてきちゃってるんで、危ないっちゃあ危ないとこですけどね。鳩が多くありません?
小西:
鳩?
野宮:
鳩? 気がつかなかった。
小西:
今そういわれてハットした。すいませんね。
野宮:
座布団一枚みたいな。
小室:
けっこう面白いたかじゃないですか。
野宮:
面白いのはもう証明済みだよね。
小室:
それはそうなんですよね。それはもう、このあいだもそうでしたから。
小西:
やっぱりテレビっていやだな。
小室:
ちょっとしたこと揚げ足取られますよね。そう、あの、ポートベローは僕、鳩でけっこう嫌な思いしてて。すごいトロいんですよ、ロンドンの鳩ってもう。平気で轢かれちゃったりするんですよ。で、車もいちいち止まってないんで、気持ち悪いんですよね。
野宮:
トロいですね。
小西:
鳩のフンとかね。
野宮:
鳩が卵生んじゃったりとか? 家の前で。
小室:
あ、そういうのもありますよね。
野宮:
ある? 本当。
小室:
最近、昔、犬もすごいいたと思うんですけど、ここんとこ減りましたね。
野宮:
あんまり見なかった。パリはね、たくさんいたけど。
小室:
相変わらずいました? ドイツってなんか動物のイメージないんですけどね。
野宮:
そうですね。なんか。
小西:
ドイツはね、なんかでも人間がね、優しい感じだった。
小室:
お客さんがそうですか?
野宮:
やっぱり面白かったのは、まあ、ワールドツアーはアメリカ中心にまわって、アメリカ10か所まわったあとにヨーロッパ行ったんたけど、ぜんぜん違いますね、反応の仕方とかね。ドイツの人はすごい面白かった。始まる前とか、すごい騒ぐんですよ。もう「早く出てこい」って感じで。で、出て行くと、始まると、みんなシーンとしてちゃんと聞いてくれて、で、演奏終わると、またアンコールアンコールってすっごい騒いで、なんか面白かったですけど。
小西:
真面目な感じ。
小室:
ある種、日本の昔の感じ?
小西:
ああ、そうですね。
野宮:
アメリカはもう最初から最後まで、騒ぎまくりっていう感じで。
小室:
でも、なんか羨ましいよね、外人の人が曲を知ってるわけですよね、もう。それで楽しんでくれるっていう環境っていいですね。
小西:
日本語なのに、口合わせて歌ってたから。
野宮:
そうそう。ほとんど日本語で。2〜3曲英語でやってるんですけど、でもなんかみんな、歌いたいって気持ちはあるみたいで、なんか歌ってるのね。日本語なんだけど。
小室:
ああ、そういう時、さっきMCとかは少ないっておっしゃってたけど、多少英語とかで言うんですか? やっぱり。
野宮:
極力MCを減らす構成にしたんですけど、一応途中で話すところがあって、それは英語と、あとドイツは一応ドイツ語で、フランスもちゃんとフランス語で考えてたんですけど、なにしろ中止になったもんで。一応やりましたけど。
小室:
その、盛り上げる時に、「みんなぁ、どうの」って言うじゃないですか、日本語の。そのシーンというのは? やっぱなんかいうんですよね?
小西:
ああ、なに言ったかな? 小西君なに言ってた? ドイツ語とかなに言った? ドイツ語は「イッヒ・リーデ・リッヒ」って、それしか言わなかったよ。それしか知らないから。
野宮:
そうだね、あとなんだろう?
小室:
やっぱり、そうすると急に盛り上がりますよね、当然ね。あの、外タレの人が日本語で「こんにちはー」とか言うのと同じで。
野宮:
そうそう、だからドイツ語とかね、やっぱりなんか。
小西:
あとは、こうやって、「People,Let's make wave」とかやって。
野宮:
そう。振り付けとかもね、みんなやってくれたりして。
小室:
うん。それはやっぱ僕の未知の世界ですね。やったこと一回もないんで。
野宮:
私たちも、未知の世界だったんですけどね。いってみたら、けっこう覚悟して行ったんですよ。「もう50人ぐらいしか入んない所もあるだろうな」って、ぜんぜんわかんなかったから。でも本当に全部ソールド・アウトで、もう本当私たちがびっくりしたっていうぐらいね。
小室:
すごいですよね、それはね。
小西:
いやでも、本当に真面目な話、ブーイングとかね、けっこう覚悟してたんです。「英語で歌えよ!!」とかってね、言われちゃうかなと思ってね。そこはさすがに、僕たちも向こうに行けば外タレかなって。
野宮:
そう、外タレですよ。
小室:
それはやっぱり、ある種のみんなの認知度が高いっていうことですかね? ピチカート・ファイブ楽しみに来てくれてるお客さんってことですよね?
野宮:
ドイツはプロモーションがすごかった。着いたとたんに、もう街中にポスターが貼ってあって、で、一年前ぐらいからずっと、いろんな雑誌に記事とか出てたみたいで、よく知ってました。
小室:
へえ、面白いですね、それはね。
小西:
もう少しね、日本でもね。
野宮:
そうだよ。おかしいね?
小西:
あれぐらいね。街中にポスター貼ってあったりとか。
野宮:
CMが決まったりね。
小西:
一度ぐらいそういう目に会ってみたいね。
小室:
あ、それ僕は、ワザとやってないのかなって思ってたんですよね。
野宮:
あ、そんなことないです。
小西:
ぜんぜんそんなことなくて。もう、テレビ出るの大好きだし。
小室:
なんかこうね、イメージをね、その、ワールド・ワイドのイメージの一環として、日本もあるようにしてるのかなって思ってたんですよ。
小西:
ああ、ぜんぜんそういうことないのにね。クイズ番組とかね、言われれば出ちゃうって感じだけど。そういうぜんぜんないし。
小室:
「平成教育委員会」とかどうですか?
小西:
はい、って感じですよね。やりたいですよね。
小室:
あの、なんかこう、パッと、とりあえず野宮さんは、その、なんていうんでしたっけ? ビジュアル的な、あの要するに、テレビとかにね、出易そうですけどね。
野宮:
ビジュアル担当ですけどね。
小西:
踊り省ってことですね。
小室:
でもあんまりやっぱ、出演してないですよね。
小西:
なんでかな。
野宮:
それは私に聞かれても、わからない。
小室:
それはあの、外国のそういういろんな依頼があるのと同じように、日本でもやっぱり、来たら考えましょうっていう感じですよね。
小西:
それはもう。
小室:
じゃあやっぱりこう、一つみんな怖がってるんじゃないですか?
野宮:
なんでしょうね?
小室:
敬遠してんのかな?
小西:
ああ。かもしれない。
野宮:
そう、私たちのね、ファンもね、ファンにファンレターとかいっぱい貰うでしょ? プレゼントとか。
小室:
そうですね、最近はあんまりないですけど。
野宮:
私たち、ファンレターとかプレゼントなんて、たまに貰いますけど、ファンレターもあんまり来ないんですよ。
小西:
ぜんぜんない。小室さんも最近あんまり来ないっていうのはなんか、わからないではないけど。やっぱ近寄りがたいんでしょ?
小室:
あの、住所教えてないしね。
小西:
あ、それだけ?
小室:
つい最近、この番組に来てるのは、読むようにしてるんですけどね。
小西:
私書箱ってことで?
小室:
そうですね。読むとけっこう、アタマくるのも多いんですよ。やっぱり。
小西:
それはどうして?
小室:
あの、なんか説明してあげたいことが、書いてあるんですけど、要するになんていうんですか?いわゆるぜんぜん間違ったことを思ってる人がいたりして、「いや、そうじゃないんだ」って。電話番号とか書いてあるんで、電話して言いたいんですけど、そんなことしちゃうとまた、大変なことになってしまうんで。それがこう、すごくジレンマ。
小西:
それはニセモノだと思われますよ、きっと。
野宮:
ねぇ、そんなの誰も…。
小室:
ジレンマっていうかストレス溜っちゃうんですよ。だから読まないようにしてるんですけど。「あのね何々さん、こういうことじゃない、違いますよ。僕はべつにこういうことやりたくてやってんじゃない」とか言いたいことあるんですけど。
小西:
公共の電波で言っちゃうっていうのは?
小室:
公共の電波で言っちゃうと、その人喜んじゃうんですよ。
小西:
ああ。
小室:
一度そういうので、公立の中学校で問題になっちゃったことがあって。一人の女の子に、本当に勝手な、自分のなんかそういう親切心だけで、僕の勝手な気持ちで、そういうなんか手紙だったか忘れちゃったんですけど、返事で答えてあげちゃったことあるんですけど。それで「小室さんが、直接私に連絡してきた」っていうんで、学校中話題になっちゃって、で、学校から連絡きたんですよ。で、イジめられちゃってるらしいんですよ、その子が。イジめに遭ってて困ると、事務所に苦情が来ちゃって、それから懲りたんですけどね。で、僕、またそれで、事務所の人と謝りに行ったりしちゃったんですよ。
野宮:
ええーっ!?
小西:
ああ。
小室:
そのおウチのほうに。そしたらまたその次の日に、「私んチに来た」って言われちゃって。
野宮:
それすごいことだよね。
小室:
余計でかくなって、とかもあって。ずいぶん昔の話ですけど。TMネットワークの頃の話ですけど。
野宮:
いいなぁ。来てほしいな。
小室:
そうですか? 外国からは来るんじゃないですか?
野宮:
え、ファンレターとか?
小室:
ドイツの高校生の男の子とかから。
野宮:
うーん? なぜかゲイの人とかが多いんですよ、私のファンて。だからあんまりストレートの人にモテない。
小西:
いやでも。海外ファンレターすごいね。インターネットで。
小室:
インターネットで? なんだ、ハイテクじゃないですか、それ。
小西:
いや、僕たちが知らないうちに。
野宮:
私たちは持ってないんだけど。
小室:
あ、べつに端末かなんかで見てるわけじゃないんですか。だけど小西さんとか、カチャカチャとかやってファンレター来てるって感じするけど。
小西:
ぜんぜん。
小室:
そういうんじゃない。
野宮:
ぜんぜんだよね。だって楽器持ってないんですよ。
小室:
ベースは持ってんじゃないですか?
野宮:
ベースは持ってるんですけど、事務所にあるもんね。
小西:
事務所、置きっぱなし。
小室:
そうか。そこらへんのギャップがあるんですね。でも本当、インターネットとかいうと、話を聞けば見せて、それでしかも野宮さんの方に、カチャカチャって送ってあげるような。それを朝起きたらメールで、みたいな。
野宮:
ぜーんぜん、ね。
小西:
電話もたまにしかしない。
野宮:
しないよね。
小室:
ふーん。やっぱ聞いてみないとわかんないですね。そういうのはね。
野宮:
え、でも、そういうイメージありました?
小室:
ありましたね。
小西:
なんかもっと「気さくでいい人」っていうイメージをね、この場を通してアピールしたいよね。
小室:
もう充分アピールできてると思いますよ。
野宮:
そうですか?
小室:
もう僕も、ガチガチのハイテク、メタルなやつのイメージありますから。声もそうでしょ? なんか。いつも電話の声みたいだって言われるんですよ。
野宮:
ああ、なんかね。
小室:
よく物真似されるんですけど。
小西:
僕、昔スタジオで、小室さんが電話してるとこ見たことある。「はっ、小室哲哉が電話してる」って思った。
小室:
電話の声でしたね、電話口なのに、こっち。あの、僕、携帯電話デジタルなんですけどね、デジタルで留守電いれとくと、やっぱ「これ、ロボットに言わせてんですか?」とかいわれたことあるんですよ。ただ普通に「もしもし、留守です」っていれてんですけど。「小室さんの声、ロボットに変換させてんですか?」とかね。
野宮:
でも、あんまり日本人にいない声ですよね。なんかイギリスの人とかってそういう声いるけど。
小室:
あのイギリスに住んでた時、イギリス人っていうか、国でパスポートとかのあれで、こっちだとかいわれたこと、何回もありますね。あとスウェーデン、スウェーディシュとかって、いわてたこととかありますけど。
野宮:
いいですね。
小西:
いいね。
小室:
でも最近は、香港だろうっていわれること多いです。だからちょっと香港変わったのかなって思って。日本よりもしかして、そういうヨーロッパ的な顔になってきてんのか、なんかわかんないけど、香港人っていわれますね。アジアはどうですか? 興味は?
野宮:
アジアですか、アジアね。
小西:
興味あります。
小室:
ありますか。なんかそこまでいけたら、楽勝にいろんなとこね、やれそうですよね。
野宮:
どうなんだろうね?
小西:
僕、焼き肉好きだし。
野宮:
ピチカートそっくりのバンドとかいたら面白い。
小室:
韓国とか台湾とか行ってみたいですか? じゃあ。
野宮:
韓国行ってみたい。焼き肉好きだし。
小西:
昔ね、友達にもらったんだけど、香港のなんかカセットテープで、ピチカート・ファイブのジャケットそっくりっていうの、もらったことあって。
小室:
僕ピチカート・ファイブのジャケットが雑誌になってるの見たことありますよ。
野宮:
ええ!? 本当に?
小室:
ファッション誌です。
小西:
それはどこの?
小室:
それ香港です。
小西:
本当に?
野宮:
欲しい。
小西:
欲しい。
小室:
なんか潜水服みたいなのありましたっけ?
野宮:
私がはいる前かな?それとも私ですか?じゃなくて3人写ってた?
小室:
うーん、ちょっと。
野宮:
忘れちゃいましたよね。
小室:
忘れちゃいました。そういうのとか表紙になってましたね。
野宮:
でもニセモノかも。
小室:
うんニセモノかもしれないけど、多分あれジャケットのまんまだったと思いますね。
小西:
本当に。サンプリングされたんですかね。
小室:
ということは、ちょっと戻すけど、日本で多分、今お話ししてるようなイメージだったりすると、僕の感じでは、もっとなんか一般的に広がるバンドですよね。きっと。絶対そう思うんですけどね。
小西:
ちょっと小室さんに、相談したいです、本当に。
野宮:
曲でも一つ書いてもらって。
小室:
でもあの、それこそ、このあいだあの「HEY! HEY! HEY! 」で歌ったりとかしたりっていうのも、一つのそういう表れなんですかね?
野宮:
そうですね。
小室:
なんでってことはないと思いますけど。そんなに僕、疑問はないですけどね。単に小西さんのほうで、プロデュースでそういうふうにしてたと思ってたんで。
小西:
いや、ぜんぜん、本当に。テレビでたがりのほうで。こうやって。
小室:
ラジオとかは出てないんですか?
野宮:
ラジオもやってないよね。
小西:
ラジオもやってないね。
小室:
じゃあこれ貴重なんですね。
野宮:
貴重です。
小西:
貴重ですね。
小室:
多分これ、お話長いんですよ。すごい30分なんですけど、なんかゆっくりしたペースで進むんで、僕ビデオで見てるんですけど、「本当30分かな?」って思うぐらい長いんですよね。
小西:
退屈ってことですか?
小室:
そういうことですかね?
小西:
普通ね、息も吐かせないくらい面白ければ、あっという間に終わっちゃうんだけど。
小室:
ああ、そうですね。裏、返さなくてもそういうことなんですよね。なんかやたら、そういうダラダラっていう感じですね。
小西:
優雅なんですね。
小室:
そうですね。その、息の感じは出ると思います。呼吸の感じは。
小西:
ああ、なるほど。
小室:
切っちゃわないんで。歌入れと一緒で、初めから終わりまで意外とこう、撮りますから。
小西:
あのさっきの、つまんないシャレ言ったとこは切ってほしいんだけど。
小室:
あれはシャレじゃないですから。僕も同レベル。僕もね、メチャクチャつまんないシャレっていうかジョークを言うんですよ。
小西:
ああ、なんかそれはね、いろんな人から聞きますけど。
小室:
あ、そうですか。
小西:
小室さんがスタジオで、なんかすごいしょーもないギャグとか言って、その場を和ませるのはね、流石だって。
小室:
ぜんぜん流石じゃない。本当しょーもないギャグですよ。
小西:
聞いてみたいな。
小室:
聞いてみます? 一個だけ言っておきましょうか?さっきのハトに対抗して。あの、僕が作ったか、誰が作ったか定かじゃないんですけど、多分、僕が作ったんだと思うんですけど。スタジオワークで、朝になりますよね、で、4時5時6時になると、6時になっちゃう時に、「もうろくじじいだよ」って言うんですよ。…………そういう次元なんですよ。
野宮:
そういうのって、でもスタジオにいると出ますよね。よく、ピチカートでもなんか、なんだっけ?
小西:
ありますね。
小室:
ありますよね。つまんないんだけど、すごい忘れないですよ、もう。
野宮:
なんだっけな? 必ずその言葉を言った後に、なんかついてくる言葉があるみたいな。
小室:
6時になると、「もうろくじじい」って言っちゃいますよ。
野宮:
それ、じゃあ使います。
小室:
使ってください。
小西:
あのね、スタジオであった。思い出したよ。打ち込みしててさ、ちょっとデータ、セーブとか「しばし待ってください」って「しばし」っていう人いるんですよ。あの福富さんっていう人なんですけど。「しばし」っていうとね、誰か必ず「貴明」って言うの。………ぜんぜんウケない。マズいな。
野宮:
どうするどうする!? どうするこの場を。
小西:
これも切ってもらえます?
小室:
僕、面白い。
野宮:
じゃあ使ってください。
小室:
あんまり「しばし」っていう人、周りにいないですね。
小西:
「しばし」って死語だね、そういえば。
野宮:
あ、あと死語をね、言うのが流行ってた、ワールドツアー中。だんだん退屈してくると。
小室:
なるほどね。退屈なところで、言うのかもしれないですけどね。べつに、それでお金とってるわけじゃないですからね、僕たち。
野宮:
それ、とれませんよ。
小西:
「もうろくじじいだね」とかいって。
野宮:
「もうろくじじい」じゃあ。
小室:
とれないですよね。あの、お金払って言う、って感じですね。どっちかっていうと。この類なら、今度なんか送りましょうか?
野宮:
あ、送ってください。
小室:
たくさんありますから。
小西:
みんなでも、ディレクターの人とかも、言えないんでしょうね。
小室:
言えないんでしょうね。
野宮:
一応ウケてはくれてますね、みなさん。
小室:
いや、ウケてないです。
野宮:
あ、そうなんですか。
小室:
みんな、淡々と仕事してます。
野宮:
「また言ってる」って感じで?
小室:
あのアシスタントの人とかね。見向きもしないですね。あの3時ぐらいから10時までありますから。
野宮:
言おう言おうと、心の中で準備してたり。
小室:
そうなんです。ありがとうございました。一応じゃあ、こんなところで。地味ながらピチカート・ファイブのみなさんて、日本でもぜんぜんポップになっていいみたいよっていう話しときます。その端々に。
小西:
あの、なんかね、このあいだね、ピチカート・ファイブでベスト盤を出したんですよ。そうしたら、なんかプレゼントみたいなキャンペーンになってて、アンケート葉書がたくさん返ってきて、で、小室哲哉さんが、なんかの番組でピチカート・ファイブを誉めたから買いました」って人がね、一杯いたの。だから、この場を借りて、私もアンケートに関しては本当に。
野宮:
ありがとうございます。
小室:
ありがとうございます。そんなことをいうと、僕の曲を一回リミックスしていただいたんで、観月ありささんの。
小西:
ああ、あれは。
小室:
ありがとうございました。面白かったです。
小西:
いえ、こちらこそ。あの曲難しくて。
小室:
難しいですよね。あれはね。じゃあ、また、よろしくお願いします。ありがとうございました。
野宮:
ありがとうございました。
小西:
ありがとうございました。
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